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MATLAB プロトタイプ ファイル

プロトタイプ ファイルの使用目的

MATLAB® では、"プロトタイプ ファイル"、つまり MATLAB コマンドのファイルを作成することで、ヘッダー ファイル情報の変更が可能になります。

ヘッダー ファイル同様、プロトタイプ ファイルにはライブラリの関数シグネチャが含まれています。プロトタイプ ファイルを使用する理由には次のものがあります。

  • loadlibrary を使用するアプリケーションを展開する (MATLAB Compiler™ を使用)。

  • 並列計算環境で loadlibrary を使用する (Parallel Computing Toolbox™ を使用)。

  • ライブラリ関数のシグネチャを変更する。

  • いくつかのライブラリ関数の名前を変更する。

  • 読み込むライブラリ内の関数の一部のみを使用する。

  • 引数の個数が可変の関数を使用する。

プロトタイプ ファイルを編集し、ライブラリを再度読み込むことで、プロトタイプを変更できます。

プロトタイプ ファイルの作成方法

プロトタイプ ファイルを作成するには、関数 loadlibrarymfilename オプションを使用します。

thunk ファイルの指定方法

既定の thunk ファイル名の詳細は、loadlibrary を参照してください。名前を変更するには、thunkfilename オプションを使用します。

loadlibrary を使用するアプリケーションの展開

loadlibrary を使用する MATLAB アプリケーションを展開するには、MATLAB Compiler を使用して以下を実行します。

  • プロトタイプ ファイルを作成します。

  • 64 ビット アプリケーションの場合は thunk ファイルを指定します。

  • mcc を使用してプロジェクトを作成するときにすべての関連ファイルを含めます。

並列計算環境での loadlibrary

並列計算環境で loadlibrary を使用するには (Parallel Computing Toolbox を使用)、以下を実行します。

  • プロトタイプ ファイルを作成します。

  • 64 ビット アプリケーションの場合は thunk ファイルを指定します。

  • すべてのワーカーが、すべての関連ファイルにアクセスできることを確認します。

関数シグネチャの変更

プロトタイプ ファイルを編集して、該当する関数の fcns.LHS または fcns.RHS フィールドを変更します。この編集によって、それぞれ左辺または右辺の引数の型を変更できます。

ライブラリ関数名の変更

プロトタイプ ファイルを編集して、関数の fcns.alias フィールドを定義します。

ライブラリ内の一部の関数の読み込み

プロトタイプ ファイルを編集して、使用しない関数をコメント アウトします。この編集によって、ライブラリに必要なメモリ量が削減されます。

可変個の引数をもつ関数の呼び出し

関数の呼び出しに使用する引数のセットごとに、プロトタイプ ファイルにエイリアス関数を作成します。