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MATLAB ジョブ スケジューラのスタートアップ パラメーターの更新

mjs サービスのスクリプトは、mjs_def ファイルで定義できる複数の既定のパラメーターを使用して実行されます。mjs_def ファイルのパラメーターを使用すると、MATLAB® ジョブ スケジューラの機能をカスタマイズできます。

たとえば、mjs_def ファイルを変更して、以下を行うことができます。

  • クラスターのセキュリティを設定する。

  • ジョブ スケジューリングおよびリソース使用率の設定を調整する。

  • 作業負荷の要件に基づいた動的スケーリングをサポートするパラメーターを構成する。

  • ライブ クラスターを監視し、警告を発するためのメトリクスをエクスポートする。

MATLAB ジョブ スケジューラを初めて起動する場合は、mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを起動する前に mjs_def ファイルを変更します。クラスターで MATLAB ジョブ スケジューラが既に実行されている場合は、次の手順に従い、既存のスケジューラ サービスを停止し、mjs_def ファイルを変更し、mjs サービスを再起動して、変更を適用します。

以下の手順において、matlabroot はインストールされている MATLAB Parallel Server™ ソフトウェアの場所を示します。以下の説明でこの文字列が使用されていたら、パスをご使用の場所に置き換えてください。

mjs_def ファイルの変更

mjs_def ファイルは以下の場所にあります。

  • matlabroot\toolbox\parallel\bin\mjs_def.bat (Microsoft® Windows® オペレーティング システム)

  • matlabroot/toolbox/parallel/bin/mjs_def.sh (Linux® オペレーティング システム)

mjs サービスの起動前に、mjs_def ファイルを編集して、既定のパラメーターを更新できます。mjs_def ファイル内のすべてのユーザー構成可能パラメーターの詳細については、MATLAB ジョブ スケジューラのスタートアップ パラメーターの定義を参照してください。

mjs サービスは、mjs サービスの開始または停止時、console オプションでの mjs サービスの実行時、または Windows オペレーティング システムでの mjs サービスのインストールまたはアンインストール時に mjs_def ファイルを読み取ります。ワーカーおよびジョブ マネージャーを開始および停止すると、それらは実行に使用されている mjs サービスに接続し、このファイルに保存されている定義および既定の値を取得します。したがって、mjs サービスは、ワーカーおよびジョブ マネージャーの開始および停止時に mjs_def ファイルを再度読み取りません。mjs_def ファイルに変更を加えた場合、各ノードで mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを再起動して、変更を適用する必要があります。

メモ

有効なクラスターの設定にするには、mjs_def ファイルはクラスターのすべてのノードで一貫した設定を使用する必要があります。共有ファイル システムの場合、すべてのノードで同じ mjs_def ファイルを指定できます。

MATLAB ジョブ スケジューラを初めて起動する場合は、mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを起動します。詳細については、MATLAB ジョブ スケジューラ サービスの開始を参照してください。

クラスターで MATLAB ジョブ スケジューラが既に実行されている場合は、既存の MATLAB ジョブ スケジューラの mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを停止し、mjs_def ファイルを編集してから、mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを再起動して変更を適用します。手順については、MATLAB ジョブ スケジューラ サービスの停止および再起動を参照してください。

MATLAB ジョブ スケジューラ サービスの停止および再起動

  1. mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを停止するには、次のいずれかのオプションを選択します。

  2. 必要な変更を mjs_def ファイルに加えます。

  3. mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを再起動するには、次のいずれかのオプションを選択します。

MATLAB ジョブ スケジューラ サービスの開始

MATLAB ジョブ スケジューラを初めて起動する場合は、mjs_def ファイルに必要な変更を加えた後、次のいずれかのオプションを選択し、mjs サービス、ジョブ マネージャー、およびワーカーを起動します。

代替の mjs_def ファイルの指定

別の方法として、mjs_file ファイルのコピーを作成して変更し、既定のパラメーターとしてそのコピーを使用するように指定することもできます。

代替の既定ファイルを使用して mjs サービスを開始するには、mjs コマンドでそのファイルを指定します。

Linux オペレーティング システムでは、次のコマンドを入力します。

mjs start -mjsdef my_mjs_def.sh

Windows オペレーティング システムでは、次のコマンドを入力します。

mjs install -mjsdef my_mjs_def.bat
mjs start -mjsdef my_mjs_def.bat

あるコンピューター上で、サービスに関して既定のファイルではなく新しい mjs_def ファイルを指定しても、他のコンピューター上で mjs サービスが自動的にその新しいファイルを使用することはありません。すべての mjs サービスで同じ代替ファイルを使用する場合、各クラスター ノードで開始する mjs サービスにその代替ファイルを指定する必要があります。

メモ

スタートアップ スクリプトのフラグは、mjs_def ファイル内の設定より優先されます。

クリーンアップされた状態での起動

ジョブ マネージャーまたはワーカーが起動すると、通常は過去のセッションが再開されます。このため、ジョブ マネージャーのマシンがクラッシュしたりジョブ マネージャーが何らかの理由でシャットダウンしても、ジョブ キューは破棄されたり失われることはありません。ただし、状況によっては、管理者はジョブ マネージャーをクリーンアップされた状態で起動することが必要な場合もあります。たとえば、ジョブ マネージャーの状態が破損している場合やエラーを含んでいる場合、クリーンアップされた状態から起動することで、これらの問題を解決できます。

すべての履歴を削除してクリーンアップされた状態からジョブ マネージャーまたはワーカーを起動するには、startjobmanager および startworker コマンドで -clean フラグを使用します。これで、起動前に、このジョブ マネージャーおよびワーカーの前のインスタンスによりディスクに保存された、すべてのチェックポイント情報を削除します。ジョブ マネージャーは、既存のジョブやタスクのない状態に初期化されます。

startjobmanager -clean -name MyJobManager
startworker -clean -jobmanager MyJobManager

メモ

-clean フラグを使用すると、すべての既存のジョブ データが永久的に削除されます。このデータを削除する前に、今後そのデータを使用することがないことを確認してください。

参考

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