ネットワーク ライセンス マネージャーの起動
MATLAB® ソフトウェアをクライアント コンピューターで起動するには、ネットワーク ライセンス マネージャーがサーバーで実行されていなければなりません。コンピューターの起動時にネットワーク ライセンス マネージャーが起動するようにオペレーティング システムを構成した場合、ネットワーク ライセンス マネージャーを起動する最も簡単な方法は、ライセンス マネージャーをインストールしたコンピューターを再起動することです。
ライセンス マネージャーを起動する方法は、プラットフォームに応じてほかにもいくつか存在します。このトピックではこれらの方法について説明します。
メモ
ネットワーク ライセンス マネージャー プロセスに関連付けられているユーザー名は、ネットワーク上で定義されているユーザーではなく、ローカルのコンピューター上で定義されているユーザーである必要があります。ライセンス マネージャーは、ネットワーク ユーザーが使用可能になる前に、起動プロセス中にユーザー名がコンピューター内で検出された場合にのみ正常に起動します。
注意
ネットワーク ライセンス マネージャーの使用時に、以下の推奨事項に従います。
lmgrd
またはmlm
をインターネットまたは信頼されていないネットワークに露出しない。lmdown
を実行するためにローカルの管理者アクセスが必要になるように、オプション-2 -p local
を指定してlmgrd
を起動する。
Windows システム
Windows コンピューターのネットワーク ライセンス マネージャーは次の方法のいずれかを使用して起動できます。
インストール中にネットワーク ライセンス マネージャーをサービスとして設定した場合は、Windows の [サービス] コントロール パネルを使用してネットワーク ライセンス マネージャーの起動または停止を行います。Windows の [スタート] メニューから、[設定] 、 [コントロール パネル] 、 [管理ツール] 、 [サービス] を選択します。
ライセンス管理ユーティリティ
lmtools.exe
を使用します。このユーティリティは MATLAB インストールの
フォルダー (matlabroot
\etc\$ARCH
$ARCH
はプラットフォーム固有のサブフォルダー) に含まれています。lmtools.exe
アプリケーションを起動し、[Start/Stop/Reread] タブを選択します。
Linux システムおよび macOS システム
ネットワーク ライセンス マネージャー デーモンを Linux コンピューターまたは macOS コンピューターで起動するには、
フォルダー内の matlabroot
/etclmstart
スクリプトを実行します。ここで、matlabroot
は最上位の MATLAB インストール フォルダーの名前を表します。lmstart
スクリプトは、現在実行されているデーモンをすべて停止し、新しいデーモンを起動します。
macOS コンピューターで lmstart
を実行するには、/Applications/Utilities
内の Terminal
アプリケーションを使用してターミナル ウィンドウを開き、MATLAB インストール フォルダーの /etc
フォルダーに移動します。
cd /Applications/MATLAB_R2022b.app/etc
注意
ルート以外のユーザーは、lmstart
スクリプトを実行してください。ルート権限を必要としないプログラムをルートとして実行すると、セキュリティ上のリスクがあるためです。ネットワーク ライセンス マネージャー (lmgrd
) はルート権限を必要としません。
ルート ユーザーがライセンス マネージャーを起動しなければならない場合は、su
コマンドを使用して、権限のないユーザーとして lmgrd
を起動します。ここで username
は、権限のないユーザーです。
su username -c "lmgrd -c license_file -l /var/tmp/LM_TMW.log"
Linux システムでネットワーク ライセンス マネージャーを自動的に起動するための設定
Linux® コンピューターの起動時にネットワーク ライセンス マネージャーが自動的に起動するように設定するには、使用している Linux ディストリビューションでサービスを自動的に起動するための標準的な方法を使用します。
-u
username
オプションを指定してネットワーク ライセンス マネージャー サービスを開始します。ここで username
は root 以外の有効なユーザー名を表します。
注意
セキュリティ上の理由により、スーパーユーザーをライセンス マネージャー デーモンの所有者にはできません。
ネットワーク ライセンス マネージャーがシステム起動シーケンスの最後に起動することを確認します。ライセンス マネージャーを正しく起動するには、ネットワークが既に実行されていなければなりません。使用している Linux のバージョンに備わっているメカニズムを使用して、起動シーケンスを設定します。