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ネットワーク ライセンス マネージャーの起動と停止

ネットワーク ライセンス マネージャーは、組織内のエンド ユーザーが MathWorks® 製品を使用できるように、チェックアウト可能なライセンスを管理します。ライセンス マネージャーを起動および停止する手順は、オペレーティング システムによって異なります。

前提条件

  • ネットワーク ライセンス マネージャーがインストールされている。ライセンス サーバーへのライセンス マネージャーのインストールを参照してください。

  • ネットワーク ライセンス マネージャーに関連付けられているユーザー名が、ネットワーク上ではなく、ローカルのコンピューター上で定義されている。ライセンス マネージャーは、ネットワーク ユーザーが使用可能になる前に、起動プロセスでユーザー名がローカルのコンピューターで検出された場合にのみ正常に起動します。

Windows

Windows® でネットワーク ライセンス マネージャーを起動および停止するには、以下のオプションのいずれかを使用します。

lmtools.exe を使用した対話的起動と停止

lmtools.exe ライセンス管理ユーティリティが、ネットワーク ライセンス マネージャーのインストールに含まれています。

  1. ファイル エクスプローラーで <lmroot>\etc\win64 フォルダーに移動します。ここで、<lmroot> はネットワーク ライセンス マネージャーをインストールした場所です。たとえば、次のサンプル パスでは現在のリリースの既定のインストールの場所を使用しています。

    C:Program Files\MATLAB\R2025b\etc\win64
  2. lmtools.exe をダブルクリックしてネットワーク ライセンス マネージャーを開きます。

  3. [Start/Stop/Reread] タブで [Start Server] をクリックします。

ネットワーク ライセンス マネージャーを停止するには、このタブで [Stop Server] をクリックします。

Windows サービスを使用した起動と停止

インストール時にサービスとしてネットワーク ライセンス マネージャーを構成した場合、Windows の [サービス] コントロール パネルを使用してマネージャーを起動できます。

  1. Windows の [スタート] メニューで Services サービスを検索し、[サービス] アプリを選択します。

  2. [サービス] ウィンドウでネットワーク ライセンス マネージャー サービスを選択します。既定では、このサービスの名前は [MATLAB License Server] です。

  3. サービス名をダブルクリックし、[プロパティ] ダイアログ ボックスで [開始] をクリックします。

ネットワーク ライセンス マネージャーを停止するには、このダイアログ ボックスで [停止] をクリックします。

コンピューターを再起動すると、サービスによってネットワーク ライセンス マネージャーが自動的に起動します。したがって、サービスを手動で開始する必要があるのは、インストール後に再起動していない場合のみです。

コマンド プロンプトからのアプリケーションとしての起動と停止

Windows コマンド プロンプトで、lmgrd.exe ライセンス マネージャーのバイナリ ファイルを使用してネットワーク ライセンス マネージャーを起動できます。このファイルは、ネットワーク ライセンス マネージャーのインストールに含まれています。

ネットワーク ライセンス マネージャーへの望ましくないアクセスを防止するために、このバイナリ ファイルをインターネットや信頼されていないネットワークに公開しないでください。

  1. Windows コマンド プロントで <lmroot>\etc\<arch> フォルダーに移動します。ここで、<lmroot> はネットワーク ライセンス マネージャーをインストールした場所、<arch>win64 などのプラットフォーム固有のアーキテクチャです。以下に例を示します。

    cd "C:\Program Files\MATLAB\R2025b\etc\win64"
  2. ネットワーク ライセンス マネージャーを起動します。

    lmgrd.exe -c <licenseFile> -l <logFile>

    • <licenseFile> は、license.liclicense.dat などのライセンス ファイルへのパスです。

    • <logFile> は、lmlog.txt などのネットワーク ライセンス マネージャーのログ ファイルへのパスです。

ネットワーク ライセンス マネージャーを停止するには、以下のコマンドを入力します。

lmutil.exe lmdown -c <licenseFile>

Linux または macOS

Linux® および macOS システムでは、lmstart スクリプトまたはライセンス マネージャーのバイナリのいずれかを使用してコマンド ラインからのみネットワーク ライセンス マネージャーを起動できます。

lmstart スクリプトと lmdown スクリプトを使用した起動と停止

lmstart スクリプトと lmdown スクリプトは、ダウンロード ページから入手できる MathWorks インストーラーを使用してネットワーク ライセンス マネージャーをインストールした場合にのみ、ご使用のインストール環境で使用可能です。

  1. ご使用のオペレーティング システムのコマンド プロンプトで <lmroot>\etc フォルダーに移動します。ここで、<lmroot> はネットワーク ライセンス マネージャーをインストールした場所です。

    オペレーティング システム
    Linuxcd ~/MATLAB/R2025b/etc
    macOS (Intel® プロセッサまたは Apple シリコン)cd /Applications/MATLAB_R2025b.app/etc
  2. ネットワーク ライセンス マネージャーを起動します。lmstart スクリプトは、現在実行されているデーモンをすべて停止し、新しいデーモンを起動します。

    ./lmstart

ネットワーク ライセンス マネージャーを停止するには、以下のコマンドを入力します。

./lmdown

ライセンス マネージャーのバイナリを使用した起動と停止

ライセンス マネージャーのバイナリは、License Manager Download ページからダウンロードできます。バイナリ ファイルをダウンロードして解凍した後に、lmgrd バイナリを使用してネットワーク ライセンス マネージャーを起動できます。

ネットワーク ライセンス マネージャーへの望ましくないアクセスを防止するために、このバイナリ ファイルをインターネットや信頼されていないネットワークに公開しないでください。

  1. 可能であれば、ルート以外のユーザーとしてログインします。ネットワーク ライセンス マネージャー (lmgrd) はルート権限を必要としません。ルートとしてログインすると、セキュリティ上のリスクが生じるおそれがあります。

    ルート ユーザーとしてライセンス マネージャーを起動しなければならない場合は、su コマンドを使用して、<username> で指定した権限のないユーザーとして lmgrd を起動します。

    su <username> -c "lmgrd -c <licenseFile> -l <logFile>"
    

    • <licenseFile> は、license.liclicense.dat などのライセンス ファイルへのパスです。

    • <logFile> は、lmlog.txt などのネットワーク ライセンス マネージャーのログ ファイルへのパスです。

  2. <lmroot>/etc/<arch> フォルダーに移動します。ここで、<lmroot> はネットワーク ライセンス マネージャーをインストールした場所です。

    オペレーティング システム
    Linuxcd /usr/local/MATLAB/R2025b/etc/glnxa64
    macOS (Intel プロセッサ)cd /Applications/R2025b/etc/maci64
    macOS (Apple シリコン)cd /Applications/R2025b/etc/maca64
  3. ネットワーク ライセンス マネージャーを起動します。

    ./lmgrd -c <licenseFile> -l <logFile>

ネットワーク ライセンス マネージャーを停止するには、以下のコマンドを入力します。

./lmutil lmdown -c <licenseFile>

ネットワーク ライセンス マネージャーを自動的に起動するための構成 (Linux システムのみ)

Linux システムで、起動プロセス時にネットワーク ライセンス マネージャーが自動的に起動するように構成するには、使用している Linux ディストリビューションでサービスを自動的に起動するための標準的な方法を使用します。

-u <username> オプションを指定してネットワーク ライセンス マネージャー サービスを開始します。ここで <username> はルート ユーザー以外の有効なユーザー名を表します。

ネットワーク ライセンス マネージャーはシステム起動シーケンスの最後に起動しなければなりません。ライセンス マネージャーを正しく起動するには、ネットワークが既に実行されていなければなりません。使用している Linux のバージョンに備わっているメカニズムを使用して、起動シーケンスを設定します。

参考

トピック