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カスタムのプロット関数

固定小数点の変換ツールには、時系列ベースの既定のプロット関数があります。変換プロセスでは、数値のテスト ステップでこの関数を使用し、浮動小数点の結果と固定小数点の結果と、それらの差を示します。また、固定小数点に変換するときに、アプリケーションの分野に適する表示を使用して数値的な差を可視化することができます。たとえば、通信分野ではアイ ダイアグラムとビット誤りとの差を示すプロット、イメージ処理システムの設計では差を示すヒストグラムのプロットがより適しています。

数値のテスト ステップで、カスタムのプロット関数を選択することができます。固定小数点の変換ツールでは、カスタムのプロットを容易にするために、固定小数点変換の前および後に記録された生の入力データと出力データにアクセスできます。浮動小数点の結果と固定小数点の結果の差を可視化するカスタムのプロット関数を指定します。カスタムのプロット関数を指定すると、固定小数点への変換プロセスで、個々の入力変数および出力変数について関数が呼び出され、変数名およびそれを使用する関数名と、浮動小数点と固定小数点のシミュレーション結果が渡されます。

指定する関数は、次の3 つの入力を受け入れなければなりません。

  • 変数名およびそれを使用する関数名を格納する構造体

    この情報は次の目的に使用されます。

    • プロットの見出しと座標軸をカスタマイズする。

    • プロットする変数を選択する。

    • それぞれの出力変数について異なる誤差メトリクスを生成する。

  • 変数の記録済み浮動小数点値を格納する cell 配列

    この cell 配列は、数値のテスト フェーズで行う浮動小数点アルゴリズムのシミュレーションで記録された値を含みます。この生データの形式を変更しなければならない場合があります。

  • 固定小数点への変換後に記録された変数値を格納する cell 配列

    この cell 配列は、固定小数点に変換した後の設計のシミュレーションで記録された値を含みます。

たとえば、function customComparisonPlot(varInfo, floatVarVals, fixedPtVarVals) のようになっています。

カスタムのプロット関数を使用するには、固定小数点の変換ツールの [詳細設定] を選択し、[カスタムのプロット関数] を、使用するプロット関数の名前に設定します。

プログラミング ワークフローでは、coder.FixPtConfig 構成オブジェクトの PlotFunction プロパティを、使用するプロット関数の名前に設定します。浮動小数点と固定小数点の結果の差の可視化を参照してください。