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RMS
入力または入力シーケンスの平方根平均二乗値
ライブラリ:
DSP System Toolbox /
Statistics
説明
RMS ブロックは、入力の各行または各列の平方根平均二乗 (RMS) 値や入力の指定した次元のベクトルにおける RMS 値を計算します。また、入力全体の RMS 値を計算することもできます。次元は [RMS 値を求める対象] パラメーターを使用して指定できます。RMS ブロックは一定期間における入力シーケンスの RMS 値を追跡することもできます。入力シーケンスの RMS 値を追跡するには、[ランニング RMS] パラメーターをオンにします。
メモ
RMS ブロックの "ランニング" モードは将来のリリースで削除される予定です。Simulink® でランニング RMS を計算するには、代わりに Moving RMS ブロックを使用してください。
例
Compute RMS of Noisy Step Signal
Use the RMS block to compute the RMS of a noisy square wave signal.
端子
入力
In — データ入力
ベクトル | 行列 | N 次元配列
このブロックは、実数値または複素数値のマルチチャネルの多次元入力を受け入れます。
この端子は、[ランニング RMS] パラメーターをオンにして [リセット端子] パラメーターを [なし]
以外のオプションに設定するまでは名前なしになります。
データ型: single
| double
複素数のサポート: あり
Rst — リセット端子
スカラー
ブロックにランニング RMS をリセットさせるリセット イベントを指定します。Rst 入力のサンプル時間は、入力サンプル時間の正の整数倍でなければなりません。
依存関係
この端子を有効にするには、[ランニング RMS] パラメーターをオンにし、[リセット端子] パラメーターを [なし]
以外のオプションに設定します。
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| uint8
| uint16
| uint32
| Boolean
出力
Port_1 — 指定した次元での RMS 値
スカラー | ベクトル | 行列 | N 次元配列
出力のデータ型は入力のデータ型と一致します。
[ランニング RMS] パラメーターをオンにしていない場合、ブロックは入力の各行または各列の RMS 値か入力の指定した次元のベクトルにおける RMS 値を計算します。また、個々のサンプル時間での入力全体の RMS 値を計算することもできます。出力配列 y
の各要素は、対応する列、行または入力全体の RMS 値になります。出力配列 y
は、[RMS 値を求める対象] パラメーターの設定により異なります。サイズ M x N x P の 3 次元の入力信号について考えてみましょう。以下は [RMS 値を求める対象] の各設定です。
入力全体
— 各サンプル時間での出力は M×N×P の入力行列の RMS 値を含むスカラーです。各行
— 各サンプル時間での出力は M×1×P 配列で構成され、各要素には入力の 2 番目の次元に対する各ベクトルの RMS 値が含まれます。入力が M 行 N 列の行列である場合、各サンプル時間での出力は M 行 1 列の列ベクトルになります。各列
— 各サンプル時間での出力は 1×N×P の配列で構成され、各要素には入力の 1 番目の次元に対する各ベクトルの RMS 値が含まれます。入力が M 行 N 列の行列である場合、各サンプル時間での出力は 1 行 N 列の行ベクトルになります。このモードでは、ブロックは長さ M の方向性をもたないベクトル入力を M 行 1 列の列ベクトルとして扱います。
指定した次元
— 各サンプル時間での出力は [次元] パラメーターの値によって異なります。[次元] を1
に設定した場合、出力は[各列]
を選択した場合と同じになります。[次元] を2
に設定した場合、出力は[各行]
を選択した場合と同じになります。[次元] を3
に設定した場合、各サンプル時間での出力は入力の 3 番目の次元に対する各ベクトルの RMS 値を含む M 行 N 列の行列となります。
[ランニング RMS] をオンにすると、ブロックは入力の時間系列における各チャネルの RMS 値を追跡します。このモードでは、[入力処理] パラメーターの値も指定しなければなりません。
チャネルとしての要素 (サンプル ベース)
— ブロックは入力の各要素を別々のチャネルとして扱います。サイズ M x N x P の 3 次元の入力信号の場合、ブロックは M x N x P の配列を出力します。出力の各要素 yijk には、最後のリセット以降のすべての入力に対する要素 uijk の RMS 値が含まれます。リセット イベントが発生すると、現在のフレームのランニング RMS yijk が要素 uijk にリセットされます。
チャネルとしての列 (フレーム ベース)
— ブロックは入力の各列を別々のチャネルとして扱います。このオプションでは、2 次元よりも大きい入力信号はサポートされません。サイズ M 行 N 列の 2 次元の入力信号の場合、ブロックは M 行 N 列の行列を出力します。出力の各要素 yij には、最後のリセット以降、現在の入力の要素 uij が含まれる時点までのすべての入力のうちの j 番目の列の要素の RMS 値が含まれます。リセット イベントが発生すると、各チャネルのランニング RMS 値は、現在の入力フレームにおける現在の入力サンプルまでを含むすべてのサンプルの RMS 値になります。
データ型: single
| double
パラメーター
[メイン] タブ
ランニング RMS — ランニング RMS を選択するオプション
オフ (既定値) | オン
[ランニング RMS] パラメーターをオンにすると、ブロックは入力の時間系列における各チャネルの RMS 値を追跡します。
RMS 値を求める対象 — ブロックで RMS 値を計算する対象の次元
各列
(既定値) | 入力全体
| 各行
| 指定した次元
各列
— ブロックは各列の RMS 値を出力します。各行
— ブロックは各行の RMS 値を出力します。入力全体
— ブロックは入力全体の RMS 値を出力します。指定した次元
— ブロックは [次元] パラメーターで指定された次元の RMS 値を出力します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[ランニング RMS] パラメーターをオフにします。
次元 — カスタムの次元
1
(既定値) | スカラー
RMS 値を計算する対象となる入力信号の次元 (1 ベースの値) を指定します。このパラメーターの値は 0 より大きく、入力信号の次元数未満でなければなりません。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[RMS 値を求める対象] を [指定した次元]
に設定します。
入力処理 — 入力をランニング モードで処理する方法
チャネルとしての列 (フレーム ベース)
(既定値) | チャネルとしての要素 (サンプル ベース)
チャネルとしての列 (フレーム ベース)
— ブロックは入力の各列を別々のチャネルとして扱います。このオプションでは、2 次元よりも大きい入力信号はサポートされません。サイズ M 行 N 列の 2 次元の入力信号の場合、ブロックは M 行 N 列の行列を出力します。出力の各要素 yij には、最後のリセット以降、現在の入力の要素 uij が含まれる時点までのすべての入力のうちの j 番目の列の要素の RMS 値が含まれます。リセット イベントが発生すると、各チャネルのランニング RMS 値は、現在の入力フレームにおける現在の入力サンプルまでを含むすべてのサンプルの RMS 値になります。
チャネルとしての要素 (サンプル ベース)
— ブロックは入力の各要素を別々のチャネルとして扱います。サイズ M x N x P の 3 次元の入力信号の場合、ブロックは M x N x P の配列を出力します。出力の各要素 yijk には、最後のリセット以降のすべての入力に対する要素 uijk の RMS 値が含まれます。リセット イベントが発生すると、現在のフレームのランニング RMS yijk が要素 uijk にリセットされます。
可変サイズ入力
入力が可変サイズのときに [ランニング RMS] パラメーターをオンにすると、次のようになります。
[入力処理] パラメーターを
[チャネルとしての要素 (サンプル ベース)]
に設定すると、状態がリセットされます。[入力処理] パラメーターを
[チャネルとしての列 (フレーム ベース)]
に設定すると、次のようになります。入力サイズの相違がチャネルの数 (列数) に関する場合、状態がリセットされます。
入力サイズの相違がチャネルの長さ (行数) に関する場合、リセットは行われず実行処理が通常どおりに実行されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[ランニング RMS] パラメーターをオンにします。
リセット端子 — リセット イベント
なし
(既定値) | 立ち上がりエッジ
| 立ち下がりエッジ
| 両エッジ
| 非ゼロのサンプル
オプションの [Rst] 端子でリセット イベントが検出されるたびに、ブロックはランニング RMS をリセットします。リセットのサンプル時間は、入力サンプル時間の正の整数倍でなければなりません。
[入力処理] パラメーターが [チャネルとしての要素 (サンプル ベース)]
に設定されている場合にリセット イベントが発生すると、各チャネルのランニング RMS は現在の入力の対応するチャネルの値に初期化されます。同様に、[入力処理] パラメーターが [チャネルとしての列 (フレーム ベース)]
に設定されている場合は、各チャネルのランニング RMS が現在の入力フレームにおける現在の入力サンプルまでを含むすべてのサンプルの RMS 値になります。
このパラメーターはリセット イベントの指定に使用します。
なし
— [Rst] 端子を無効にします。立ち上がりエッジ
— Rst の入力が次のいずれかを行うときにリセット操作をトリガーします。負の値から正の値またはゼロに立ち上がる。
ゼロから正の値へ立ち上がる。この場合、立ち上がりは負の値からゼロへの立ち上がりと連続していません。
立ち下がりエッジ
— Rst の入力が次のいずれかを行うときにリセット操作をトリガーします。正の値から負の値またはゼロに立ち下がる。
ゼロから負の値に立ち下がる。この場合、立ち下がりは正の値からゼロへの立ち下りと連続していません。
両エッジ
— [Rst] の入力が[立ち上がりエッジ]
または[立ち下がりエッジ]
の場合にリセット操作をトリガーします。非ゼロのサンプル
— Rst の入力が非ゼロの場合に各サンプル時間でリセット操作をトリガーします。
メモ
Simulink マルチタスク モードでシミュレーションを実行すると、リセット信号は 1 サンプルのレイテンシをもちます。したがって、ブロックでリセット イベントが検知された場合、ブロックがリセットを適用する前にリセット端子で 1 サンプルの遅延が発生します。レイテンシと Simulink タスク モードの詳細については、Excess Algorithmic Delay (Tasking Latency)と時間ベースのスケジューリングとコード生成 (Simulink Coder)を参照してください。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[ランニング RMS] パラメーターをオンにします。
ブロックの特性
データ型 |
|
直達 |
|
多次元信号 |
|
可変サイズの信号 |
|
ゼロクロッシング検出 |
|
詳細
平方根平均二乗 (RMS)
離散時間信号の RMS 値は、信号のサンプル値を 2 乗したものの算術平均の平方根です。
M 行 N 列の入力行列 u の場合、入力の "j" 番目の列の RMS 値は、次のように表すことができます。
アルゴリズム
平方根平均二乗 (RMS)
ブロックの [ランニング RMS] パラメーターをオフにして次元を指定すると、このブロックの結果は MATLAB® の関数 rms
を y = rms(u,D)
の形式で呼び出したときと同じになります。
u
はデータ入力です。D
は次元です。y
は RMS 値です。
入力全体の RMS 値は、関数 rms
を y = rms(u(:))
の形式で呼び出した場合と同じになります。
入力が複素数の場合、このブロックは複素数入力の振幅の RMS 値を計算します。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
バージョン履歴
R2006a より前に導入
MATLAB コマンド
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コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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