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システム ダイナミクスの仕様

この例では、systune または looptune で調整された制御システムの極を制約する方法を示します。

関数 systunelooptune は、時間領域と周波数領域のさまざまな要件に従って固定構造制御システムのパラメーターを調整します。それらの設計要件を指定するには、調整目標オブジェクトを使用します。

閉ループ極

TuningGoal.Poles 目標では、閉ループ極の位置を制約します。次の最小 decay 率を適用できます。

Re(s)<-α,

これは、次の最小 damping 比を課します。

Re(s)<-ζ|s|,

または、極の振幅を次に制約します。

|s|<ωmax.

以下に例を示します。

MinDecay = 0.5;
MinDamping = 0.7;
MaxFrequency = 10;
R = TuningGoal.Poles(MinDecay,MinDamping,MaxFrequency);

これは、閉ループ極が次の白い領域内に収まるようにします。

viewGoal(R)

MATLAB figure

MinDecay 値を増やすと、過渡が高速になります。MinDamping 値を増やすと、減衰過渡が向上します。MaxFrequency 値を減らすと、高速ダイナミクスが回避されます。

コントローラー極

TuningGoal.ControllerPoles 目標では、フィルターや補償器などの調整された要素の極配置を制約します。調整アルゴリズムでは、不安定なプラントに対して不安定な補償器が生成される可能性があります。これを防ぐには、TuningGoal.ControllerPoles 目標を使用して補償器の極を左半平面に維持します。たとえば、補償器が 2 次伝達関数としてパラメーター化される場合は、次のようになります。

C = tunableTF('C',1,2);

次の要件を追加して、安定したダイナミクスを強制的にもたせることができます。

MinDecay = 0;
R = TuningGoal.ControllerPoles('C',MinDecay);

参考

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