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mclmcrrt プロキシ層について

MATLAB® Compiler™ および MATLAB Compiler SDK™ で生成されるアプリケーションやソフトウェアのコンポーネントは、いずれも 1 つの MATLAB ライブラリ mclmcrrt のみに対してリンクする必要があります。このライブラリにより、行列演算、MAT ファイル アクセス、ユーティリティとメモリの管理、およびアプリケーションの MATLAB Runtime に使用する MATLAB ライブラリのすべてのパブリック関数に対するプロキシ API が提供されます。mclmcrrt ライブラリは、デプロイされた MATLAB コードとそれらの他のバージョン依存ライブラリの間に位置し、次の機能を提供します。

  • MATLAB Runtime の複数のバージョンが確実に共存できるようにする

  • 間接参照の層を提供する

  • アプリケーションを確実にスレッドセーフにする

  • 依存する (再エクスポートされる) ライブラリを動的に読み込む

mclmcrrt と他の MATLAB ライブラリの関係を次の図に示します。

MCLMCRRT プロキシ層

The MCLMCRRT library layer is statically linked to the MX and MAT modules and sits above the MCLMCR and MCR libraries

図の実線の矢印は静的なリンクを示し、点線の矢印は動的なリンクを示します。この図は、mclmcrrt ライブラリ層が mclmcr ライブラリと mcr ライブラリの上にどのように位置するかを示しています。mclmcr ライブラリに、デプロイされた MATLAB コードの実行時の機能が含まれます。mcr モジュールにより、デプロイされた MATLAB コードの各バンドルが実行時にそれぞれのコンテキストで確実に実行されます。mclmcrrt プロキシ層は、mclmcr を読み込み、さらに MX モジュールと MAT モジュールを動的に読み込みます。これらは、主に mxArray の操作に使用されます。詳細については、MathWorks®サポート データベースを参照し、MSVC 共有ライブラリに関する情報を検索してください。

注意

デプロイされたアプリケーションは、mclmcrrt プロキシ層ライブラリ (Windows® では mclmcrrt.lib、Linux® では mclmcrrt.soMacintosh では mclmcrrt.dylib) のみにリンクする必要があります。図に示す mclmcrlibmx などの他のライブラリにはリンクしないでください。