デプロイされたアプリケーションのインストール
コンパイルしたアプリケーションのインストーラーを作成した後は、グラフィカル インターフェイスを使用して対話的にインストールするか、コマンド ライン引数を使用して非対話的にインストールすることができます。
アプリケーションの対話的インストール
MyAppInstaller
を使用して、アプリケーション my_app
を対話的にインストールするには、オペレーティング システムに応じて以下の手順を実行します。
インストーラーを起動します。
プラットフォーム 手順 Windows® ファイル
MyAppInstaller.exe
をダブルクリックします。Linux® ターミナルで、次を入力します。
sudo -H ./MyAppInstaller.install
メモ
ルート ユーザーに、実行中の X サーバーへのアクセスを許可しなければならないことがあります。
xhost +SI:localuser:root sudo -H ./install xhost -SI:localuser:root
sudo
は、書き込み権限のないディレクトリにインストールする場合にのみ必要です。macOS
ターミナルで、次を入力します。
./MyAppInstaller
メモ
./MyAppInstaller
を実行した後に、管理者のユーザー名とパスワードの入力が必要になる場合があります。プロキシ サーバーを使用してインターネットに接続する場合は、[接続設定] をクリックします。提示されるウィンドウにプロキシ サーバーの設定を入力して、[OK] をクリックします。[次へ] をクリックします。
アプリケーションのインストール フォルダーを選択します。デスクトップ ショートカットを作成するには、[ショートカットをデスクトップに追加] というラベルのボックスをオンにします。[次へ] をクリックします。
まだ MATLAB® Runtime がマシンにインストールされていない場合は、MATLAB Runtime ライブラリのインストール フォルダーを選択して、[次へ] をクリックします。
[はい] を選択して、MATLAB Runtime のライセンス許諾の条件に同意し、[次へ] をクリックします。
[インストール >] をクリックしてインストールを開始します。
Linux および macOS プラットフォームでは、ディスクにファイルがコピーされた後、インストーラーにより [製品の設定に関するメモ] ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスには、PATH 環境変数の設定に必要な情報が含まれています。このダイアログ ボックスからパスの情報をコピーしてテキスト ファイルに保存し、[次へ] をクリックします。環境変数の設定の詳細については、デプロイ用の MATLAB Runtime パスの設定を参照してください。
[終了] をクリックしてインストーラーを終了します。
既定の設定を受け入れた場合、インストールしたアプリケーションは次のいずれかの場所にあります。
Windows C:\Program Files\my_app
macOS /Applications/my_app
Linux /usr/my_app
アプリケーションの非対話的インストール
多数のインストールを実行する場合、インストール引数をコマンド ライン引数として指定するか、インストーラー コントロール ファイルで指定することにより、時間を節約してエラーを防ぐことができます。インストール引数を指定すると、インストーラーがバックグラウンド タスクとして実行され、ダイアログ ボックスは一切表示されません。
非対話的に実行する場合、インストーラーはインストール場所を上書きします。
注意
Linux および macOS システムでは、インストーラーによって、環境変数の設定に必要な情報が [製品の設定に関するメモ] ダイアログ ボックスに表示されます。インストーラーを非対話的に使用する場合は、インストール後にライブラリ パスを設定するために、MATLAB Runtime インストール ディレクトリを配置しなければなりません。詳細については、デプロイ用の MATLAB Runtime パスの設定を参照してください。
アプリケーションを非対話的にインストールするには、以下を行います。
コマンド ラインでインストーラーを実行し、オプション
-agreeToLicense yes
を指定します。最初のオプションとして-agreeToLicense yes
を含めない場合、インストーラーはアプリケーションをインストールしません。プラットフォーム コマンド Windows MyAppInstaller.exe -agreeToLicense yes
Linux sudo ./MyAppInstaller.install -agreeToLicense yes
メモ
sudo
は、書き込み権限のないディレクトリにインストールする場合にのみ必要です。macOS ./MyAppInstaller -agreeToLicense yes
インストールのログを表示します。
Windows システムでは、インストーラーによって環境変数
TEMP
で定義された場所にmathworks_
というログ ファイルが作成されます。ここでusername
.logusername
は Windows のログイン名です。-outputFile
オプションを使用して、ログ ファイルを指定できます。Linux システムおよび macOS システムでは、インストーラーによりコマンド プロンプトにログ情報が表示されます。
-outputFile
オプションを使用してファイルを指定すると、ログ情報がファイルにも保存されます。
非対話的インストールのカスタマイズ
非対話的に実行する場合、特に指定しなければインストーラーではインストール オプションに既定値が使用されます。MATLAB インストーラーと同様に、アプリケーション インストーラーは、既定のインストール プロパティを変更するいくつかのコマンド ライン オプションを受け入れます。
コマンド ラインでオプションを指定するには、各オプションとその値をスペースで区切ります。たとえば、Linux では次のようになります。
./MyAppInstaller.install -agreeToLicense yes \
-outputFile myapp_log.txt -destinationFolder ~/Apps/magicsquare
オプション | 説明 | コメント |
---|---|---|
-inputFile | コマンド ライン オプションと値を含むインストーラー コントロール ファイルを指定します。 | 各オプションの前のダッシュを省略し、各オプションと値のペアを個別の行に配置します。以下に例を示します。 agreeToLicense=yes startMenuShortcut=true |
-destinationFolder | MATLAB Runtime をインストールする場所を指定します。 | インストール先フォルダーで、MATLAB Runtime は、R2023a などの対応する MATLAB リリースに従って名付けられたフォルダーにインストールされます。 |
-outputFile | インストール ログ ファイルの書き込み先を指定します。 | Windows では、ログ ファイルは、既定では環境変数 Linux および macOS では、ログ情報はコマンド プロンプトに表示されます。このオプションを使用してファイルを指定すると、ログ情報はファイルに保存されます。 |
-desktopShortcut true|false | インストールするアプリケーションのデスクトップ ショートカット アイコンを作成するかどうかを指定します。 | このオプションは、-inputFile で指定されたインストーラー コントロール ファイルに指定する必要があります。既定値は false です。このオプションは Windows でのみ使用します。 |
-startMenuShortcut true|false | インストールするアプリケーションの [スタート] メニュー ショートカット アイコンを作成するかどうかを指定します。 | このオプションは、-inputFile で指定されたインストーラー コントロール ファイルに指定する必要があります。既定値は false です。このオプションは Windows でのみ使用します。 |