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MATLAB Runtime について
MATLAB® Runtime は、MATLAB がインストールされていないコンピューター上で MATLAB ファイルの実行を可能にする、共有ライブラリ、MATLAB コード、およびその他のファイルのスタンドアロン セットです。MATLAB Compiler SDK™ でビルドされたアーティファクトを使用するアプリケーションを実行するには、適切なバージョンの MATLAB Runtime にアクセスする必要があります。
コンパイル済みのアーティファクトのエンド ユーザーは、MATLAB にアクセスできない場合、各自のコンピューターに MATLAB Runtime をインストールするか、ネットワーク上にインストールされた MATLAB Runtime の場所を知っていなければなりません。コンパイラ アプリで生成したインストーラーは MATLAB Runtime インストーラーを含む場合があります。mcc
を使用してアーティファクトをコンパイルした場合は、MATLAB Runtime インストーラーを Web サイト (https://www.mathworks.com/products/compiler/mcr
) からダウンロードするようにエンド ユーザーに指示する必要があります。
詳細については、MATLAB Runtime のインストールと構成を参照してください。
MATLAB Runtime と MATLAB の違い
MATLAB Runtime は、いくつかの重要な点で MATLAB と異なっています。
MATLAB Runtime では MATLAB ファイルは暗号化され、不変です。
MATLAB にはデスクトップ グラフィカル インターフェイスがあります。MATLAB Runtime は、グラフィカル インターフェイスを除く MATLAB の機能をすべて備えています。
MATLAB Runtime はバージョン固有です。アプリケーションを作成した MATLAB Compiler SDK のバージョンに関連付けられた MATLAB Runtime のバージョンを使用して、アプリケーションを実行しなければなりません。たとえば、MATLAB の Release R2020b を使用してアプリケーションをコンパイルした場合、エンド ユーザーは MATLAB Runtime の Version 9.9 以降をインストールしていなければなりません。MATLAB Runtime のバージョン番号を調べるには、
mcrversion
を使用します。MATLAB Runtime インスタンス内の MATLAB のパスは固定されており、変更できません。変更するには、最初に MATLAB 内でカスタマイズしなければなりません。
MATLAB Runtime のパフォーマンスに関する考慮事項
MATLAB Compiler SDK は、MATLAB プログラミング言語が使用される広範なアプリケーションで動作するように設計されています。そのためランタイム ライブラリは大規模になります。
MATLAB Runtime は Java® プログラミング言語を含む MATLAB 言語を完全にサポートしているため、コンパイル済みのアプリケーションを起動するには、MATLAB を起動する場合とほぼ同じ時間がかかります。MATLAB のフル バージョンの能力と機能を保持するには、MATLAB Runtime によって消費されるリソース量が不可欠です。
MATLAB Runtime の呼び出しは直列化されるため、MATLAB Runtime の呼び出しはスレッドセーフとなっています。このことはパフォーマンスに影響する場合があります。
参考
mcrversion
| compiler.runtime.download