Main Content

固定小数点変換プロジェクトの MATLAB スクリプトへの変換

この例では、プロジェクトに自動固定小数点変換が含まれている場合に、MATLAB® Coder™ プロジェクトを MATLAB スクリプトに変換する方法について説明します。coder コマンドの -tocode オプションを使用して、固定小数点変換と固定小数点コード生成の 2 つのスクリプトを生成できます。このスクリプトを使用して、コマンド ライン ワークフローの中でこのプロジェクト ワークフローを繰り返すことができます。プロジェクトをスクリプトに変換する前に、固定小数点変換プロセスの [テスト] のステップを完了しなければなりません。

必要条件

この例では、以下のファイルを使用します。

  • プロジェクト ファイル ex_2ndOrder_filter.prj

  • エントリポイント ファイル ex_2ndOrder_filter.m

  • テスト ベンチ ファイル ex_2ndOrder_filter_test.m

  • 生成された固定小数点 MATLAB ファイル ex_2ndOrder_filter_fixpt.m

これらのファイルを作成するには、次の手順も含めてシミュレーション範囲に基づく固定小数点データ型の推奨の例を実行してください。

  1. 固定小数点変換プロセスの [テスト] のステップを実行します。

  2. C/C++ のスタティック ライブラリをビルドするプロジェクトを構成します。

スクリプトの生成

  1. プロジェクト ファイル ex_2ndOrder_filter.prj を含むフォルダーに移動します。

  2. coder コマンドの -tocode オプションを使用してプロジェクトをスクリプトに変換します。-script オプションを使用してスクリプトのファイル名を指定します。

    coder -tocode ex_2ndOrder_filter -script ex_2ndOrder_filter_script.m

    coder コマンドは 2 つのスクリプトを現在のフォルダーに生成します。

    ex_2ndOrder_filter_script.m には次を実行する MATLAB コマンドが含まれています。

    • プロジェクトと同じ設定をもつコード構成オブジェクトを作成します。

    • codegen コマンドを実行して固定小数点の MATLAB 関数 ex_2ndOrder_filter_fixpt を固定小数点の C の関数に変換します。

    fixedPointConverter コマンドはスクリプトを現在のフォルダーに生成します。ex_2ndOrder_filter_script_fixpt.m には次を実行する MATLAB コマンドが含まれています。

    • プロジェクトと同じ固定小数点変換の設定をもつ、浮動小数点から固定小数点への変換の構成オブジェクトを作成します。

    • codegen コマンドを実行して MATLAB 関数 ex_2ndOrder_filter を固定小数点の MATLAB 関数 ex_2ndOrder_filter_fixpt に変換します。

      スクリプト ファイル名の接尾辞は、プロジェクト ファイルによって指定された生成される固定小数点ファイル名の接尾辞になります。この例では、接尾辞は既定値の _fixpt です。

    coder コマンドは、生成されるスクリプトと同じ名前をもつ既存のファイルを上書きします。-script オプションを省略すると、coder コマンドはスクリプトをコマンド ウィンドウに書き込みます。

固定小数点の C コードを生成するスクリプトの実行

固定小数点の MATLAB コードから固定小数点の C コードを生成するスクリプトを実行するには、スクリプトで指定されている固定小数点の MATLAB 関数が使用できなければなりません。

  1. 固定小数点の MATLAB 関数 ex_2ndOrder_filter_fixpt.m が検索パス上にあることを確認します。

     addpath c:\coder\ex_2ndOrder_filter\codegen\ex_2ndOrder_filter\fixpt

  2. 次のスクリプトを実行します。

     ex_2ndOrder_filter_script

    コード ジェネレーターによって、ex_2ndOrder_filter_fixpt という名前の C のスタティック ライブラリがフォルダー codegen\lib\ex_2ndOrder_filter_fixpt に生成されます。変数 cfg と ARGS がベース ワークスペースに表示されます。

固定小数点の MATLAB コードを生成するスクリプトの実行

固定小数点の MATLAB 関数がない場合または再生成する場合は、浮動小数点の MATLAB 関数から固定小数点の MATLAB 関数を生成するスクリプトを使用します。

  1. 現在のフォルダーにエントリポイント関数 ex_2ndOrder_filter.m とテスト ベンチ ファイル ex_2ndOrder_filter_test.m が含まれていることを確認します。

  2. スクリプトを実行します。

     ex_2ndOrder_filter_script_fixpt

    コード ジェネレーターは codegen\ex_2ndOrder_filter\fixpt フォルダーに ex_2ndOrder_filter_fixpt.m を作成します。変数 cfg と ARGS がベース ワークスペースに表示されます。

参考

| |

関連するトピック