ブレークポイント後のチャート実行の制御
Stateflow® チャートのシミュレーションがブレークポイントで一時停止すると、チャートはデバッグ モードに入ります。チャートのステートを調べてシミュレーションをステップ実行することができます。詳細については、チャートのデバッグのためのブレークポイントの設定を参照してください。
チャートのステートの調査
Stateflow チャートがデバッグ モードに入ると、エディターではアクティブな要素が青色、現在実行されているオブジェクトが緑色で強調表示されます。たとえば、次のチャートは HIGH
ステートの entry
ブレークポイントで一時停止しています。アクティブ ステート (On
) は青色で強調表示され、現在実行中のサブステート (HIGH
) は緑色で強調表示されています。
シミュレーションが一時停止しているグラフィカル オブジェクトに、実行ステータスを示すバッジが表示されます。
バッジ | 説明 |
---|---|
| シミュレーションがチャートに入る前か、ステートの entry アクション内で一時停止。 |
| シミュレーションがステートの during アクション、グラフィカル関数または真理値表関数内で一時停止。 |
| シミュレーションがステートの exit アクション内で一時停止。 |
| シミュレーションが遷移のテストを行う前に一時停止。 |
| シミュレーションが有効な遷移を行う前に一時停止。 |
実行ステータスを表示するには、バッジにカーソルを合わせます。ツールヒントに次の内容が表示されます。
シミュレーションが一時停止している場所
シミュレーション時間
現在のイベント (シミュレーションがローカル イベントまたは入力イベントの最中に一時停止している場合)
チャートの値を表示するには、チャート オブジェクトにカーソルを合わせます。ツールヒントに以下が表示されます。
選択したオブジェクトが使用するデータおよびメッセージの値
時相情報 (オブジェクトに時相論理演算子が含まれる場合)
詳細については、デバッグ中のデータおよびメッセージの検査と変更を参照してください。
シミュレーションのステップ実行
チャートがブレークポイントで一時停止しているとき、次を使用してシミュレーションを続けることができます。
[デバッグ] タブのボタン
MATLAB® コマンド ウィンドウ
キーボード ショートカット
アクション | [デバッグ] タブのボタン | MATLAB コマンド | キーボード ショートカット | 説明 |
---|---|---|---|---|
続行 | | dbcont | Ctrl + T | 次のブレークポイントまでシミュレーションを続行します。 |
ステップを進める | | デバッグ モードを終了し、次のタイム ステップの前にシミュレーションを一時停止します。 | ||
ステップ オーバー | | dbstep | F10 | チャート実行の次のステップに進みます。チャート レベルでは、以下のようなステップが考えられます。
詳細については、Stateflow チャートの実行を参照してください。 |
ステップ イン | | dbstep in | F11 | 関数を呼び出すステートまたは遷移のアクションからは、関数内の最初に実行可能なステートメントに進みます。 別の関数呼び出しを含む関数内のステートメントからは、2 番目の関数内で最初に実行可能なステートメントに進みます。 それ以外の場合は、チャート実行の次のステップに進みます ([ステップ オーバー] を参照)。 |
ステップ アウト | | dbstep out | Shift+F11 | 関数呼び出しからは、関数を呼び出すステートメントに戻ります。 それ以外の場合は、次のブレークポイントまでシミュレーションを続行します ([続行] を参照)。 |
カーソル行まで実行 | | 複数のステートメントを含むステートまたは遷移アクションで、ステートメントのグループをまとめて実行します。 | ||
停止 | | dbquit | Ctrl + Shift + T | デバッグ モードを終了し、シミュレーションを停止します。 |
複数のステートメントを含むステート アクションまたは遷移アクションでは、[ステップ オーバー] を選択することにより、個々のステートメントを 1 つずつステップ実行できます。Stateflow エディターでは、各ステートメントが実行前に強調表示されます。
ステートメントのグループをまとめて実行するには、グループ内の最後のステートメントをクリックして [カーソルまで実行] を選択します。