PMU (PLL ベース、正相) の Kundur の 2 地域システム
この例では、Kundur の 2 地域システム内での PMU (PLL-Based、Positive-Sequence) ブロックの使用方法を説明します。
説明
この例で使用する Kundur の 2 地域システムは、P. Kundur による著書『Power System Stability and Control』 [1] の 813 ページで確認できます。下の図は、基本的なトポロジを示しています。
このシステムは、母線 B1 と母線 B2 の間の弱いつながりによって接続された 11 の母線と 2 つの地域を表しています。
2 つの負荷が母線 B1 と B2 でシステムに加えられます。さらに、上記のトポロジに示されているように、2 つの分路コンデンサも母線 B1 と母線 B2 に接続されています。
シミュレーション
[モデル コンフィギュレーション パラメーター] で、シミュレーション タイプとして [固定ステップ]、ソルバーとして [離散] を選択します。
PMU のサンプル時間は Ts_PMU = 1/60/64 = 20.42 us です。ただし、回路網モデルのサンプル時間は Ts =50 us です。
スコープを開き、シミュレーションを開始します。故障が発生した直後の電圧と電流のフェーザにズームし、過渡状態に注目します。
シミュレーション開始から 2 秒で三相故障が発生します。以下のプロットで示されるように、三相故障は 0.10 秒後に解消され、25 秒でのシミュレーション終了時まで新たな定常状態が発現します。
レポート レート係数とサンプリング レートを変更します。スコープに表示される波形の形状を比較します。
最後に、PMU フェーザから計算された有効電力を三相瞬時電力ブロックと比較します。以下のプロットは、特に故障条件下で波形がどのように一致するかを示しています。
参考文献
[1] P. Kundur, N. J. Balu, and M. G. Lauby, Power system stability and control, vol. 7. McGraw-hill New York, 1994.