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PLL (3ph)

三相信号の位相角の周波数成分と基本成分を決定

  • PLL (3ph) block

ライブラリ:
Simscape / Electrical / Specialized Power Systems / Control

説明

PLL (3ph) ブロックは、内部周波数発振器を使用して三相正弦波信号の周波数と位相を追跡する位相同期回路 (PLL) 閉ループ制御システムをモデル化したものです。制御システムにより、位相差を 0 に保つように内部発振器周波数が調整されます。

次の図は、PLL の内部のブロック線図を示したものです。

三相入力信号は、内部発振器の角速度を使用して dq0 回転座標系に変換 (Park 変換) されます。信号の横軸 (abc 信号と内部発振器の回転座標系の位相差に比例) は、Mean (Variable Frequency) ブロックでフィルター処理されます。比例-積分-微分 (PID) コントローラーは、オプションの自動ゲイン制御 (AGC) により、制御発振器に作用して位相差を 0 に保ちます。角速度に対応する PID 出力がフィルター処理され、平均値で使用される周波数 (ヘルツ) に変換されます。

特性

サンプル時間[Sample Time] パラメーターで指定。
[Sample Time] = 0 の場合は連続。
スカラー拡張なし
多次元化なし
ゼロクロッシング検出あり

power_PLL の例は、PLL (3ph) ブロックと PLL ブロックの使用例を示しています。

PLL ブロックには、0.5 秒から 1.5 秒までの間に 61 Hz に増加する 60 Hz の正弦波信号によって電力が供給されます。周波数が短い応答時間で新しい周波数に達することに注目してください。

PLL (3ph) ブロックには、0.5 秒から 1.5 秒までの間に 60 Hz から 61 Hz に増加する三相正弦波信号によって電力が供給されます。PLL (3ph) の周波数は、追加の位相情報により、PLL よりも速く新しい周波数に達します。

モデルのサンプル時間は変数 Ts (既定値は 0) でパラメーター化されています。PLL ブロックを離散化するには、MATLAB® コマンド プロンプトで次のように入力します。

Ts = 50e-6

端子

入力

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正規化された三相信号 (pu)。

出力

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測定周波数 (ヘルツ)。

A 相の基本成分 (正相) のゼロクロッシングで同期される角度 (rad)。範囲は 0 ~ 2*pi です。

パラメーター

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ブロック パラメーターを対話的に編集するには、プロパティ インスペクターを使用します。Simulink® ツールストリップの [シミュレーション] タブの [準備] ギャラリーで [プロパティ インスペクター] を選択します。

入力信号の想定される最小周波数。このパラメーターは、ブロックの内部で平均値の計算に使用される Mean (Variable Frequency) ブロックのバッファー サイズを設定します。

入力信号の初期の位相と周波数。

内部 PID コントローラーの比例ゲイン、積分ゲイン、微分ゲイン。ゲインを使用して、PLL の応答時間、オーバーシュート、定常偏差の性能を調整します。

PID の微分ブロックの 1 次フィルターの時定数。

信号周波数の正負の最大傾き。

2 次ローパス フィルターのカットオフ周波数。

ブロックのサンプル時間 (秒)。連続ブロックを実装するには 0 に設定します。

このパラメーターをオンにすると、PID レギュレーター信号を入力信号の振幅に従ってスケーリングすることで PLL ブロックの性能が最適化されます。入力信号が正規化されていない場合は、このオプションを選択します。

拡張機能

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C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2013a で導入

参考

| PMU (PLL-Based, Positive-Sequence)