優先順位の低い変更未保存 (ダーティ) のモデル ファイルや他のプロジェクト ファイルの管理
MATLAB® プロジェクトを使用する場合、プロジェクトの起動時にプロジェクト環境が設定され、プロジェクトのシャットダウン時に環境がクリーンアップされます。プロジェクトでは、優先順位の低いモデル ファイルや未保存の変更があるファイルを特定するためのチェックも実行されます。プロジェクトの起動時およびシャットダウン時に実行されるチェックの詳細については、Project StartupおよびProject Shutdownを参照してください。
プロジェクトを開く際に優先順位の低いプロジェクト ファイルを特定する
MATLAB パスに同じ名前のモデル ファイルが 2 つある場合は、パスの上位のファイルが読み込まれ、下位のファイルは優先されません。この優先順位はすべてのモデルとライブラリ (SLX および MDL ファイル) に適用されます。
MATLAB パス上の位置に関係なく、読み込まれたモデルは読み込まれていないモデルよりも常に優先されます。読み込まれたモデルが非表示の場合は特に、同じ名前をもつ他のファイルを使用しようとしても、読み込まれたモデルにより使用が阻止されることがあります。Simulink® では、別のモデルが既に読み込まれており、競合が発生する可能性がある場合、優先順位の低いモデルを読み込もうとすると警告が表示されます。
プロジェクトはプロジェクトを開く際に優先順位の低いファイルをチェックします。
プロジェクトを開く際に、既に読み込まれているプロジェクト モデルと同じ名前のモデルがあると、プロジェクトで警告が表示されます。このチェックにより、プロジェクト モデルを開く前に優先順位の低いファイルを検出し、回避できるようになります。
[優先順位の低いプロジェクト ファイルの識別] チェックのエラーは、[プロジェクトの問題] パネルで報告されます。
[プロジェクトの問題] パネルで、[修正] ボタンのオプションを使用して、プロジェクト ファイルより優先されるモデルを保存するか破棄して閉じます。誤ったファイルでの作業を回避するには、読み込まれたモデルを閉じる必要があります。
ヒント
優先順位の低いファイルの問題を回避するためには、Simulink 基本設定 [MATLAB パス上の優先順位の低いモデルを読み込まない] を有効にします。Do not load models that are shadowed on the MATLAB pathを参照してください。
多くの参照プロジェクトをもつプロジェクトを開くときに、優先順位の低いファイルの特定に時間がかかる可能性があります。このチェックは無効にすることができます。MATLAB の [ホーム] タブの [環境] セクションで [設定] をクリックします。左側のペインで、[MATLAB] 、 [プロジェクト] を選択します。[プロジェクトの起動] セクションで [開いているモデルより優先順位の低いプロジェクト ファイルを検出] をオフにします。
優先順位の低いファイルの詳細については、優先順位の低いファイルを参照してください。
未保存の変更があるモデルや他のプロジェクト ファイルの検索
未保存の変更があるモデル、データ ディクショナリ、MATLAB ファイルがプロジェクトにないかをチェックできます。[プロジェクト] ツールストリップの [環境] セクションで、[プロジェクトの問題] 、 [未保存の変更] をクリックします。
[未保存の変更] ダイアログ ボックスに、変更未保存 (ダーティ) のすべてのプロジェクト モデル、データ ディクショナリ、MATLAB ファイルが表示されます。プロジェクトで検出されるのは、MATLAB エディターおよび Simulink エディターで編集された未保存の変更のみです。他のツールで編集された変更は、手動で調べます。参照プロジェクトがある場合、ファイルはプロジェクト別にグループ分けされます。検出された変更はすべて保存または破棄できます。
プロジェクトを閉じる際に開いているモデルとデータ ディクショナリを管理する
プロジェクト モデルとデータ ディクショナリは、変更未保存 (ダーティ) でない限り、プロジェクトを閉じる際にすべて閉じます。プロジェクトのシャットダウン時に実行されるチェックの詳細については、Project Shutdownを参照してください。
プロジェクトを閉じる際に未保存の変更があるモデル ファイルまたはデータ ディクショナリがあると、変更の保存または破棄を求めるメッセージが表示されます。参照プロジェクトがある場合、プロジェクト別にすべての変更未保存 (ダーティ) ファイルを表示できます。作業内容を失わないように、ファイル別、プロジェクト別またはグローバルに変更を保存または破棄できます。
プロジェクトのシャットダウン時のこの動作は制御が可能です。MATLAB の [ホーム] タブの [環境] セクションで [設定] をクリックします。左側のペインで、[MATLAB] 、 [プロジェクト] を選択します。その後、[プロジェクトのシャットダウン] セクションで設定を調整します。
プロジェクトを閉じる際に未保存の変更があるファイルについて警告を表示するには、[変更未保存 (ダーティ) のプロジェクト ファイルがある場合シャットダウンを中断する] を選択します。
プロジェクト モデルに未保存の変更がある場合を除き、プロジェクトを閉じる際にプロジェクト モデルを自動的に閉じるようにするには、[開いているプロジェクト モデルを確認し、変更が保存されていれば (ダーティでなければ) モデルを閉じる] を選択します。
参考
currentProject
| listStartupIssues
| listShutdownIssues
| runChecks