車両 HVAC システム
この例では、車両の暖房、換気、および空調 (HVAC) システムにおける湿り空気の流れをモデル化します。車室は、外部環境と熱を交換する湿り空気のボリュームとして表されます。湿り空気は、再循環フラップ、送風機、蒸発器、ブレンド ドア、およびヒーターを経由して流れた後に車室に戻ります。再循環フラップは、車室から吸気するか外部環境から吸気するかを選択します。ブレンダー ドアは、流れをヒーター周辺に迂回させて温度を制御します。
モデルは、事前定義されたシステム入力または手動システム入力の 2 つのモードでシミュレートできます。事前定義されたシステム入力では、HVAC システムの制御設定は System Inputs バリアント サブシステムにあります。手動システム入力では、実行時にダッシュボード コントロールを使用して制御設定を調整できます。
ヒーター コアと蒸発器は、e-NTU 法を使用する熱交換器の基本的な実装です。これらは、Simscape™ Foundation Moist Air ライブラリに基づいたカスタム コンポーネントです。
モデル
Cabin サブシステム
Cabin Heat Transfer サブシステム
Scope からのシミュレーション結果
Simscape ログからのシミュレーション結果
次の図は、車室内の湿り空気の湿度線図を示しています。これは、ASHRAE Psychrometric Chart No. 1 に基づいており、乾球温度、湿球温度、相対湿度、湿度混合比、エンタルピー、体積など、湿り空気の熱力学特性を表現するために使用されます。シミュレーション中における車室内湿り空気の状態の軌跡がチャートにプロットされています。
次のプロットは、空調をオンにしたときの蒸発器の凝縮速度を示しています。