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ロボット用の Unreal Engine シミュレーション

Robotics System Toolbox™ は、Simulink® で運転アルゴリズムをモデル化し、バーチャル シミュレーション環境でパフォーマンスを可視化するコシミュレーション フレームワークを提供します。この環境では、Epic Games® の Unreal Engine® を使用します。

メモ

3D 可視化環境でモデルをシミュレーションするには、Simulink 3D Animation™ が必要です。

シミュレーション環境に関連した Simulink ブロックは、[Robotics System Toolbox][Simulation 3D] ブロック ライブラリにあります。これらのブロックにより、以下を行うことができます。

  • シミュレーション環境でプリビルド シーンを構成する。

  • シーン内にロボットを配置して作動させる。

  • ビークルにカメラと LiDAR センサーを設定する。

  • ロボットの周囲の環境に基づいてセンサー出力をシミュレートする。

  • セマンティック セグメンテーションおよび詳細情報のためのグラウンド トゥルース データを取得する。

このシミュレーション ツールは、ロボティクス アルゴリズムの開発、テスト、パフォーマンスの確認を行う際に実データを補完するために一般的に使用されます。ロボット モデルとともにこれらのブロックを使用して、知覚から制御に至るロボット制御スタック全体が含まれた現実的な閉ループ シミュレーションを実行できます。

シミュレーション環境の詳細については、ロボット用の Unreal Engine シミュレーションの仕組みを参照してください。

Unreal Engine シミュレーション ブロック

[Robotics System Toolbox][Simulation 3D] ライブラリにアクセスするには、MATLAB® コマンド プロンプトで「robotsim3dlib」と入力します。

シーン

シミュレーション環境でコシミュレーションを行うようにモデルを構成するには、Simulation 3D Scene Configuration ブロックをモデルに追加します。このブロックを使用して、あらかじめ用意されたシーンからシーンを選択し、運転アルゴリズムをテストおよび可視化できます。

ツールボックスには次のシーンが含まれています。

シーン説明
Open Surface

道路オブジェクトのない、平坦な黒い舗装路面

Offroad pit mining scene

掘削区域や運搬トラック用の道路を含むオフロードの露天掘り現場

ロボットと車両

シーンでバーチャル ロボットまたはバーチャル車両を定義するには、次のブロックのいずれかをモデルに追加します。

  • Simulation 3D Robot — ロボットの剛体ツリー モデルを Robotics System Toolbox Robot Library Data から指定するか、剛体ツリー モデルからインポートします。剛体ツリーのジョイント コンフィギュレーションを設定してロボットを作動させ、各タイムステップにおけるロボット ベースの並進と回転を指定して動かします。

  • Simulation 3D Physics Dump Truck — ダンプカー モデルを読み込みます。各タイムステップにおけるステアリング角度と速度を指定してダンプカーの動きを制御します。各タイムステップにおけるリフト角についてのオプションの入力信号を指定してリフトを作動させます。

センサー

バーチャル センサーを定義してビークルのさまざまな位置に取り付けることができます。ツールボックスには次のセンサー モデリングおよび構成ブロックが含まれています。

ブロック説明
Simulation 3D Cameraレンズ付きカメラ モデル。イメージ サイズ、焦点距離、歪み、およびせん断のパラメーターがあります。
Simulation 3D Lidarスキャン LiDAR センサー モデル。検出範囲、解像度、視野のパラメーターがあります。

アルゴリズムのテストと可視化

Robotics System Toolbox シミュレーション ブロックは、パス プランニング、ロボット制御、および知覚アルゴリズムをテストおよび可視化するためのツールを提供します。

パス プランニングおよびビークル制御

Unreal Engine シミュレーション環境を使用して、あらかじめ用意されたシーンでビークルの動きを可視化できます。この環境は、パス プランニングおよびビークル制御のアルゴリズムのパフォーマンスを分析する手段を提供します。Simulink でこれらのアルゴリズムを設計した後に、robotsim3dlib ライブラリを使用してあらかじめ用意されたシーンのいずれかでビークルの動きを可視化できます。

知覚

Robotics System Toolbox は、詳細なカメラと LiDAR センサー モデリング用の複数のブロックを提供します。バーチャル環境内でこれらのセンサーをロボットに取り付けることで、合成センサー データまたはセンサー検出を生成して、知覚アルゴリズムに照らしてセンサー モデルのパフォーマンスをテストできます。

閉ループ システム

シミュレーション環境内で知覚システムを設計してテストした後に、そのシステムを使用してビークルを実際にステアリングする制御システムを駆動できます。この場合、軌跡を手動で設定するのではなく、ロボットは知覚システムを使用して自動飛行します。3D シミュレーション環境の閉ループ システムに知覚および制御を組み込むことで、インテリジェントなビン ピッキングや露天掘りなどの複雑なアルゴリズムを開発およびテストできます。

参考

トピック