RemoteClusterAccess
クライアント ユーティリティがローカルで使用できない場合のスケジューラへの接続
コンストラクター
r = parallel.cluster.RemoteClusterAccess(username)
r = parallel.cluster.RemoteClusterAccess(username,P1,V1,...,Pn,Vn)
説明
r = parallel.cluster.RemoteClusterAccess(
は、username
)Username
を username
に設定して RemoteClusterAccess
オブジェクトを作成します。
既定で、クラスターに接続するときにパスワードの入力が求められます。
ヒント
リモート クラスター用のクラスター プロファイルを設定している場合は、parcluster
を使用します。詳細については、クラスターの検出とクラスター プロファイルの使用を参照してください。
非共有送信モードまたはリモート送信モードで接続するサードパーティ製スケジューラ用のプラグイン スクリプトを変更する必要がある場合、RemoteClusterAccess
を使用するだけで済みます。プラグイン スクリプトは、汎用スケジューラ インターフェイスを使用してクラスターに接続する場合に使用します。
クライアントがサードパーティ製スケジューラに直接送信できない場合、またはクライアントがファイル システムをクラスターと共有していない場合は、以下を検討します。
サードパーティ製スケジューラに MathWorks® アドオンがある場合は、それをインストールします。アドオンを使用すると、設定ウィザードまたはクラスター プロファイル マネージャーを使用してクラスター プロファイルの多くの項目を設定できます。詳細については、汎用スケジューラのプラグイン スクリプトを参照してください。
アドオンのないサードパーティ製スケジューラを使用しなければならない場合、またはアドオンをカスタマイズしなければならない場合は、汎用スケジューラ インターフェイスを使用した構成 (MATLAB Parallel Server)を参照してください。
リモート クラスターの接続、送信、またはデータ転送の設定を変更しなければならない場合は、
RemoteClusterAccess
を使用します。
r = parallel.cluster.RemoteClusterAccess(___,
は、1 つ以上の名前と値の引数を使用して、Name,Value
)RemoteClusterAccess
オブジェクトを作成します。たとえば、ポート番号 31415
を使用してクラスターに接続するには、'Port',31415
を指定します。名前と値の引数は、他のすべての入力引数の後で指定します。
受け入れられる名前と値の引数は、次のとおりです。
'AuthenticationMode'
— クラスターへの接続時に使用する認証モード。string スカラー、文字ベクトル、string 配列、または cell 配列として指定します。引数
'IdentityFilename'
を指定した場合、既定値は'IdentityFile'
です。それ以外の場合、既定値は'Password'
です。'AuthenticationMode'
の有効な値は次のとおりです。'Agent'
– クライアントはクライアント マシン上で実行される SSH エージェントと連動します。'IdentityFile'
– クラスターへの接続時に、クライアントは ID ファイルを使用して認証します。IdentityFilename
オプションを使用してファイルを指定した場合は、そのファイルを使用します。それ以外の場合、接続時に MATLAB® により ID ファイルへの絶対パスを指定するように要求されます。'Multifactor'
– クライアントにより 1 回以上の入力が要求されます。たとえば、クライアント上で 2 要素認証 (2FA) が有効になっている場合、クライアントによりパスワードと 2 番目の認証要素に対する応答を要求されます。'Password'
– クライアントにより SSH パスワードが要求されます。ユーザー名はUsername
プロパティで指定されます。
別の方法として、複数の認証要件をもつクライアントに接続するには、
'Agent'
、'IdentityFile'
、'Multifactor'
、および'Password'
の組み合わせを含む string 配列または cell 配列としてAuthenticationMode
を指定します。'IdentityFileHasPassphrase'
— ID ファイルがパスフレーズを要求するかどうかを示すフラグ。true
またはfalse
として指定します。true
の場合、接続時にパスワードが要求されます。ID ファイルが指定されていない場合、この名前と値の引数は使用されません。'IdentityFilename'
—RemoteClusterAccess
がリモート ホストに接続するときに使用する ID ファイルへの絶対パス。'IdentityFilename'
と、string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。'Port'
— 接続するクラスターのポート番号。1
から65535
までの整数スカラーとして指定します。既定値は
22
です。
詳細と詳しい例については、共有ファイル システムなしでの送信およびリモート ホストからの送信を参照してください。
メソッド
メソッド名 | 説明 |
---|---|
connect |
|
disconnect | disconnect(r) は、既存のリモート接続を切断します。connect メソッドが既に呼び出されていなければなりません。 |
doLastMirrorForJob |
|
getRemoteJobLocation |
|
isJobUsingConnection |
|
reconnect | reconnect(r) は、リモート ホストへの既存の SSH 接続を再作成します。 |
resumeMirrorForJob |
|
runCommand |
|
startMirrorForJob |
|
stopMirrorForJob |
|
getConnectedAccess |
|
getConnectedAccessWithMirror |
|
プロパティ
RemoteClusterAccess
オブジェクトには以下の読み取り専用プロパティがあります。これらの値は、オブジェクトを作成したとき、またはその connect
メソッドを呼び出したときに設定されます。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
AuthenticationMode | クラスターに接続する際の認証方法を示すオプション。次のいずれかとして返されます。
このプロパティを設定するには、 |
AutoReconnect | リモート コマンド エラー後に MATLAB がリモート ホストへの SSH 接続を自動的に再作成するかどうかを示すフラグ。 既定値は |
Hostname | アクセスするリモート ホストの名前。文字ベクトルとして返されます。 既定値は空の文字ベクトルです。 |
IdentityFileHasPassphrase | ID ファイルがパスフレーズを要求するかどうかを示すフラグ。 既定値は このプロパティが このプロパティを設定するには、 |
IdentityFilename |
既定値は空の文字ベクトルです。このプロパティが空の場合、接続時にパスワードが要求されます。 このプロパティを設定するには、 |
IsConnected |
既定値は |
IsFileMirrorSupported |
既定値は
|
JobStorageLocation | リモート ホスト上でミラーリングされるファイルの場所。文字ベクトルとして返されます。 既定値は空の文字ベクトルです。 このプロパティを設定するには、以下の構文のいずれかを使用してクラスターに接続します。
|
Port | クラスターとの接続に使用するポート番号。 既定値は このプロパティを設定するには、 |
UseIdentityFile | クラスターとの接続に、 既定値は |
Username | クラスターとの接続に使用するユーザー名。文字ベクトルとして返されます。 |
例
リモート データの場所からファイルをミラーリングします。オブジェクト job
は汎用スケジューラ上にあるジョブを表すと仮定します。
remoteConnection = parallel.cluster.RemoteClusterAccess('testname'); connect(remoteConnection,'headnode1','/tmp/filemirror'); startMirrorForJob(remoteConnection,job); submit(job) % Wait for the job to finish wait(job); % Ensure that all the local files are up to date, and remove the % remote files doLastMirrorForJob(remoteConnection,job); % Get the output arguments for the job results = fetchOutputs(job)
詳細と例については、リモート ホストからの送信および共有ファイル システムなしでの送信を参照してください。
バージョン履歴
R2011a で導入