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parfor
を使用したパラメーター スイープ中のプロット
パラメーター スイープを並列実行して、並列計算中に進行状況をプロットします。
DataQueue
を使用して、並列プールでの計算中に結果を監視できます。また、DataQueue
を parfor
、parfeval
、spmd
などの並列言語機能と共に使用することもできます。
この例では、古典的なシステムであるファン デル ポール振動子でパラメーター スイープを実行する方法を説明します。このシステムは、ファン デル ポール振動子の 2 つのパラメーター と に依存する一連の ODE として表すことができます。
parfor
ループを使用してパラメーター および に対して並列パラメーター スイープを実行し、パラメーター変動時の の平均周期を求めることができます。次のアニメーションは、この例をローカル クラスターで実行した場合を示します。
パラメーター スイープ値の設定
調査するパラメーターの値の範囲を定義します。パラメーターのさまざまな組み合わせに対処するために、meshgrid を作成します。
gridSize = 6; mu = linspace(100, 150, gridSize); nu = linspace(0.5, 2, gridSize); [M,N] = meshgrid(mu,nu);
結果を可視化する表面プロットの準備
スイープの結果を格納する変数を宣言します。nan
を使用して事前代入し、初期表面がプロットされないようにします。パラメーターの組み合わせごとに、スイープの結果を可視化する表面プロットを作成します。タイトル、ラベル、範囲などを設定します。
Z = nan(size(N)); c = surf(M, N, Z); xlabel('\mu Values','Interpreter','Tex') ylabel('\nu Values','Interpreter','Tex') zlabel('Mean Period of y') view(137, 30) axis([100 150 0.5 2 0 500]);
パラメーター スイープ中に結果を取得する DataQueue の設定
中間結果をワーカーからクライアントに送信するために DataQueue
を作成します。関数 afterEach
を使用して、ワーカーが現在の結果を送信するたびに表面を更新するコールバックをクライアントで定義します。
D = parallel.pool.DataQueue; D.afterEach(@(x) updateSurface(c, x));
パラメーター スイープの実行と結果のプロット
parfor
を使用して並列パラメーター スイープを実行します。meshgrid のパラメーターの組み合わせごとにシステムの解を求めて平均周期を計算するように、ワーカーに指示します。ワーカーが計算を終了するとすぐに、各反復の結果をクライアントに送信します。
parfor ii = 1:numel(N) [t, y] = solveVdp(M(ii), N(ii)); l = islocalmax(y(:, 2)); send(D, [ii mean(diff(t(l)))]); end
Starting parallel pool (parpool) using the 'local' profile ... Connected to the parallel pool (number of workers: 6).
クラスターへのスケール アップ
クラスターにアクセスできる場合、計算をスケール アップできます。これを行うには、前回の parpool
を削除し、より大きいクラスター用のプロファイルを使用して新しいものを開きます。以下のコードは、'MyClusterInTheCloud'
という名前のクラスター プロファイルを示します。このコードを実行するには、'MyClusterInTheCloud'
を自分のクラスター プロファイルの名前に置き換えなければなりません。ワーカー数を調整します。この例では、4 個のワーカーが示されています。グリッドのサイズを大きくして、計算全体のサイズを大きくします。
gridSize = 25; delete(gcp('nocreate')); parpool('MyClusterInTheCloud',4);
Starting parallel pool (parpool) using the 'MyClusterInTheCloud' profile ... Connected to the parallel pool (number of workers: 4).
クラスター プロファイルの設定後にパラメーター スイープ コードを再度実行すると、クラスターのワーカーが計算を行い、結果が使用可能になると MATLAB クライアントに送信します。次のアニメーションは、この例をクラスターで実行した場合を示します。
補助関数
方程式系を定義する補助関数を作成し、それにソルバーを適用します。
function [t, y] = solveVdp(mu, nu) f = @(~,y) [nu*y(2); mu*(1-y(1)^2)*y(2)-y(1)]; [t,y] = ode23s(f,[0 20*mu],[2; 0]); end
ワーカーから得られた結果でグラフを更新するために、DataQueue の関数を宣言します。
function updateSurface(s, d) s.ZData(d(1)) = d(2); drawnow('limitrate'); end