6 段階整流
6 段階整流は三相ブラシレス DC (BLDC) 永久磁石モーターの制御に使用される整流手法であり、台形整流とも呼ばれます。固定子の電流を制御してモーターの速度と回転方向を達成します。
6 段階整流で使用される伝導モードは次のとおりです。
120 度モードでは、固定子の 2 つの相にのみ電流を流します。
180 度モードでは、固定子の 3 つのすべての相に電流を流します。
Motor Control Blockset™ は 120 度伝導モードをサポートしています。このモードでは、与えられた時間において、固定子の 2 つの相のみを励磁し、3 番目の相は電源から電気的に絶縁します。回転子位置の検出には、ホール センサーまたは直交エンコーダーのいずれかの位置センサーを使用できます。Motor Control Blockset には、回転子が位置する 60 度のセクターをホール シーケンスまたは回転子位置の入力を使用して特定する Six Step Commutation ブロックが用意されています。これは、対応する相を励磁するスイッチング シーケンスを生成します。このシーケンスにより、モーターの回転に合わせて、トルク角 (回転子の d 軸と固定子の磁場の間の角度) が 90 度 (偏差 30 度) を維持するように固定子の電流が 60 度ごとに切り替わります。したがって、スイッチング信号が固定子の電流を制御するためのスイッチとして機能し、それによってモーターの速度と回転方向が制御されます。詳細については、Six Step Commutationを参照してください。
固定子の電流の波形は台形の形状になります。
120 度伝導モードは BLDC モーター向けの優れた速度制御を提供する手法であり、それほど複雑なものではありません。次の図は、BLDC モーターに対する 6 段階整流のアーキテクチャを示しています。