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ハードウェア効率に優れた Real Partial-Systolic Matrix Solve Using Q-less QR Decomposition の実装

この例では、Real Partial-Systolic Matrix Solve Using Q-less QR Decomposition ブロックを使用して、実数値の行列方程式 A'AX=B に対するハードウェア効率に優れた解を実装する方法を示します。

前進代入と後退代入

上三角因子の準備が整うと、前進代入と後退代入が現在の入力 B で計算され、出力 X が生成されます。

$$ X = R_k\setminus(R_k'\setminus B)$$

行列の次元の定義

行列 A の行数、行列 A の列数と行列 B の行数、および行列 B の列数を指定します。

m = 30; % Number of rows in A
n = 10;  % Number of columns in A and rows in B
p = 1;   % Number of columns in B
numInputs = 3; % Number of A and B matricies

行列の生成

この例では、補助関数 realRandomQlessQRMatrices を使用して、問題 A'AX=B の乱数行列 A と B を生成します。生成される行列について、A と B の要素は -1 ~ +1、A のランクはフル ランクとします。

rng('default')
[A,B] = fixed.example.realRandomQlessQRMatrices(m,n,p);
if numInputs > 1
    for i = 2:numInputs
        [Atemp,Btemp] = fixed.example.realRandomQlessQRMatrices(m,n,p);
        A = cat(3,A,Atemp);
        B = cat(3,B,Btemp);
    end
end

固定小数点データ型の選択

補助関数 realQlessQRMatrixSolveFixedpointTypes を使用して、入力行列 A と B、および出力 X に対して、計算時のオーバーフローの可能性が低くなる固定小数点データ型を選択します。

max_abs_A = 1;      % Upper bound on max(abs(A(:))
max_abs_B = 1;      % Upper bound on max(abs(B(:))
precisionBits = 24; % Number of bits of precision
T = fixed.realQlessQRMatrixSolveFixedpointTypes(m,n,max_abs_A,max_abs_B,precisionBits);
A = cast(A,'like',T.A);
B = cast(B,'like',T.B);
OutputType = fixed.extractNumericType(T.X);

モデルを開く

model = 'RealPartialSystolicQlessQRMatrixSolveModel';
open_system(model);

AMBA AXI ハンドシェーキング プロセス

このモデルの Data Handler サブシステムは、実数行列 A と B を入力として取ります。A の行と B の非スパース行列を AMBA AXI ハンドシェイク プロトコルを使用して QR Decomposition ブロックに送ります。validIn 信号はデータが使用可能であることを示します。ready 信号はブロックでデータを受け入れ可能であることを示します。validIn 信号と ready 信号の両方が High の場合にのみデータの転送が行われます。Data Handler に A の行が送られるまでの遅延と B の行列が送られるまでの遅延を設定して、上流のブロックの処理時間をエミュレートできます。aDelaybDelay0 に設定されているときは、Data Handler に使用可能なデータが常にあることを示すため、validInAvalidInB は High のままになります。A と B のすべての行列が送られると、Data Handler は A と B の最初の行列にループバックします。

非同期の行列ソルバー

このブロックは非同期的に動作します。まず、入力行列 A の Q-less QR 分解が実行され、結果の行列 R がバッファーに格納されます。次に、Forward Backward Substitute ブロックで、入力行列 B とバッファーに格納された行列 R を使用して R'RX = B が計算されます。行列 R と行列 B がバッファーに別々に格納されるため、上流の Q-less QR Decomposition ブロックと下流の Forward Backward Substitute ブロックを独立して実行できます。Forward Backward Substitute ブロックによる処理は、1 つ目の行列 R と B が使用できるようになると開始されます。その後、Q-less QR Decomposition ブロックのステータスに関係なく、バッファーに格納された最新の行列 R と B を使用して連続的に実行されます。たとえば、上流のブロックからの行列 A と B の提供が停止すると、Forward Backward Substitute ブロックは行列 R と B の最後のペアを使用して同じ出力を生成し続けます。

Data Handler は、行列 A と B を QR Decomposition ブロックに反復的に送ります。最後の行列 A を送った後、Data Handler は内部のカウンターをリセットし、最初の行列 A を送ります。行列 B も同じように扱われます。

モデル ワークスペースの変数の設定

補助関数 setModelWorkspace を使用して、上記で定義された変数をモデル ワークスペースに追加します。これらの変数は、Real Partial-Systolic Matrix Solve Using Q-less QR Decomposition ブロックのブロック パラメーターに対応します。

numOutputs = 10; % Number of recorded outputs
aDelay = 1; % Delay of clock cycles between feeding in rows of A
bDelay = 1; % Delay of clock cycles between feeding in B matrices
fixed.example.setModelWorkspace(model,'A',A,'B',B,'m',m,'n',n,'p',p,...
    'regularizationParameter',0,...
    'aDelay',aDelay,'bDelay',bDelay,...
    'numOutputs',numOutputs,'OutputType',OutputType);

モデルのシミュレーション

out = sim(model);

出力データからの解の構成

Real Partial-Systolic Matrix Solve Using Q-less QR Decomposition ブロックは、各タイム ステップで行列 X を出力します。有効な結果の行列が出力されると、ブロックは validOut を true に設定します。

X = out.X;

出力の精度の検証

Real Partial-Systolic Matrix Solve Using Q-less QR Decomposition ブロックの精度を評価するには、相対誤差を計算します。シミュレーションの最後の出力を選択します。

X = double(X(:,:,end));

最後の出力 X を生成した入力 A と B を見つけて、その出力を入力と同期します。

A = double(A);
B = double(B);
relative_errors = zeros(size(A,3),size(B,3));
for k = 1:size(A,3)
    for g = 1:size(B,3)
        relative_errors(k,g) = norm(A(:,:,k)'*A(:,:,k)*X - B(:,:,g))/norm(B(:,:,g));
    end
end
[AUsed,Bused] = find(relative_errors==min(relative_errors,[],'all')) %#ok<NOPTS>

relative_error = norm(double(A(:,:,AUsed)'*A(:,:,AUsed)*X - B(:,:,Bused)))/norm(double(B(:,:,Bused))) %#ok<NOPTS>
AUsed =

     3


Bused =

     2


relative_error =

   8.1385e-05