DWT
入力の離散ウェーブレット変換 (DWT) の計算またはより小さい帯域幅およびより低速なサンプル レートのサブバンドへの信号の分解
ライブラリ:
DSP System Toolbox /
Transforms
説明
このブロックを構成して、入力信号の離散ウェーブレット変換 (DWT) を計算したり、より小さい帯域幅とより低速なサンプル レートをもつサブバンドに信号を分解したりすることができます。このブロックは、Multilevel Filter Banks(Asymmetric と書かれているもの) に示すように、一連のハイパス/ローパス FIR フィルターを使用して入力周波数範囲を繰り返し分割します。
フィルター係数のベクトルを指定することで、フィルター バンクのハイパス フィルターとローパス フィルターを指定できます。これはブロック マスクで直接行うことができます。Wavelet Toolbox™ ライセンスがある場合は、[フィルター] パラメーターからウェーブレットを選択することで、ウェーブレットベースのフィルターを指定できます。フィルター バンク構造を非対称または対称に設定し、フィルター バンクのレベル数を指定しなければなりません。
同じ入力に対して、このブロックの DWT 構成は Wavelet Toolbox の関数 dwt
と同じ結果を生成しません。DSP System Toolbox™ はリアルタイム実装用に設計されており、Wavelet Toolbox は解析用に設計されているため、各製品では境界条件やフィルター状態の扱いが異なります。関数 dwt
の出力とこのブロックの DWT 出力を一致させるには、次の手順をすべて行います。
関数
dwt
の境界条件をゼロパディングに設定します。これを行うには、MATLAB® コマンド ラインでdwtmode('zpd')
と入力します。ブロック (FIR フィルターを使用して実装) のレイテンシと一致させるには、関数
dwt
の入力にゼロを追加します。追加するゼロの数は、フィルターの半分の長さと等しくなければなりません。
メモ
DWT ブロックは、Dyadic Analysis Filter Bank ブロックと同じですが、既定の設定が異なります。ブロックの端子とパラメーターの詳細については、Dyadic Analysis Filter Bank ブロックのリファレンス ページを参照してください。
ブロックの特性
データ型 |
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多次元信号 |
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可変サイズの信号 |
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参照
[1] Fliege, N. J. Multirate Digital Signal Processing: Multirate Systems, Filter Banks, Wavelets. West Sussex, England: John Wiley & Sons, 1994.
[2] Strang, G. and T. Nguyen. Wavelets and Filter Banks. Wellesley, MA: Wellesley-Cambridge Press, 1996.
[3] Vaidyanathan, P. P. Multirate Systems and Filter Banks. Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hall, 1993.
拡張機能
バージョン履歴
R2006a より前に導入