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PID 調整アルゴリズム

一般的な PID 調整には、以下のような目的があります。

  • 閉ループの安定性 — 閉ループ システムの出力は、有界入力に対しては有界のままです。

  • 十分な性能 — 閉ループ システムは、設定値の変化を追従し、可能な限り迅速に外乱を抑えます。ループ帯域幅 (1 の開ループ ゲインの周波数) が大きいほど、コントローラーはループ内の基準または外乱の変化にすばやく対応します。

  • 適切なロバスト性 — ループ設計には、システム ダイナミクスのモデル化誤差や変動に対する十分なゲイン余裕と位相余裕があります。

PID コントローラーを調整するための MathWorks® アルゴリズムは、PID ゲインを調整して性能とロバスト性の良好なバランスを達成することでこれらの目的を満たします。既定では、アルゴリズムはプラント ダイナミクスに基づいて交差周波数 (ループの帯域幅) を選択し、60°の位相余裕をターゲットとして設計を行います。PID 調整器インターフェイスを使用して、応答時間、帯域幅、過渡応答または位相余裕を対話形式で変更すると、アルゴリズムは新しい PID ゲインを計算します。

特定のロバスト性 (最小位相余裕) に対して、調整アルゴリズムは、性能についての 2 つの測定である設定値追従と外乱の抑制のバランスを取るコントローラー設計を選択します。設計フォーカスは、これら性能測定のいずれかを優先させるよう変更できます。そのためには、コマンド ラインで pidtuneDesignFocus オプションまたは PID 調整器[オプション] ダイアログ ボックスを使用します。

設計フォーカスを変更する場合、アルゴリズムはゲインを調整して、同じ最小位相余裕を実現しながら、設定値追従と外乱の抑制のいずれかを優先するよう試みます。調整可能なパラメーターがシステム内に多く存在すればするほど、ロバスト性を失わずに PID アルゴリズムが目的の設計フォーカスを実現できる可能性は高まります。たとえば、設計フォーカスの設定は、P または PI コントローラーよりも PID コントローラーに対して行う方がより高い効果を期待できます。すべての場合において、システムの性能の微調整はプラントの特性に強く左右されます。プラントによっては、設計フォーカスを変更しても、ほとんどあるいはまったく効果がありません。