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pslinkoptions のプロパティ

pslinkoptions オブジェクトのプロパティ

pslinkoptions オブジェクトを作成すると、MATLAB® コマンド ウィンドウでの解析をカスタマイズできます。これらのプロパティを使用して、構成オプション、結果の格納方法と格納場所、含める追加ファイル、データ範囲モードを指定します。

構成オプション

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C コードのコーディング ルールと構成設定は以下のように指定されます。

  • 'PrjConfig' – プロジェクト構成のオプションを継承します。

  • 'PrjConfigAndMisraAGC' – プロジェクト構成のオプションを継承し、MISRA™ AC AGC ルール チェックを有効にします。

  • 'PrjConfigAndMisra' – プロジェクト構成のオプションを継承し、MISRA C™:2004 ルール チェックを有効にします。

  • 'PrjConfigAndMisraC2012' – プロジェクト構成のオプションを継承し、MISRA C:2012 ガイドライン チェックを有効にします。

  • 'MisraAGC' – MISRA AC AGC ルール チェックを有効にします。このオプションはコンパイルとルール チェックのみ実行します。

  • 'Misra' – MISRA C:2004 ルール チェックを有効にします。このオプションはコンパイルとルール チェックのみ実行します。

  • 'MisraC2012' – MISRA C:2012 ルール チェックを有効にします。このオプションはコンパイルとガイドライン チェックのみ実行します。

例: opt.VerificationSettings = 'PrjConfigAndMisraC2012'

Polyspace® モード。Bug Finder 解析では 'BugFinder'、Code Prover 検証では 'CodeProver' として指定します。

例: opt.VerificationMode = 'BugFinder';

既定値の構成の代わりにカスタム構成ファイルを許可します。true または false で指定されます。オプション PrjConfigFile を使用して構成ファイルを指定します。

例: opt.EnablePrjConfigFile = true;

.psprj ファイルへの絶対パスで指定された既定値の構成の代わりに使用するカスタム構成ファイル。解析中にこの構成ファイルを使用するには EnablePrjConfigFile オプションを使用します。

例: opt.PrjConfigFile = 'C:\Polyspace\config.psprj';

このプロパティは解析開始前に実施される構成チェックのレベルを設定します。解析前の構成チェックは以下のように指定されます。

  • 'Off' — エラーのみチェックします。エラーが検出された場合は停止します。

  • 'OnWarn' — エラーの際に停止します。警告メッセージを表示します。

  • 'OnHalt' — エラーと警告の際に停止します。

例: opt.CheckConfigBeforeAnalysis = 'OnHalt';

結果

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ローカル フォルダー名またはフォルダー パスとして指定された結果フォルダー名と場所。Polyspace はこのフォルダーに解析の結果を書き込みます。フォルダー名は絶対パスまたは現在のフォルダーからの相対パスのいずれかです。テキスト $ModelName$ は元のモデル名と置き換わります。

例: opt.ResultDir = '\results_v1_$ModelName$';

結果フォルダー名に一意の番号を追加します。true または false で指定されます。true の場合、一意の番号は、新規の各結果の最後に追加されます。このオプションは以前の結果フォルダーに上書きするのを避けるのに役立ちます。

例: opt.AddSuffixToResultDir = true;

Polyspace 環境を開き、解析の進行状況を監視します。true または false で指定されます。後で結果をレビューできます。

例: opt.OpenProjectManager = true;

現在開いている Simulink プロジェクトに結果がある場合はそれを追加します。true または false で指定します。このオプションにより Polyspace の結果を他のプロジェクト ファイルと一緒に整理できます。Simulink プロジェクトを開いていない場合、結果は Simulink プロジェクトに追加されません。

例: opt.AddToSimulinkProject = true;

追加ファイル

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解析する追加のファイルリストを許可します。true または false で指定されます。AdditionalFileList オプションと共に使用します。

例: opt.EnableAdditionalFileList = true;

解析する追加ファイルのリスト。ファイルの cell 配列として指定します。EnableAdditionalFileList オプションと共に使用し、これらのファイルを解析に追加します。

例: opt.AdditionalFileList = {'sources\file1.c', 'sources\file2.c'};

データ型: cell

データの範囲

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'DesignMinMax' として指定され、ブロックおよびワークスペースに定義されるデータ範囲を使用するか、もしくは 'FullRange' として指定され、入力を全範囲の値として扱う設計範囲情報を有効にします。

例: opt.InputRangeMode = 'FullRange';

'None' として指定され、コードに指定された定数パラメーター値を使用するか、もしくは 'DesignMinMax' として指定され、ブロックおよびワークスペースに定義された範囲を使用する定数パラメーター値を有効にします。モデルで ImportedExtern ルックアップ テーブルを使用する場合、ParamRangeMode'DesignMinMax' に設定すると、モデルのデータ範囲指定にテーブルの範囲が含まれるようになります。

例: opt.ParamRangeMode = 'DesignMinMax';

出力アサーションを有効にします。アサーションを適用しない場合は 'None' を、ブロックとワークスペースに定義された範囲を使用してアサーションを出力に適用する場合は 'DesignMinMax' を指定します。

例: opt.ParamRangeMode = 'DesignMinMax';

Embedded Coder のみ

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Polyspace 解析で、指定されたモデル参照を無視できるようにします。

Embedded Coder® の場合 "のみ"

例: opt.EnableModelRefIgnoreList = 1;

無視するモデル参照のリスト。モデル名の cell 配列として指定します。各モデル名は文字列です。EnableModelRefIgnoreList オプションと共に使用すると、リストされたモデルを Polyspace 解析で無視できます。

Embedded Coder の場合 "のみ"

例: opt.ModelRefIgnoreList = {'modelRef1', 'modelRef2'};

現在のモデルから参照されるモデルを解析する深さを指定します。

  • 'Current Model Only':参照モデルを解析せずに最上位モデルのみを解析します。たとえば、このオプションは、参照モデルがライブラリ モデルの場合に使用できます。

  • '1''2'、または '3':参照階層の指定された深さまでの参照モデルを解析します。たとえば、最上位モデルから参照されるモデルを解析するには、プロパティ ModelRefVerifDepth'1' として指定します。最初の参照レベルから参照されるモデルを解析するには、このプロパティを '2' として指定します。指定された深さまでの参照モデルがオプション ModelRefIgnoreList で指定されている場合、Polyspace はそのモデルを無視します。

  • 'All':オプション ModelRefIgnoreList で指定された無視される参照モデル以外の、現在のモデルとすべての参照モデルを解析します。

Embedded Coder の場合 "のみ"

例: opt.ModelRefVerifDepth = '3';

Polyspace で、生成されたコード内のモデル参照のステップ関数の入力と出力が指定された範囲内に収まっているかどうかをチェックする方法を指定します。この範囲は、Inport および Outport ブロックの [ブロック パラメーター] ダイアログ ボックス内の [信号属性] タブで、[最小値][最大値] として指定された値によって決まります。

  • 'CheckAndConstrain' — Polyspace は、モデル参照のステップ関数の入力と出力が、Inport と Outport の信号属性 Minimum および Maximum で指定された範囲内に収まっているかどうかを検証します。入力値または出力値が指定された範囲内に収まっていない場合、Polyspace は以降の解析でこれらの範囲外の値を破棄します。

  • 'Check' — Polyspace は、モデル参照のステップ関数の入力と出力が、Inport と Outport の信号属性 Minimum および Maximum で指定された範囲内に収まっているかどうかを検証します。入力値または出力値が指定された範囲内に収まっていない場合でも、Polyspace は以降の解析でこれらの範囲外の値を破棄しません。

  • 'None' — Polyspace は、モデル参照のステップ関数の入力と出力を検証しません。

Embedded Coder の場合 "のみ"

モデルごとの検証を行う場合、Polyspace は、モデル参照の入力をチェックし、以降の解析で出力が指定された範囲内に収まっていると仮定します。

例: opt = pslinkoptions(modelname); opt.ModelRefMinMaxVerif = 'Check';

参照モデルをまとめて解析するのか、個別に解析するのかを指定します。

  • false:最上位モデルと参照モデルをまとめて解析します。たとえば、このオプションは、統合またはスケーリング問題をチェックするために使用できます。

  • true:最上位モデルと参照モデルを個別に解析します。

Embedded Coder の場合 "のみ"

例: opt.ModelRefByModelRefVerif = true;

C++ コードのコーディング ルールと構成設定は以下のように指定されます。

  • 'PrjConfig' – プロジェクト構成からオプションを継承し、完全な解析を実行します。

  • 'PrjConfigAndMisraCxx' – プロジェクト構成からオプションを継承し、MISRA C++ のルール チェックを有効にして、完全な解析を実行します。

  • 'PrjConfigAndJSF' – プロジェクト構成からオプションを継承し、JSF® ルール チェックを有効にして、完全な解析を実行します。

  • 'MisraCxx' – MISRA C++ のルール チェックを有効にして、コンパイル段階のみを実行します。

  • 'JSF' – JSF ルール チェックを有効にして、コンパイル段階のみを実行します。

Embedded Coder の場合のみ

例: opt.CxxVerificationSettings = 'MisraCxx';

TargetLink のみ

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ルックアップ テーブル コードの使用を、true または false で指定します。

  • true — 解析中にルックアップ テーブル コードを使用。

  • false — ルックアップ テーブル コードをスタブ化。

TargetLink® の場合のみ

例: opts.AutoStubLUT = true;

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