AUTOSAR 外部トリガー イベント通信の受信側の設定

AUTOSAR 規格では外部トリガー イベント通信を定義しています。この通信では、AUTOSAR ソフトウェア コンポーネントまたはサービスが、外部トリガーが発生したイベント (ExternalTriggerOccurredEvent) を別のコンポーネントに通知します。受信コンポーネントは、イベントに応答してランナブルを有効にします。

Simulink^® で、AUTOSAR 外部トリガー イベント通信の受信側をモデル化できます。外部トリガーに反応するコンポーネントを選択します。コンポーネント内に、トリガー インターフェイス、ExternalTriggerOccurredEvent を受信するトリガー受信ポート、およびイベントによって有効になるランナブルを作成します。

この例では、外部トリガー イベント通信の受信側として AUTOSAR ソフトウェア コンポーネントを設定する方法を示します。

1. AUTOSAR コード生成用に設定されたモデルを開きます。このモデルでは、AUTOSAR ExternalTriggerOccurredEvent の受信に基づいてランナブルを有効にします。

   外部トリガー イベント通信を使用するサンプル モデルについては、autosar_swc_fcncalls を参照してください。autosar_swc_fcncalls では、非同期の Function-Call Subsystem SS1 によって AUTOSAR ランナブル Runnable_Trigger をモデル化します。ExternalTriggerOccurredEvent によってランナブルが有効になります。

   

2. AUTOSAR ディクショナリを開きます。[トリガー インターフェイス] ビューを選択し、[追加] ボタン を使用してトリガー インターフェイスをモデルに追加します。

   

3. [インターフェイスの追加] ダイアログ ボックスで、新しいインターフェイスの名前を指定し、[トリガー数] を 1 に設定します。[追加] を選択します。

   

4. [トリガー インターフェイス] ビューを展開し、作成したばかりの新しいトリガー インターフェイスを展開して [トリガー] ビューを選択します。関連付けられたトリガーのプロパティを調べます。非同期 (非周期) トリガーについては、[CseCode] を [なし] に設定して、不定のトリガー周期を示します。トリガー周期の指定の詳細については、トリガー インターフェイスを参照してください。

   

5. [AtomicComponents] を展開し、コンポーネントを展開します。[TriggerReceiverPorts] ビューを選択し、[追加] ボタン を使用してトリガー受信ポートをモデルに追加します。

   

6. [ポートの追加] ダイアログ ボックスで、新しいポートの名前を指定し、[インターフェイス] を作成したトリガー インターフェイスの名前に設定します。[追加] を選択します。

   

7. [ランナブル] ビューを選択し、AUTOSAR ExternalTriggerOccurredEvent の受信に基づいて有効にするランナブルを選択します。[イベント] サブペインで、[イベント タイプ] を [ExternalTriggerOccurredEvent] に設定します。イベント プロパティを表示するには、イベント名を選択します。[トリガー] で、作成したトリガー受信ポートとトリガーに対応する値を選択します。[適用] を選択します。

   

8. トリガー受信構成を完了するには、コード マッピング エディターを開いて [関数] タブを選択します。AUTOSAR ExternalTriggerOccurredEvent ランナブルをモデル化するサブシステムに対して Simulink エントリ ポイント関数を選択します。[ランナブル] フィールドでランナブル名を選択します。

   

関連する例

• 周期的なレートベース システムへの最上位非同期トリガーの追加
• Simulink への AUTOSAR XML 記述のインポート
• AUTOSAR コード生成の構成

詳細

• AUTOSAR 通信のモデル化
• AUTOSAR コンポーネントの構成