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ISA Atmosphere Model

International Standard Atmosphere（ISA）を実装する

• 

ライブラリ:
Aerospace Blockset / Environment / Atmosphere

ISA Atmosphere Model ブロックの代替構成:
Lapse Rate Model

説明

ISA Atmosphere Model ブロックは、入力されたジオポテンシャル高度の周囲温度、圧力、密度、音速に関するInternational Standard Atmosphere(ISA) 値の数学的表現を実装します。

ISA Atmosphere Model ブロックと Lapse Rate Model ブロックは、同じブロックの代替構成です。

ISA Atmosphere Model ブロックには次の実装があります。

• ISA Atmosphere Model — デフォルトの ISA モデルは、海面 (0 m) と対流圏界面(20000 m) の間の入力ジオポテンシャル高度に対する周囲温度、圧力、密度、音速の ISA 値の数学的表現を実装します。

• Lapse Rate Model —逓減率モデルは、入力されたジオポテンシャル高度に対する周囲温度、圧力、密度、および音速の逓減率大気方程式の数学的表現を実装します。ISA 実装から逓減率実装に変換するには、Change atmospheric parametersパラメーターを選択します。大気のプロパティを指定して、この大気モデルをカスタマイズできます。

入力ジオポテンシャル高度-5000 m から中間圏界面(84852 m) までの周囲温度、圧力、密度、音速の ISA 値の数学的表現を実装するには、Use extended ISA modelパラメーターを選択します。

ISA Atmosphere Model ブロック アイコンには、入力ポートと出力ポートのラベルがメートル単位で表示されます。

制限

• デフォルト モデルでは、ブロックは実装をジオポテンシャル高度0 m (最小) と 20000 m (最大) に制限します。拡張モデルでは、制限は -5000 メートル (最小) と 84852 メートル (最大) です。制限は包括的です。

• 密度と音速は完全気体の関係を使用して計算されます。

端子

入力

h (m) — ジオポテンシャル高度

スカラー | m行n列の配列

ジオポテンシャルの高さ。スカラーまたは m 行 n 列の配列として指定します。

データ型: double

出力

T (K) — 温度

スカラー | m行n列の配列

温度。スカラーまたは m バイ n 配列として返されます (K)。

データ型: double

a (m/s) — 音速

スカラー | m行n列の配列

音速。スカラーまたは m 行 n 列の配列として返されます (m/s)。

データ型: double

P (Pa) — 気圧

スカラー | m行n列の配列

気圧。スカラーまたは m バイ n 配列として返されます (Pa)。

データ型: double

ρ (kg/m³) — 密度

スカラー | m行n列の配列

密度は、スカラーまたは m 行 n 列の配列として返されます (kg/m³ 単位)。

データ型: double

ν (m²/s) — 動粘性率

スカラー | m行n列の配列

動粘度。スカラーまたは m バイ n 配列として返されます (m²/s)。

依存関係

運動学および絶対粘度の出力チェックボックスを選択すると、ν (m²/s)出力ポートが追加されます。

データ型: double

μ (N s/m²) — 絶対粘度

スカラー | m行n列の配列

動的粘度。スカラーまたは m 行 n 列の配列として返されます (N s/m² 単位)。

依存関係

運動学および絶対粘度の出力チェックボックスを選択すると、μ (N s/m²)出力ポートが追加されます。

データ型: double

パラメーター

Use extended ISA model — 実施範囲

off (既定値) | on

International Standard Atmosphereモデルの数学的表現。

• 海面と対流圏界面の間の入力ジオポテンシャル高度に対する周囲温度、圧力、密度、音速の ISA 値の数学的表現を実装するには、このチェックボックスをオフにします。入力高さが制限外の場合、出力値は一定に保たれます。

• -5000 メートルから中間中間圏界面までの入力ジオポテンシャル高度に対する周囲温度、圧力、密度、音速の ISA 値の数学的表現を実装するには、このチェック ボックスをオンにします。入力高さが制限外の場合、範囲外アクション入力が None または Warning に設定されていれば、出力値は一定に保たれます。

依存関係

このチェックボックスを選択すると、大気パラメーターの変更チェックボックスが削除されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: useExtended

型: 文字ベクトル

値: 'off' | 'on'

既定の設定: 'off'

土 — サザーランドの気温

110.4キロ (既定値) | スカラー

スカラーとして指定されたケルビン単位のサザーランド温度。

依存関係

このオプション入力は、運動粘性および絶対粘度の出力および大気パラメーターの変更が e の場合に使用できます。

T_参照 — 基準温度

273.15キロ (既定値) | スカラー

スカラーとして指定されたケルビン単位の基準温度。

依存関係

このオプション入力は、出力運動学および絶対粘度が選択されている場合に使用できます。

依存関係

このオプション入力は、運動粘性および絶対粘度の出力および大気パラメーターの変更が e の場合に使用できます。

μ_ref — 参照絶対粘度

1.716e-5 kg/m2 (既定値) | スカラー

スカラーとして指定された、キログラム/メートル秒単位の参照絶対粘度。

依存関係

このオプション入力は、運動粘性および絶対粘度の出力および大気パラメーターの変更が e の場合に使用できます。

Output kinematic and dynamic viscosity — 運動粘性および絶対粘度を出力するオプション

off (既定値) | on

運動粘性および絶対粘度を出力するオプション。

依存関係

このチェック ボックスをオンにする:

• ν (m²/s)出力ポートを追加します。

• μ (N s/m²)出力ポートを追加します。

依存関係

大気パラメーターの変更チェックボックスと同時に選択すると、Viscosity parametersタブが追加されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: viscosityOut

型: 文字ベクトル

値: 'off' | 'on'

既定の設定: 'off'

Action for out-of-range input — 範囲外ブロックの動作

警告 (既定値) | エラー | なし

範囲外ブロックの動作は次のように指定されます。

アクション	説明
なし	何も起こりません。
警告	診断ビューアに警告が表示されていますが、モデルのシミュレーションは続行されます。
エラー	診断ビューアでエラーが発生し、モデルのシミュレーションが停止します。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、Use extended ISA model を選択します。

このパラメーターが表示されない場合、デフォルトのアクションは None になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: action

型: 文字ベクトル

値: 'None' | 'Warning' | 'Error'

既定の設定: 'Warning'

Change atmospheric parameters — パラメーターをカスタマイズする

off (既定値) | on

ISA 値とは異なるさまざまな大気パラメーターをカスタマイズします。このチェックボックスを選択すると、ブロックが ISA Atmosphere Model から Lapse Rate Model に変換されます。

依存関係

このチェックボックスを選択すると、次のパラメーターを持つ Atmospheric parameters タブが有効になります。

• Acceleration due to gravity (m/s^2)

• Ratio of specific heats

• Characteristic gas constant (J/Kg/K)

• Lapse rate (K/m)

• Height of troposphere (m)

• Height of tropopause (m)

• Air density at mean sea level (Kg/m^3)

• Ambient pressure at mean sea level (N/m^2)

• Lowest altitude (m)

運動学および絶対粘度の出力と組み合わせて選択すると、次のパラメーターを持つ Viscosity parameters タブが有効になります。

• 土

• T_参照

• μ_ref

このチェック ボックスを選択すると、拡張 ISA モデルを使用するチェック ボックスが削除されます。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: custom

型: 文字ベクトル

値: 'off' | 'on'

既定の設定: 'off'

Acceleration due to gravity (m/s^2) — 加速度

9.80665 (既定値) | スカラー

重力加速度 (g)。単位は m/s²、 double スカラーとして指定します。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: g

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 9.80665

Ratio of specific heats — ヒートの比率

1.4 (既定値) | スカラー

比熱比 γ。double 値として指定されます。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: gamma

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 1.4

Characteristic gas constant (J/Kg/K) — 気体定数

287.0531 (既定値) | スカラー

特性気体定数(R) は、J/Kg/K 単位のdouble スカラーとして指定されます。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: R

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 287.0531

Lapse rate (K/m) — 減率

0.0065 (既定値) | スカラー

対流圏の減率（K/m 単位、double スカラーで指定）。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: L

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 0.0065

Height of troposphere (m) — 対流圏高度

11000 (既定値) | スカラー

対流圏の高さ（温度が下がる範囲）。double スカラーで指定され、単位は m です。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: h_trop

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 11000

Height of tropopause (m) — 対流圏界面高度

20000 (既定値) | スカラー

対流圏界面の高さ（一定温度の範囲）。double スカラーで指定され、単位は m です。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: h_strat

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 20000

Air density at mean sea level (Kg/m^3) — 空気の密度

1.225 (既定値) | スカラー

平均海面での空気密度。Kg/m³ 単位のdouble スカラーで指定します。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: rho0

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 1.225

Ambient pressure at mean sea level (N/m^2) — 周囲圧力

101325 (既定値) | スカラー

平均海面での周囲圧力。N/m² 単位のdouble スカラーとして指定されます。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: P0

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 101325

Ambient temperature at mean sea level (K) — 周囲温度

288.15 (既定値) | スカラー

平均海面（T₀）での周囲温度。K 単位のdouble スカラーとして指定されます。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: K

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 101325

Lowest altitude (m) — 最低高度

0 (既定値) | スカラー

温度と圧力が変化する最低高度（メートル単位、double スカラーで指定）。Lowest altitude (m) は Height of tropopause より下である必要があります。

依存関係

このパラメーターは、Change atmospheric parameters チェックボックスが選択されている場合に有効になります。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: h0

型: 文字ベクトル

値: double スカラー

既定の設定: 0

代替構成

Lapse Rate Model — 大気の逓減率モデルを実装する

Lapse Rate Model ブロックは、入力されたジオポテンシャル高度に対する周囲温度、圧力、密度、および音速の逓減率大気方程式の数学的表現を実装します。大気のプロパティを指定して、この大気モデルをカスタマイズできます。

ライブラリ:
Aerospace Blockset / Environment / Atmosphere

アルゴリズム

絶対粘度は[1]を使用して計算されます。

$$\mu =\frac{\beta •T^{\raisebox{1ex}{$3$}\!\left/ \!\raisebox{-1ex}{$2$}\right.}}{T+S}$$

動粘性率は[1]を使用して計算されます。

$$\eta =\frac{\mu }{\rho }$$

ここで、次のようになります。

• β — 基準温度と絶対粘度に依存する定数。

• T — ケルビン運動温度。

• S —サザーランド定数。

• ρ — 空気の質量密度。

参照

[1] U.S. Standard Atmosphere., Washington, D.C.: U.S. Government Printing Office, 1976.

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

R2024a: ISA Atmosphere Model ブロックの変更

運動学的および絶対粘度を出力チェックボックスを使用し、粘度パラメーター値を編集して、ISA Atmosphere Model ブロック内の任意のガスの粘度を計算します。

R2023b: ISA Atmosphere Model ブロックの変更

ISA Atmosphere Model ブロックは、-5000 メートルから中間圏界面の 84,852 メートルまでのジオポテンシャル高度入力をサポートするようになりました。以前のリリースでは、ISA Atmosphere Model は海面から対流圏界面までの 20,000 メートルのジオポテンシャル高度をサポートしていました。

新しい機能をサポートするために、ブロックには次の変更が加えられています。

• 拡張ISAモデルを使用するパラメーター:

  • 海面と対流圏界面の間の入力ジオポテンシャル高度に対する周囲温度、圧力、密度、音速のInternational Standard Atmosphere値の数学的表現を実装するには、このチェック ボックスをオフにします。

  • 入力ジオポテンシャル高度が -5000 メートルから中間中間圏界面界面までの周囲温度、圧力、密度、音速のInternational Standard Atmosphere値の数学的表現を実装するには、このチェック ボックスをオンにします。

• 範囲外入力に対するアクションパラメーター。これにより、Use extended ISA model チェックボックスが選択されている場合に範囲外入力に対するアクションを指定できます。

• 出力運動学および絶対粘度パラメーター:

  • 動粘度の m 行 n 列の値 (m²/s) の数値配列を ν 出力ポートに返します。

  • m行n列の絶対粘度の値（N s/m²単位）の数値配列をμ出力ポートに返します。

参考

COESA Atmosphere Model | CIRA-86 Atmosphere Model | Lapse Rate Model