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Digital DATCOM Forces and Moments

デジタルDATCOMの静的および動的安定導関数を使用して空力とモーメントを計算します。

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ライブラリ:
Aerospace Blockset / Aerodynamics

説明

Digital DATCOM Forces and Moments ブロックは、Digital DATCOM の空気力係数を使用して、重心の周りの空力とモーメントを計算します。

Digital DATCOM Forces and Moments ブロック ポート ラベルは、Units リストから選択された入力ユニットと出力ユニットに基づいて変更されます。

例

軽量航空機設計

軽量航空機の設計を使用して、航空機設計の技術的およびプロセス的な課題に対処します。

• ライブ スクリプトを開く

制限

• Digital DATCOM Forces and Moments ブロックは、DATCOM の 1976 バージョンである Digital DATCOM のみをサポートします。

• デジタル DATCOM の動作上の制限は、デジタル DATCOM 構造体パラメーターに含まれるデータに適用されます。デジタル DATCOM の制限の詳細については、参照 [1] のセクション 2.4.5 を参照してください。

• デジタル DATCOM 構造体パラメーターalpha、mach、alt、grndht、および delta は、Digital DATCOM Forces and Moments ブロックで使用するには厳密に単調増加である必要があります。

• デジタル DATCOM 構造体 係数は、Digital DATCOM Forces and Moments ブロックで使用されるブレークポイント (alpha、mach、alt、grndht、および delta) の次元に対応している必要があります。

端子

入力

Port_1 — 迎角

スカラー

スカラーとして指定された迎え角。

データ型: double

Port_2 — 横滑り角

スカラー

横滑り角（ラジアン単位のスカラーとして指定）。

データ型: double

Port_3 — マッハ数

スカラー

マッハ数（スカラーとして指定）。

データ型: double

Port_4 — 高度

スカラー

高度は、選択した長さの単位でスカラーとして指定されます。

データ型: double

Port_5 — 動圧

スカラー

選択した圧力単位でスカラーとして指定された動圧。

データ型: double

Port_6 — 速度

3 要素ベクトル

選択した速度単位と選択した力軸で、3 要素ベクトルとして指定される速度。

データ型: double

Port_7 — 迎え角率

スカラー

迎え角速度。スカラー値（ラジアン/秒）で指定します。

依存関係

デジタル DATCOM への入力に DAMP コントロール カードが使用されている場合に表示されます。

データ型: double

Port_8 — ボディの角速度

3 要素ベクトル

ボディ角速度。3 要素ベクトルとして指定され、単位はラジアン/秒です。

依存関係

デジタル DATCOM への入力に DAMP コントロール カードが使用されている場合に表示されます。

データ型: double

Port_9 — 地上高

スカラー

選択した長さの単位でスカラーとして指定された地面の高さ。

依存関係

デジタル DATCOM への入力に GRNDEF ネームリストが使用されている場合に表示されます。

データ型: double

Port_10 — 操舵面の偏向

スカラー

操舵面の偏向をラジアン単位のスカラーとして指定します。

依存関係

ASYFLP または SYMFLP および GRNDEF ネームリストが Digital DATCOM への入力で使用される場合に表示されます。

データ型: double

Output

Port_1 — 重心における空力

3 要素ベクトル

重心空力は、選択した座標系で 3 要素ベクトルとして返されます。ボディ (F、F_{y x}、および F_z)、または風 (F_D、F_y、および F_L)。

データ型: double

Port_2 — 重心空力モーメント

3 要素ベクトル

重心空力モーメントは、ボディ座標 (M_x、M_y、および M_z) の 3 要素ベクトルとして返されます。

データ型: double

パラメーター

単位 — 単位

メートル法 (MKS) (既定値) | ヤード・ポンド法 (フィート/秒単位の速度) | ヤード・ポンド法 (ノット単位の速度)

入力および出力単位。次のように指定します。

単位	力	モーメント	長さ	速度	圧力
Metric (MKS)	ニュートン	ニュートン メートル	メートル	メートル/秒	パスカル
English (Velocity in ft/s)	ポンド	フィート-ポンド	フィート	フィート/秒	ポンド/平方インチ
English (Velocity in kts)	ポンド	フィート-ポンド	フィート	ノット	ポンド/平方インチ

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: units

型: 文字ベクトル

値: 'Metric (MKS)' | 'English (Velocity in ft/s)' | 'English (Velocity in kts)'

既定の設定: 'Metric (MKS)'

デジタル DATCOM 構造体 — デジタルDATCOMデータ構造

factstruct{1} (既定値) | 構造体

デジタル DATCOM データを含む MATLAB^® 構造。この構造体は、datcomimport 関数によって生成されます。生成された出力ファイルに動的導関数を含めるには、damp キーワードを指定して datomimport 関数を呼び出します。

デジタル DATCOM 構造の作成の詳細については、「USAFデジタルDATCOMファイルからのインポート」を参照してください。この例では、Aerospace Toolbox ソフトウェアを使用して、米国空軍 (USAF) デジタル DATCOM ファイルを MATLAB 環境に取り込む方法を示します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: dcase

型: 文字ベクトル

値: factstruct{1} | 構造

既定の設定: factstruct{1}

力の座標軸 — 空力の座標系

Body (既定値) | Wind

空力の座標系。Body または Wind として指定します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: fmode

型: 文字ベクトル

値: 'Body' | 'Wind'

既定の設定: 'Body'

内挿法 — 内挿法

なし - フラット (既定値) | 線形

補間方法。None (flat) または Linear として指定します。このブロックは補間法を使用して、デジタル DATCOM 構造体 の静的および動的安定係数を補間します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: imethod

型: 文字ベクトル

値: 'None (flat)' | 'Linear'

既定の設定: 'None (flat)'

外挿法 — 外挿法

なし - クリップ (既定値) | 線形

外挿法。None (clip) または Linear として指定します。このブロックは外挿法を使用して、デジタル DATCOM 構造体 の静的および動的安定係数を外挿します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: emethod

型: 文字ベクトル

値: 'None (flat)' | 'Linear'

既定の設定: 'None (flat)'

範囲外の入力の処理 — 範囲外の入力を処理する

範囲外を切り取る (既定値) | 線形外挿

範囲外の入力アクション、Linear Extrapolation または Clip to Range を処理します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: rmethod

型: 文字ベクトル

値: 'Clip to Range' | 'Linear Extrapolation'

既定の設定: 'Clip to Range'

入力の範囲外のアクション — 範囲外ブロックの動作

なし (既定値) | 警告 | エラー

範囲外ブロックの動作。次のように指定します。

アクション	説明
なし	何も起こりません。
警告	診断ビューアに警告が表示されていますが、モデルのシミュレーションは続行されます。
Error (デフォルト)	診断ビューアでエラーが発生し、モデルのシミュレーションが停止します。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: action

型: 文字ベクトル

値: 'None' | 'Warning' | 'Error'

既定の設定: 'Warning'

アルゴリズム

力とモーメントを計算するアルゴリズムは、デジタル DATCOM 構造体パラメーターに含まれるデータから全体的な空力とモーメント (F と M) を構築します。

F = F 静的 + F 動的

(1)

M = M 静的 + M 動的

(2)

F_static と M_static は空気力学的係数に対する静的寄与であり、F_dyn と M_dyn は空気力学的係数に対する動的寄与です。動的特性が デジタル DATCOM 構造体パラメーターに含まれていない場合、その寄与はゼロに設定されます。

静的安定性特性

静的安定性特性には次のものがあります。

係数	意味
C D	抗力係数の行列。これらの係数は後方作用荷重に対して正と定義されます。
C L	揚力係数の行列。これらの係数は、上向きの荷重に対して正と定義されます。
C m	ピッチングモーメント係数の行列。これらの係数は機首上げ回転に対して正と定義されます。
C Yβ	横滑り角に対する横力係数の微分行列
C nβ	横滑り角に関するヨーモーメント係数の微分行列
C lβ	横滑り角に対するローリングモーメント係数の微分行列

これらは、安定軸の空力係数への静的寄与です。

C D 静的 = C D

(3)

C y 静的 = C Yβ β

(4)

C L 静的 = C L

(5)

C l 静的 = C lβ β

(6)

C m 静的 = C M

(7)

C n 静的 = C nβ β

(8)

動的安定特性

動的安定特性には次のものがあります。

係数	意味
C Lq	ピッチレートによる揚力微分行列
C mq	ピッチ速度によるピッチングモーメント微分行列
C Ldα/dt	迎角速度による揚力微分行列
C mdα/dt	迎角速度によるピッチングモーメント微分行列
C lp	ロール速度によるローリングモーメント微分行列
C はい	ロールレートによる横力の微分行列
C np	ロールレートによるヨーモーメント微分行列
C nr	ヨーレートによるヨーモーメント微分行列
C lr	ヨーによるローリングモーメント微分行列

これらは、安定軸の空気力学的係数への動的な寄与です。

$$\begin{array}{l}{C}_{\text{D}}{}_{\text{dyn}}=0\\ C_{\text{y}}{}_{\text{dyn}}=C_{\text{yp}}p(b_{\text{ref}}/2V)\\ C_{\text{L}}{}_{\text{dyn}}=(C_{\text{L}}{}_{q}q+C_{L\dot{\alpha }}\dot{\alpha })(c_{\text{bar}}/2V)\\ C_{\text{l}}{}_{\text{dyn}}=(C_{\text{lp}}p+C_{\text{lr}}r)(b_{\text{ref}}/2V)\\ C_{\text{m}}{}_{\text{dyn}}=(C_{\text{mq}}q+C_{\text{m}}{}_{\dot{a}}\dot{a})(c_{\text{bar}}/2V)\\ C_{\text{n}}{}_{\text{dyn}}=(C_{\text{np}}p+C_{\text{nr}}r)(b_{\text{ref}}/2V)\end{array}$$

参照

[1] The USAF Stability and Control Digital Datcom, AFFDL-TR-79-3032, 1979.

[2] Etkin, B., and L. D. Reid. Dynamics of Flight Stability and Control, Hoboken, NJ: John Wiley & Sons, 1996.

[3] Roskam, J. "Airplane Design Part VI: Preliminary Calculation of Aerodynamic, Thrust and Power Characteristics", Roskam Aviation and Engineering Corporation, Ottawa, Kansas: 1987.

[4] Stevens, B. L., and F. L. Lewis. Aircraft Control and Simulation, Hoboken, NJ: John Wiley & Sons, 1992.

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2006b で導入

参考

Aerodynamic Forces and Moments | datcomimport

トピック

• USAFデジタルDATCOMファイルからのインポート