モデルベースデザインを使用した AI ベースのデジタルヘルスアプリケーション

ディープラーニングや機械学習などの AI (人工知能) 技術を活用して、グローバルな医療規制に準拠したデジタルヘルスアプリケーションを構築するワークフローをご紹介します。

このワークフローでは、MATLAB^®、Simulink^® とモデルベースデザイン (MBD、モデルベース開発) を使用します。

デジタルヘルスとは

デジタルヘルスとは、モバイルヘルス (mHealth)、ウェアラブルデバイス、遠隔医療および遠隔診療、医療情報技術 (IT)、オーダーメイド医療などのことをいいます。スマートフォン、AI、インターネットアプリケーションを使用することで、新しい健康管理方法を生みだし、医療情報の利用を促進できます。これにより、患者も医療従事者も、確かな情報に基づいた意思決定や早期診断を行うことが可能になります。

AI ベースの Software as a Medical Device (SaMD) の行動計画 (FDA の行動計画)
生物医学データセットを使用した AI モデルの開発と展開

ECG 信号、医療用画像、医療用テキストデータなどの生物医学データセットを使用した予測モデルの構築には、さまざまな手法があります。

MATLAB を使用すると、機械学習アルゴリズムやディープラーニングアルゴリズムを活用して、生物医学データセットによって予測モデルを対話的に開発および展開できます。モデルは組み込みデバイスやクラウドに展開できます。

ECG 分類向け AI 技術 (NVIDIAブログ)
解釈可能性と説明可能性

解釈可能な機械学習には、AI モデルのブラックボックス的性質を克服する手法とアルゴリズムが用意されています。さまざまな特徴がどのように予測に寄与するか (または寄与しないか) を明らかにすることで、モデルがその予測を行うのに適切な証拠を使用しているかどうかを検証し、学習中にははっきりしなかったモデルのバイアスを明らかにすることができます。

ECG 分類向けモデルの解釈可能性 (5:49)
Simulink を使用した GPU コード生成および推論

Simulink を使用すると、強力な信号処理技術と畳み込みニューラルネットワークを組み合わせて生体信号を分類できます。

NVIDIA^® GPU デバイスに展開するために、Simulink モデルから CUDA コードを自動的に生成することもできます。

ECG 信号を分類するディープラーニング Simulink モデルのコード生成 (例)
検証と妥当性確認

医療機器システムのモデル化とシミュレーションは、設計、開発、テストに不可欠な要素です。

お使いの MATLAB および Simulink 製品について、FDA/CE 規制対象のワークフローでの使用や、IEC 62304 などの統一規格への適合についての妥当性を確認することもできます。