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set

グラフィックス オブジェクトのプロパティの設定

    説明

    set(h,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値の引数を使用して、指定したグラフィックス オブジェクト h のプロパティを設定します。h がオブジェクトのベクトルの場合、set はプロパティを h のすべてのオブジェクトに設定します。h が空 ([ ]) の場合、set は何もせず、警告やエラーを返しません。

    設定できるプロパティの詳細については、Figure のプロパティAxes のプロパティLine のプロパティText のプロパティ など、各オブジェクトのプロパティ ページを参照してください。

    set(h,defaultTypeProperty,defaultValue) は、プロパティの名前と値の 1 つ以上のペアを使用して指定したグラフィックス オブジェクト h の指定したプロパティおよびオブジェクト タイプの既定値を変更します。defaultTypeProperty は、default という単語にオブジェクト タイプ (Figure など) とプロパティ名 (Color など) を連結し、引用符で囲んだものです。たとえば、set(groot,"defaultFigureColor","red") は、Figure オブジェクトの Color プロパティの既定値をグラフィックス ルート オブジェクト grootred に変更します。

    set(h,NameArray,ValueArray) は、指定したグラフィックス オブジェクト h の複数のプロパティを設定します。

    • h がスカラー オブジェクトの場合、1 つ以上のプロパティの名前または値を含む 1 行 n 列の cell 配列として NameArray および ValueArray を指定します。ここで、n は設定するプロパティの数です。

    • h がオブジェクトのベクトルの場合、h の各オブジェクトの各種プロパティ値を設定するには、ValueArray を m 行 n 列の cell 配列として指定します。ここで、m は h の要素数、n は NameArray に含まれるプロパティ名の数です。

    set(h,a) は、フィールド名がオブジェクトのプロパティ名で、フィールド値が対応するプロパティ値である構造体の a を使用して複数のプロパティを設定します。a が空の場合、set は何もせず、警告やエラーを返しません。

    s = set(h) は、指定したグラフィックス オブジェクト h のユーザーが設定可能なプロパティおよび取り得る値を返します。h は単一のオブジェクトでなければなりません。この構文では h のプロパティは変更されません。

    s を指定しなかった場合、set はコマンド ウィンドウにユーザーが設定可能なプロパティおよび取り得る値を表示します。

    v = set(h,propertyName) は、指定したプロパティに設定可能なプロパティ値を返します。取り得る値が文字ベクトルまたは string の場合、set は値を含む cell 配列を返します。固定の一連の値をもたないその他のプロパティの場合、set は空の cell 配列を返します。h は単一のオブジェクトでなければなりません。この構文では h のプロパティは変更されません。

    v を指定しなかった場合、set はコマンド ウィンドウに取り得る値を表示します。

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    ライン プロットを作成して、Line オブジェクトを p として返します。ラインの Color プロパティを "red" に設定します。

    p = plot(1:10);
    set(p,"Color","red")

    Figure contains an axes object. The axes object contains an object of type line.

    3 つのボタンをもつ Figure を作成し、それらのボタンを配列 btns に入れます。すべてのボタンの FontColor プロパティを "red" に設定します。

    fig = uifigure;
    btn1 = uibutton(fig,"Position",[100 100 100 20]);
    btn2 = uibutton(fig,"Position",[100 75 100 20]);
    btn3 = uibutton(fig,"Position",[100 50 100 20]);
    btns = [btn1 btn2 btn3];
    set(btns,"FontColor","red")

    Figure contains objects of type uibutton.

    乱数データを使用して 4 つのラインをもつプロットを作成し、これら 4 つの Line オブジェクトを p に返します。4 つの Line オブジェクトのそれぞれの LineStyle プロパティを異なる値に設定します。LineStyle 値のリストを行ベクトルから列ベクトルに転置し、p の形状に合わせます。

    p = plot(rand(4));
    NameArray = {'LineStyle'};
    ValueArray = transpose({'-','--',':','-.'});
    set(p,NameArray,ValueArray)

    Figure contains an axes object. The axes object contains 4 objects of type line.

    離散データ シーケンスをプロットし、3 つの Stem オブジェクトを st として返します。3 つの異なる Stem オブジェクトの Marker および Tag プロパティを異なる値に設定します。値の cell 配列の各行は st のオブジェクトに対応し、2 つの値が含まれます。1 つは Marker プロパティの値で、もう 1 つは Tag プロパティの値です。

    x = 0:30;
    y = [1.5*cos(x); 4*exp(-.1*x).*cos(x); exp(.05*x).*cos(x)]';
    st = stem(x,y);
    NameArray = {'Marker','Tag'};
    ValueArray = {'o','Decaying Exponential'; ...
       'square','Growing Exponential'; ...
       '*','Steady State'};
    set(st,NameArray,ValueArray)

    Figure contains an axes object. The axes object contains 3 objects of type stem.

    Figure を作成し、Figure のユーザーが設定可能なプロパティおよび取り得る値を返します。

    fig = uifigure;
    s = set(fig);

    Pointer プロパティの取り得る値を表示します。

    s.Pointer
    ans = 17x1 cell
        {'arrow'    }
        {'ibeam'    }
        {'crosshair'}
        {'watch'    }
        {'topl'     }
        {'topr'     }
        {'botl'     }
        {'botr'     }
        {'circle'   }
        {'cross'    }
        {'fleur'    }
        {'custom'   }
        {'left'     }
        {'top'      }
        {'right'    }
        {'bottom'   }
        {'hand'     }
    
    

    NameColor、および Pointer フィールドをもつ構造体を作成し、その構造体を使用して Figure の該当するプロパティを設定します。

    a.Name = "My App";
    a.Color = "red";
    a.Pointer = "crosshair";
    
    set(fig,a)

    入力引数

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    グラフィックス オブジェクト。単一のオブジェクト、またはオブジェクトのベクトルとして指定します。

    メモ

    メモリ リークの原因となるため、関数 set は、Java® オブジェクトに対して使用しないでください。詳細については、パブリック データおよびプライベート データへのアクセスを参照してください。

    プロパティと値のペア。Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで Name はプロパティ名で、Value は対応する値です。

    各タイプのオブジェクトは、異なるプロパティのセットをサポートします。プロパティの完全なリストと各タイプについての説明は、関連するオブジェクト プロパティのページを参照してください (たとえば、Figure のプロパティAxes のプロパティLine のプロパティText のプロパティ)。

    プロパティ値を設定するには、名前に続けて等号 (=) および対応する値を指定します。たとえば、set(h,Color="red") のようにします。

    R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name を引用符で囲みます。たとえば、set(h,"Color","red") のようにします。

    プロパティを既定値に設定するには、単語 default を引用符で囲んでプロパティ値を指定します。たとえば、set(h,"Color","default") のようにします。

    既定値の設定の詳細については、既定のプロパティ値を参照してください。

    既定のプロパティと値のペア。defaultTypeProperty1=defaultValue1,...,defaultTypePropertyN=defaultValueN として指定します。ここで defaultTypeProperty は単語 default にオブジェクト タイプ (Figure など) およびプロパティ名 (Color など) を連結したものであり、defaultValue は対応する既定値です。

    既定のプロパティ値を変更するには、defaultTypeProperty に続けて等号 (=) および対応する既定値を指定します。たとえば、set(h,defaultFigureColor="red") のようにします。

    R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name を引用符で囲みます。たとえば、set(h,"defaultFigureColor","red") のようにします。

    プロパティの既定値を削除するには、単語 remove を引用符で囲んでプロパティ値を指定します。たとえば、set(h,"defaultFigureColor","remove") のようにします。

    既定値の設定の詳細については、既定のプロパティ値を参照してください。

    プロパティ名。1 つ以上のプロパティ名を含む cell 配列として指定します。

    プロパティ値。m 行 n 列の cell 配列として指定します。ここで、m は h の要素数、n は NameArray に含まれるプロパティ名の数です。

    オブジェクトのプロパティの名前と値。フィールド名がオブジェクトのプロパティ名で、フィールド値が対応するプロパティ値である構造体として指定します。

    プロパティ名。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。

    出力引数

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    プロパティの名前と値。構造体として返されます。構造体では、フィールド名はオブジェクトのプロパティ名であり、フィールド値はそれに対応するプロパティの取り得る値です。

    プロパティの取り得る値。cell 配列として返されます。取り得る値が文字ベクトルまたは string の場合、set は値を含む cell 配列を返します。固定の一連の値をもたないその他のプロパティの場合、set は空の cell 配列を返します。

    ヒント

    • 同じ set ステートメントで FontSize プロパティと FontUnits プロパティを設定する場合は、FontUnits プロパティを先に指定します。この順序にすることで、関数 set は指定した FontSize を意図したように解釈できます。同様に、Figure や座標軸の単位を設定する場合は、Units プロパティを先に設定してから、指定した単位を使用して計算される値をもつ追加のプロパティを設定します。たとえば、次のコマンドでは、Units プロパティを先に設定してから、Units プロパティで指定した単位の測定値をもつ Position プロパティを設定しています。

      f = figure;
      set(f,"Units","characters","Position",[30 30 120 35]);

    バージョン履歴

    R2006a より前に導入