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PV 住宅用グリッド接続ソーラー システム

この例では、電力グリッドに接続された、太陽電池 (PV) 住宅システムの動作を説明します。

PV ストリング

PV ストリングのセクションでは、太陽放射照度 1000 W/m2 で 2400 W の電力を生成できる住宅設置用の 6 つの PV array ブロックを直列で実装します。PV ブロックの [詳細設定] タブでは、ロバストな離散モデル法が選択されていて、固定動作温度は 25℃に設定されています。

2 段階コンバーター

PV ストリングによって生成される電力は、2 段階コンバーター (昇圧 DC-DC コンバーターと単相 DC-AC フルブリッジ コンバーター) を使用して住宅および電力グリッドに供給されます。いずれのコンバーターも、スイッチング周波数 20 kHz で PWM 制御されています。スイッチング関数法を PWM パルス平均化と共に使用しているため、5 マイクロ秒のシミュレーション サンプル時間と精度の高い高調波生成が可能になります。

制御システム

  • MPPT コントローラー: 最大電力点追従 (MPPT) コントローラーは、スキャン機能をもつ Perturb & Observe 手法に基づいています。MPPT システムは、昇圧コンバーターのデューティ比を自動的に変動させて、最大電力を引き出すために PV ストリング全体で必要な電圧を生成します。部分日陰の条件下では、さまざまな局所的最大電力点 (LMPP) の中から大域的最大電力点 (GMPP) を検出するため、デューティ比が開始されます。

  • インバーター コントローラー: インバーター制御は、一定の力率を保ちながら、400 V の DC リンク電圧を維持します。コントローラーは、電圧レギュレーターの外側ループと高速内側ループ電流レギュレーターを使用して、フルブリッジ コンバーターを制御する PWM 発生器に適切な基準電圧 (Vref) を生成します。

負荷および電力グリッド

このグリッドは、一般的な柱上変圧器と、14.4 kVrms の理想化された AC 電源を使用してモデル化されています。変圧器の 240 ボルト二次巻線にはセンタータップが接続されており、中心の中性線は接地されています。インバーター (2500 W の住宅用負荷および近隣の負荷) は、240 V 二次巻線に接続されています。

シミュレーション

シミュレーションを実行し、結果として得られた信号をさまざまなスコープで観察します。

(1) 0.25 秒の時点で、すべての PV モジュールの太陽放射照度が 1000 W/m2 になると、定常状態に達します。PV ストリングから抽出される単相電力により、ソーラー システムは 2400 ワットを生成し、DC リンクは 120 Hz の小さいリップルを伴って 400 ボルトに保たれます。ユーティリティ メーターは、住宅に合計負荷を供給するために、システムがグリッドからほとんど電力を取り込んでいないことを示しています。(2) 0.3 秒の時点で、一部の PV モジュール上の放射照度を低下させることにより、部分日陰の状態が作成されます。0.35 秒の時点で定常状態に達したとき、MPPT コントローラーは昇圧デューティ比 0.44 を設定済みで、PV ストリング電圧 225 V を生成します。この電圧では、920 W が PV ストリングから抽出されます。PV 曲線の特性からわかるように、システムは大域的最大電力点ではなく局所的最大電力点で動作しています。(3) 0.4 秒の時点で、MPPT コントローラーにより、GMPP 点を見つけるための 0.25 秒のデューティ比スキャンが実行されます。(4) 0.7 秒の時点で、MPPT コントローラーは昇圧デューティ比 0.58 を設定済みで、PV ストリング電圧 168 V を生成します。この電圧では 1364 W が PV ストリングから抽出されますが、これは GMPP 値です。ユーティリティ メーターは、住宅に合計負荷を供給するために、グリッドから 1100 W 前後 (2500 W の住宅負荷 - PV によって供給される 1364 W) を取り込むことを示しています。

参考文献

1. https://en.wikipedia.org/wiki/Photovoltaic_system

2. https://www.lg.com/us/business/download/resources/BT00002151/LG400N2W-A5.pdf