PMSM Field-Weakening Controller

永久磁石同期機の弱め界磁コントローラー

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ライブラリ:
Simscape / Electrical / Control / PMSM Control

説明

PMSM Field-Weakening Controller ブロックは、永久磁石同期機 (PMSM) の弱め界磁コントローラーを実装します。

このブロックを使用して、電流制御型 PMSM に相電圧制約を適用します。このブロックは、電圧ベクトルの振幅がその制限を超えたときに指令電流ベクトルの角度を調整することで、PMSM の相電圧を下げます。このブロックでは電流ベクトルの振幅は調整されません。

このブロックは PMSM 制御システムの一部として使用できます。

• ゼロ d 軸制御手法を使用して、PMSM を駆動するための制約なしの指令電流ベクトルを生成します。PMSM Current Reference Generator ブロックでこの手法を実装できます。

• このブロックを使用して、電圧の位相の制約を満たすように指令電流ベクトルの角度を調整します。

• PMSM Current Controller を使用して、PMSM を駆動するための指令電圧ベクトルを生成します。

方程式

内部積分コントローラーによって係数 β∈[0,1] が出力されます。これは、必要な固定子電圧が任意の時点で飽和電圧値にどれだけ近づいているかで決まります。

• 必要な固定子電圧が制限を超えると、β は 0 に近づき、q 軸電流が下がります。

• 必要な固定子電圧が制限内の場合、β は 1 に近づき、角度は変更されません。

次の図は、弱め界磁コントローラーの構造を示しています。

この図で、変調指数しきい値 M_th をブロックの入力パラメーターとして指定すると、ブロックは変調指数 M を、実際の相電圧と使用可能な最大相電圧 V_{ph_max} の比率として計算します。

$M=\frac{\sqrt{v_d^2+v_q^2}}{V_{ph\_max}},$

ここで、v_d と v_q は電圧ベクトルの "d" 軸成分と "q" 軸成分です。

端子

入力

idqRef — 指令電流

ベクトル

永久磁石同期モーターを制御するための目的の d 軸電流と q 軸電流 (A)。

データ型: single | double

vdq — 電圧

ベクトル

永久磁石同期モーターの直軸電圧と横軸電圧 (V)。

データ型: single | double

VphMax — 最大相電圧

スカラー

各相の最大許容電圧 (V)。

データ型: single | double

出力

idqRefFW — 弱め界磁指令電流

ベクトル

直軸と横軸の弱め界磁指令電流 (A)。

データ型: single | double

パラメーター

変調指数しきい値 — 変調指数しきい値

1 (既定値) | 正の数値

指令変調指数。

弱め界磁コントローラーの積分ゲイン — 積分ゲイン

100 (既定値) | 正の数値

弱め界磁コントローラーの積分器のゲイン。

積分アンチワインドアップ ゲイン — アンチワインドアップ ゲイン

10 (既定値) | 正の数値

弱め界磁コントローラーのアンチワインドアップ ゲイン。

サンプル時間 (継承は -1) — ブロックのサンプル時間

-1 (既定値) | -1 または正の数値

ブロックのサンプル時間 (継承は -1)。Triggered Subsystem 内でこのブロックを使用する場合は、サンプル時間を -1 に設定します。このブロックを連続可変ステップ モデル内で使用する場合は、サンプル時間を明示的に設定します。

参照

[1] Wai, J., and T. M. Jahns. "A new control technique for achieving wide constant power speed operation with an interior PM alternator machine." In Industry Applications Conference. Vol. 2, 2001, pp. 807-814.

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2017b で導入

参考

ブロック

• PMSM Current Reference Generator | PMSM Current Controller

トピック

• PMSM の弱め界磁制御