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powergui
Simscape Electrical Specialized Power Systems モデル用の環境ブロック

ライブラリ:
Simscape /
Electrical /
Specialized Power Systems
説明
powergui ブロックでは、次の方法のいずれかを選択して回路を解くことができます。
連続 (Simulink® の可変ステップ ソルバーを使用)
解を求める電気システムの固定タイム ステップでの離散化
連続フェーザ法または離散フェーザ法
また、powergui ブロックは、定常状態とシミュレーション結果の解析用ツール、および詳細パラメーター設計用のツールも開きます。
powergui ブロックは、Simscape™ Electrical™ Specialized Power Systems のブロックを含むすべての Simulink モデルのシミュレーションに必要になります。モデルの状態空間方程式を表す等価な Simulink 回路が格納されます。
モデルで powergui ブロックを 1 つ使用する場合は次のようにします。
最適なパフォーマンスを得るために最上位のブロック線図に powergui ブロックを配置する。
ブロックの名前が
powergui
になっていることを確認する。
メモ
powergui ブロックは、モデルの更新中は無効になります。モデルの実行が必ず適切に行われるように、powergui ブロックのライブラリ リンクは復元しないでください。
異なる powergui ソルバーでシミュレーションする 2 つ以上の個別の電気回路を含むシステムでは、powergui ブロックを複数使用できます。たとえば、次のシステムでは、上の電気回路については離散モード、下の回路については連続モードでシミュレーションします。2 つの方法のシミュレーション パフォーマンスをシステムで比較します。
そのためには、各回路を別々のサブシステムに配置し、各サブシステムの内部に powergui ブロックを追加します。
モデルで powergui ブロックを複数使用する場合は次のようにします。
最上位のブロック線図に powergui ブロックを配置しない。
すべての個別のモデルを別々のサブシステムに配置する。
各サブシステムの最上位のブロック線図に powergui ブロックを 1 つ配置する。
メモ
コメントアウトされた powergui ブロックはモデルに含めないでください。これを行うと、モデルがシミュレーションされなくなります。
例
内挿を使用した、正確性とシミュレーション速度の向上
この例では、Powergui で内挿法を使用して、よりタイム ステップの大きなシミュレーションでモデルの正確性を維持する方法を説明します。
パラメーター
ソルバー
モデルのシミュレーション タイプは次のとおりです。
Continuous
— モデルの連続解を実行します。Discrete
— [Sample time (s)] パラメーターで指定されたサンプル時間を使用してモデルの離散化を実行します。Phasor
— [Frequency (Hz)] パラメーターで指定された周波数でモデルの連続フェーザ シミュレーションを実行します。Discrete phasor
— [Sample time (s)] パラメーターで指定された固定タイム ステップと [Frequency (Hz)] パラメーターで指定された周波数でフェーザ シミュレーションを実行します。[Discrete phasor]
ソルバーでは、過渡安定性ソフトウェアと似たようなシミュレーション結果を出力する簡略化された電動機モデルを使用します。
電気回路の離散化に使用されるサンプル時間 (秒)。サンプル時間の値は powergui ブロックに表示されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
または [Discrete phasor]
に設定します。
モデルのフェーザ シミュレーションを実行する周波数 (Hz)。フェーザの周波数の値は powergui ブロックに表示されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Phasor]
または [Discrete phasor]
に設定します。
アプリ
Measurements and States Analyzer アプリを開き、モデルの定常状態の電圧と電流、コンデンサの初期電圧、インダクタの電流を表示します。
Power Line Parameters アプリを開き、架空伝送線路の RLC パラメーターを導体の特性と送電塔のジオメトリから計算します。
Power Cable Parameters アプリを開き、ケーブルの配置の RLC 行列と周波数依存パラメーターを計算します。
Specify Decoupling Lines アプリを開き、選択した Distributed Parameters Line ブロックを Decoupling Line ブロックに置き換えます。
Load Flow ツールのダイアログ ボックスを開き、電力潮流計算を実行して、シミュレーションが定常状態で開始されるように三相回路網と電動機を初期化します。Load Flow ツールではニュートン・ラフソン法を使用しており、Machine Initialization ツールよりも速くロバストな収束解が得られます。Load Flow ツールは、電力業界で利用できる他のツールの機能のほとんどを備えています。詳細については、power_loadflow
を参照してください。
各母線における P と Q の電力の不一致が [PQ tolerance] パラメーターの値 (pu/Pbase) を下回るまで Load Flow ツールで反復する最大回数。電力の不一致は、発電機および負荷によって母線に投入される正味電力とその母線からすべてのリンクで送出される電力の差と定義されます。たとえば、基準容量が 100 MVA で [PQ tolerance] が 1e-4
に設定されている場合、すべての母線において、電力の不一致の最大が 0.1 MW または 0.1 Mvar を超えることはありません。
Load Flow ツールで使用される周波数 (Hz)。モデルの正規化された Ybus 回路網アドミタンス行列の計算と電力潮流計算の実行に使用されます。
Load Flow ツールで電力潮流の計算に使用される基準容量 (VA)。モデルの正規化された Ybus 回路網アドミタンス行列 (pu/Pbase) と母線の基準電圧を計算するために、[Frequency (Hz)] パラメーターで指定された周波数と共に使用されます。
Ybus 行列が悪条件になるのを防ぐには、モデルのノミナル電力と負荷の範囲で基準容量値を選択します。電圧の範囲が 120 kV ~ 765 kV の伝送路の場合、100 MVA 基準が一般に選択されます。配電網の場合や、ノミナル電力の範囲が数百キロワットの発電機、モーター、負荷で構成される小規模なプラントの場合は、1 MVA 基準容量の方が適しています。
Load Flow ツールで反復を停止する P と Q の間の許容誤差。
Load Flow ツールで電圧表示に使用される電圧の単位。
Load Flow ツールで電力表示に使用される電力の単位。
Impedance Measurement ブロックでの定義に従って、インピーダンスの周波数特性を表示するアプリを開きます。詳細については、power_zmeter
を参照してください。
FFT Analysis ツールのダイアログ ボックスを開き、時間付き構造体形式に保存された信号のフーリエ解析を実行します。詳細については、power_fftscope
を参照してください。
FFT Analysis ツールを使用する例については、FFT ツールを使った調和成分解析を参照してください。
Linear System Analyzer のダイアログ ボックスを開き、システムの状態空間モデルの生成 (Control System Toolbox™ のライセンスがある場合) や時間領域と周波数領域の応答の確認を行います。詳細については、power_ltiview
を参照してください。
Hysteresis Design Tool を開き、Saturable Transformer ブロックおよび Three-Phase Transformer ブロック (Two Windings と Three Windings) の可飽和コアのヒステリシス特性を設計します。詳細については、power_hysteresis
を参照してください。
power_customize のダイアログ ボックスを開き、カスタムの Simscape Electrical Specialized Power Systems ブロックを作成します。詳細については、power_customize
を参照してください。
Generate Report ツールのダイアログ ボックスを開き、モデルの定常状態の変数、初期状態、電動機の電力潮流についてのレポートを生成します。詳細については、power_report
を参照してください。
Machine Initialization ツールのダイアログ ボックスを開き、シミュレーションが定常状態で開始されるように、三相電動機を含む三相回路網を初期化します。Machine Initialization ツールで提供される電力潮流機能は簡略化されたものですが、このツールでもモデルの電動機の初期電流を初期化できます。詳細については、power_loadflow
を参照してください。
Preferences
電力潮流パラメーターは、モデルの初期化のみを目的としています。シミュレーションのパフォーマンスには影響しません。
モデル解析時およびシミュレーション時の Simscape Electrical Specialized Power Systems の警告の表示を制御します。
モデル解析時のコマンド ライン エコー メッセージの表示を制御します。
オンにすると、アクセラレータ モードやコード生成で TLC 状態空間 S-Function が使用されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定します。
オンにすると、スイッチング デバイスが電流源としてモデル化されます。既定では、このオプションはオフになっています。これは、ほとんどの用途向けの推奨される設定に対応します。
回路ブレーカーやパワー エレクトロニクス デバイスなどのスイッチを電流源としてモデル化することは、オン状態のスイッチの抵抗 (Ron) がゼロにならなくなることを意味します。このモデル化方法では、スイッチを誘導性回路や別のスイッチまたは電流源と直列に接続することはできません。
このオプションがオンの場合、スイッチのオフ状態のインピーダンスが有限値をもつように、モデルに回路 (R スナバまたは RC スナバ) をスイッチと並列に追加する必要があります。実回路でスナバを使用しない場合やスナバなしの理想的なスイッチをシミュレーションする場合は、漏れ電流が無視できる値になるような高い抵抗値をもつ抵抗性スナバを少なくとも使用しなければなりません。このような高インピーダンスのスナバを導入する欠点は、オン状態とオフ状態のスイッチの間でインピーダンスの差が大きくなり、スティッフな状態空間モデルになることです。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
に設定します。
オンにすると、モデル内のパワー エレクトロニクスとブレーカーのブロックのスナバ デバイスが無効になります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
に設定し、[Disable ideal switching] をオフにします。
オンにすると、スイッチとパワー エレクトロニクス デバイスの内部抵抗が無効になり、値が強制的にゼロ オームになります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
に設定し、[Disable ideal switching] をオフにします。
オンにすると、スイッチとパワー エレクトロニクス デバイスの内部順電圧が無効になり、値が強制的にゼロ ボルトになります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
に設定し、[Disable ideal switching] をオフにします。
オンにすると、シミュレーションの開始時にモデルの微分方程式が診断ビューアーに表示されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
に設定し、[Disable ideal switching] をオフにします。
オンにすると、以下のブロックを少なくとも 1 つ含むモデルにおいて、離散化法が自動的に [Trapezoidal robust]
に設定されます。
Asynchronous Machine
Permanent Magnet Synchronous Machine
Simplified Synchronous Machine
Synchronous Machine
Surge Arrester
Variable Resistor
Variable Inductor
Variable Capacitor
Nonlinear Resistor
Nonlinear Inductor
Variable-Ratio Transformer
Any transformer blocks that are modeling saturation
これらのブロックがモデルに 1 つも含まれていない場合は、離散化法が自動的に [Tustin/Backward Euler (TBE)]
に設定されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定します。
[Tustin/Backward Euler (TBE)]
に設定すると、Tustin 法と後退オイラー法を使用してモデルをシミュレーションします。
[Tustin]
に設定すると、Tustin 法を使用して電気モデルが離散化されます。このソルバーを使用する場合、点弧パルスがブロックされたとき (ブリッジが整流器として動作している場合) の数値振動を防ぐために、スナバの Rs と Cs の値を指定する必要があります。Rs と Cs の値は、次の式を使用して計算できます。
Rs > 2* Ts / Cs
Cs < Pn /(1000*2*pi* f * Vn ^2
ここで、
Pn は単相コンバーターまたは三相コンバーターの基準電力 (VA) です。
Vn は基準線間 AC 電圧 (Vrms) です。
f は基本周波数 (Hz) です。
Ts はサンプル時間 (秒) です。
これらの値は以下の基準から導出されます。
スナバの基本周波数における漏れ電流が、パワー エレクトロニクス デバイスに通電していないときの基準電流の 0.1% 未満である。
スナバの RC 時定数がサンプル時間 Ts の 2 倍より大きい。
メモ
離散化されたブリッジの数値的安定性を保証する Rs と Cs の値は、実回路で使用される実際の値と異なる場合があります。
[Backward Euler]
に設定すると、後退オイラー法を使用して電気モデルが離散化されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定し、[Automatically handle Discrete solver and Advanced tab solver settings of blocks] をオフにします。
オンにすると、ソルバーでパワー エレクトロニクスを使用して離散モデルを内挿できるようになり、シミュレーション速度が上がります。オンの場合、ソルバーは 2 つのサンプル時間の間に発生するパワー エレクトロニクス デバイスのゲート遷移をキャプチャします。これにより、標準のソルバーで使用するよりもサンプル時間を大きく (一般には 20 倍) できます。たとえば、5 kHz の PWM コンバーターを Tustin 法 (内挿なし) または Tustin/後退オイラー法でシミュレーションする場合、パルス生成で良好な分解能が得られ、正確な結果が保証されるようにするには、通常は 1.0 µs のサンプル時間 (サンプリング周波数 = 200 × PWM 周波数) が必要です。内挿が有効な場合、使用するサンプル時間を 20 µs まで大きくできるため、モデルの精度は維持しながら実行が高速になります。
このオプションをオンにする場合は次のようにします。
パルス生成で最良の精度が保証されるように連続のパルス発生器を使用する。(パルス生成ブロックでサンプル時間 =
0
を指定。)[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスで、連続の可変ステップ ソルバー (既定の設定の
ode45
またはode23tb
) を選択する。内挿ソルバーでは、離散サンプル時間に対するゲート信号の時間遅延を計算するために連続ソルバーが必要になります。ソルバーは、それらのパルス遅延を使用してサンプル時間の間を内挿し、正確な結果を出力します。
内挿によって精度とシミュレーション速度がどのように向上するかについては、内挿を使用した、正確性とシミュレーション速度の向上のモデル例を参照してください。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定し、[Automatically handle Discrete solver and Advanced tab solver settings of blocks] をオフにし、[Discrete solver] を [Tustin]
に設定します。
オンの場合、内挿法で固定サンプル時間のモデル出力を計算する際に、2 つのサンプル時間の間に発生するスイッチング イベントが考慮されます。固定タイム ステップでパルスを受信し、各タイム ステップ内に到着するゲート信号の時間遅延を計算します。時間遅延を計算することで、さまざまなスイッチング時間における状態の変化をキャプチャできます。
オフの場合、内挿法でゲート信号の時間遅延が計算されます。
オンの場合、ブロックではゲート信号の時間遅延は計算されません。この場合は、スイッチング デバイスに対するタイム スタンプ付きゲート信号をモデルで直接提供する必要があります。Simscape Electrical Specialized Power Systems のスイッチング デバイスにおけるタイム スタンプ付きゲート信号の概念の詳細については、内挿を使用した、正確性とシミュレーション速度の向上の例を参照してください。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定し、[Automatically handle Discrete solver and Advanced tab solver settings of blocks] をオフにし、[Discrete solver] を [Tustin]
に設定し、[Interpolate switching events] をオンにします。
オンにすると、ソルバーで行列計算の結果を保存して再利用できるようになり、シミュレーション速度が上がります。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
または [Discrete]
に設定し、[Automatically handle Discrete solver and Advanced tab solver settings of blocks] をオフにします。
状態空間行列の計算を保存するバッファー サイズ。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Continuous]
または [Discrete]
に設定し、[Automatically handle Discrete solver and Advanced tab solver settings of blocks] をオフにし、[Store switching topologies] をオンにします。
選択に応じて次のようになります。
blocks
— ブロックで定義される初期状態値をシミュレーションに使用steady
— すべての初期電気状態値を定常値に強制zero
— すべての初期電気状態値をゼロに強制
ソルバーの最大許容誤差。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定し、[Solver details for nonlinear elements] を展開します。
最大反復回数。反復は、[Solver tolerance] を達成するか [Maximum number of iterations] に達すると停止します。通常は、1 ~ 3 回の反復で解が見つかります。最大反復回数を超えても解が見つからない場合、エラー メッセージが返され、シミュレーションが停止します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定し、[Solver details for nonlinear elements] を展開します。
オンにすると、最大反復回数が制限されます。このパラメーターはリアルタイムの用途に使用します。通常、反復回数を 2 に制限すると、許容可能な結果が得られます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Simulation type] を [Discrete]
に設定し、[Solver details for nonlinear elements] を展開します。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
バージョン履歴
R2006a より前に導入
参考
power_customize | power_fftscope | power_hysteresis | power_initstates | power_lineparam | power_ltiview | power_loadflow | power_report | power_steadystate | power_zmeter
MATLAB Command
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