モデルのテスト ケースの生成
R2026bSimulink® Design Verifier™ では、テスト ケースは、指定された条件下でモデルが意図したとおりに動作することを検証するために使用される一連の入力値とそれに対応する期待される出力です。Simulink Design Verifier を使用することで、モデル カバレッジおよびカスタムのオブジェクティブのテスト ケースを生成できます。また、既存の要件ベースのテスト ケースのカバレッジを測定し、これらのテスト ケースを拡張してカバレッジを向上させたり、フル カバレッジを達成したりすることもできます。

解析を始める前に、モデルの互換性チェックを実行します。Simulink Design Verifier は、解析との互換性がある場合にのみモデルを解析します。互換性チェックの後、モデルに対してテスト ケース生成設定を指定し、解析を実行します。テスト生成解析が完了したら、結果を確認します。
次の複数の方法で解析結果を確認できます。
モデルの結果を強調表示することで、解析結果を一目で確認する。
テスト ハーネス モデルを作成し、テスト ケースをシミュレーションするか反例をデバッグする。
モデル カバレッジ レポートを生成する。
シミュレーション データ インスペクターで、生成されたテストを表示する。
解析結果に関する詳細な情報を含む HTML レポートまたは PDF レポートを生成する。
モデル例
このチュートリアルでは、指定された速度を維持するためにエンジン スロットルを調整する、簡略化されたクルーズ コントロール モデル sldvexCruiseControl を使用します。条件および判定のモデル カバレッジ オブジェクティブを達成するテスト ケースを生成し、これらのテスト ケースをシミュレーションしてモデル カバレッジ レポートを生成します。

このクルーズ コントロール モデル sldvexCruiseControl は、次の要件を満たしています。
engage信号およびenable信号がtrueの場合、制御システムがアクティブになります。この条件は AND ブロックによって定義されます。システムがアクティブになると、Switch ブロックは
set speedを PI コントローラーに渡します。PI コントローラーは、差分set speed - current speedによって定義される誤差の項を積分することでthrottleを計算します。set speedがcurrent speedを上回るまで、またはcurrent speedを下回るまで、throttleはそれぞれ増加または減少し続けます。システムがアクティブではなくなると、Discrete-Time Integrator ブロックはリセットされます。誤差の項はゼロであり、これは
throttleがリセット位置にあることを意味します。
テスト生成解析を実行すると、Simulink Design Verifier は、モデル内の各モデル項目に関連付けられたモデル カバレッジ オブジェクティブのテスト ケースを生成します。次の表に、関連する Model ブロックの条件および判定のカバレッジ オブジェクティブをリストします。
| ブロック | モデル カバレッジ オブジェクティブ | 生成されるテスト ケースの説明 |
|---|---|---|
| AND | 条件 | 各入力値は、個別に true または false に設定されます。 |
| NOT | 条件 | 入力は個別に true または false に設定されます。 |
| Switch | 判定 | テスト ケースは、Switch が両方の入力信号を出力に渡すことを示します。 |
| Discrete-Time Integrator | 判定 |
|
このチュートリアルでは、sldvexCruiseControl モデルに対してテスト生成解析を実行します。解析では、条件および判定のモデル カバレッジ オブジェクティブを達成するテスト ケースが生成されます。
以下を行う方法について説明します。
Simulink Design Verifier 解析用のモデル設定を構成する。
テスト生成解析のためにモデルの互換性のチェックを行う。
テストを生成するようにモデルを構成し、解析を実行する。
テスト生成解析結果を表示する。
ハーネス モデルを作成し、カバレッジ レポートを生成する。
チュートリアルを開始するには、テスト生成解析のためのモデルの準備を参照してください。