機能テストのための参照モデルの分離
参照モデルの機能テストを行うために、参照モデルのスライスを作成し、開ループ モデルとして扱うことができます。簡易化された開ループ参照モデルは、閉ループ システムをシミュレートすることによって生成された入力を使用して分離できます。
この例では、フォールトトレラント燃料制御システムの参照モデル コントローラーを機能テストのためにスライスする方法を示します。デバッグおよび調整のために簡易化された開ループ参照モデルを作成するには、参照先のコントローラーのスライスを生成します。
手順 1: モデルを開く
フォールトトレラント燃料制御システム モデルには、参照モデル コントローラー fuel_rate_control
が含まれています。
open_system('sldvSlicerdemo_fuelsys');
手順 2: 参照モデルをスライスする
fuel_rate_control
参照モデルを解析するには、スライスしてスタンドアロンの開ループ モデルを作成します。モデル スライス マネージャーを開くには、[アプリ]、[モデルの検証、妥当性確認、テスト]、[モデル スライサー] を選択するか、fuel_rate_control
モデルを右クリックして [モデル スライサー]、[コンポーネントのスライス] を選択します。モデル スライス マネージャーを開くと、モデル スライサーはモデルをコンパイルします。その後、モデル スライスのプロパティを設定します。
メモ: sldvSlicerdemo_fuelsys
モデルのシミュレーション モードは Accelerator
モードです。参照モデルをスライスするときに、そのシミュレーション モードが Normal
モードに設定され、モデル スライサーの終了時に元のシミュレーション モードに戻ります。
手順 3: 開始点を選択する
fuel_rate_control
モデルを開き、fuel-rate
端子を右クリックして、[モデル スライサー]、[開始点として追加] を選択します。モデル スライサーで、fuel_rate
に影響を与える上流の構造が強調表示されます。
手順 4: スライスを生成する
a. [モデル スライス マネージャー] ダイアログ ボックスで、[シミュレーション時間枠] を選択します。
b. [シミュレーションを実行] ボタンをクリックします。
c. [終了時間] に 20
を入力します。[OK] をクリックします。
d. [スライスの生成] をクリックします。閉ループの sldvSlicerdemo_fuelsys
モデルの入力を使用して、スライス参照モデルがシミュレートされます。
スライス モデルに関して、[信号エディター] ウィンドウに、シミュレーション時間 0 ~ 20 秒の参照モデルに対する信号入力を表すテスト ケースが表示されます。