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Polyspace コネクタでの問題のトラブルシューティング

問題

Polyspace® コマンドを実行すると、コマンドが失敗し、次のような内容のエラー メッセージが表示される。

polyspace:pscore:noPortForConnectorError

考えられる解決策

Polyspace は、内部サーバー (Polyspace コネクタ) を使用して、さまざまな Polyspace コンポーネント間の通信を処理します。Polyspace を起動すると、システムによってランダムに割り当てられたポートでコネクタのインスタンスが起動します。

コネクタが空きポートに接続することができ、到達可能であることを確認するには、次のようにします。

  1. すべての Polyspace プロセスを終了します。

  2. Polyspace コネクタをコマンド ラインで手動で起動するために、polyspaceroot/polyspace/bin/ARCH に移動して、polyspace-connector バイナリを実行します。たとえば、Linux では以下のコマンドを入力します。

    cd polyspaceroot/polyspace/bin/ARCH
    ./polyspace-connector
    ここで、polyspaceroot は Polyspace のインストール フォルダーで (/usr/local/Polyspace など)、ARCH はプラットフォーム固有のサブフォルダーです (Linux の場合は glnxa64 など)。

  3. コネクタが起動すると、次のようなメッセージが表示されます。

    Started ServerConnector@123a456b{HTTP/1.1, (http/1.1)}{0.0.0.0:portNum}
    ここで、portNum はコネクタが起動されたポートに対応しています (9991 など)。

  4. 次のコマンドを実行して、ポートが開いていることを確認します。

    (echo >/dev/tcp/localhost/portNum) &>/dev/null && echo "open" || echo "closed"

    • (echo > ...) コマンドから closed が返された場合は、ポートが開いていない原因を確認します。たとえば、ポート portNum でトラフィックを許可しないようにファイアウォールが構成されていたり、未設定であるべきシステム変数 http_proxy または HTTP_PROXY が設定されていたりする場合があります。

    • (echo > ...) コマンドから open が返された場合は、次のコマンドを実行して、コネクタに到達可能であることを確認します。

      curl http://127.0.0.1:portNum/metadata
      コネクタに到達可能であれば、このコマンドによって、{"statusCode":"SUCCESS" を含む JSON 出力が返されます。

      コネクタに到達可能な場合は、前に失敗した Polyspace コマンドの実行を試します。

以下のいずれかに該当する場合は、コネクタのデバッグ モードを有効にして、前に失敗した Polyspace コマンドを再度実行してから、MathWorks® サービス リクエストを作成します。

  • curl コマンドを実行する際に、コネクタに到達できない。

  • コネクタには到達可能であるが、コマンドが失敗する。

    .

デバッグ モードを有効にするには、次のようにします。

  1. テキスト エディターを開き、connector.properties という名前のファイルを作成して、このファイルに次の行を保存します。

    application.debug=true

  2. このファイルを Polyspace 基本設定フォルダーにコピーします。このフォルダーの例は次のとおりです。

    • Windows®%Appdata%\MathWorks\MATLAB\R2025b\Polyspace

    • Linux®~/.matlab/R2025b/Polyspace

  3. 前に失敗した Polyspace コマンドを再度実行します。コマンドを実行すると、コネクタにより、dmp_ という名前の Polyspace 基本設定フォルダー内にダンプ ファイルが作成されます。

Polyspace コマンドを再度実行すると、コネクタにより、Polyspace 基本設定フォルダー内に dmp_$number@$hostname.txt という名前の ダンプ ファイル (例: dmp_12345@workstation.example.txt) が作成されます。このファイルをサービス リクエストに添付します。

基本設定フォルダー内には複数のダンプ ファイルが含まれている場合があります。最後に作成されたファイルを選択していることを確認してください。