MATLAB Mobile のライブ エディターの紹介
この例では、入力コードと出力を結合するライブ スクリプトの操作方法を説明します。
書式設定されたテキストを追加して表現を強化し、MATLAB Drive™ を使用してライブ スクリプトを対話型ドキュメントとして他のユーザーと共有します。
iPad または Android タブレット上の MATLAB Mobile でライブ スクリプトを処理する場合は、使用可能なツールストリップを使用して新しいライブ スクリプトを作成し、テキストを書式設定して、コードを実行することができます。対話型のコントロールやタスクの挿入を含む高度な挿入はサポートされていません。既存のライブ スクリプトに対話型のコントロールが含まれている場合は、既存のコントロールを使用できます。
iPhone または Android スマートフォン上では、既存のライブ スクリプトを MATLAB Mobile で開いて編集し、表示される [実行] ボタンを使用して実行できます。ツールストリップは利用できず、テキストの書式設定はサポートされていません。
ライブ スクリプトを開く
既存のライブ スクリプトを MATLAB Mobile で開いて編集できます。ライブ スクリプトを開くには、[ファイル] ビューに移動するか、edit
コマンドを使用します。iPad または Android タブレット上の MATLAB Mobile では、ライブ スクリプトを作成することもできます。ライブ スクリプトを作成するには、ライブ エディターのツールストリップで、 をタップします。[ファイル] ビューから、 をタップして [新規ライブ スクリプト] を選択することによってライブ スクリプトを作成することもできます。
国勢調査データの追加
ライブ スクリプトを複数のセクションに分割します。セクションにはテキスト、コード、出力を含めることができます。MATLAB コードはグレーの背景で表示され、出力は白の背景で表示されます。
新しいセクションを作成するには、ライブ エディターのツールストリップで、セクション区切り ボタンをタップします。ライブ スクリプトにパーセント記号を 2 個 (%%
) 入力し、"Enter" を押すこともできます。
1900 ~ 2000 年の米国の国勢調査データを追加します。
years = (1900:10:2000); % Time interval pop = [75.995 91.972 105.711 123.203 131.669 ... % Population Data 150.697 179.323 213.212 228.505 250.633 265.422]
pop = 1×11
75.9950 91.9720 105.7110 123.2030 131.6690 150.6970 179.3230 213.2120 228.5050 250.6330 265.4220
時間の経過に伴う人口の変化の可視化
セクションはそれぞれ独立して実行できます。セクション内のコードを実行するには、ライブ エディターのツールストリップで、[セクションの実行] ボタンをタップします。セクションの左側をタップすると表示される青いバーをタップすることもできます。セクションを実行すると、出力と Figure が、それらの生成元コードとともにインラインで表示されます。
人口データを年ごとにプロットします。
plot(years,pop,'bo'); % Plot the population data axis([1900 2020 0 400]); title('Population of the U.S. 1900-2000'); ylabel('Millions'); xlabel('Year') ylim([50 300])
2010 年の米国の人口を予測できるでしょうか。
データの近似
サポート情報をテキストに追加します。ライブ エディターのツールストリップのオプションを使用してテキストを書式設定します。
データを多項式で近似してみましょう。
x = (years-1900)/50; coef1 = polyfit(x,pop,1)
coef1 = 1×2
98.9924 66.1296
coef2 = polyfit(x,pop,2)
coef2 = 1×3
15.1014 68.7896 75.1904
coef3 = polyfit(x,pop,3)
coef3 = 1×4
-17.1908 66.6739 29.4569 80.1414
曲線のプロット
任意の数のテキストとコードの行をもつセクションを作成します。
データに近似された線形曲線、2 次曲線、3 次曲線をプロットできます。関数 polyval
を使用して、x
の点における近似多項式を評価します。
pred1 = polyval(coef1,x); pred2 = polyval(coef2,x); pred3 = polyval(coef3,x); [pred1; pred2; pred3]
ans = 3×11
66.1296 85.9281 105.7266 125.5250 145.3235 165.1220 184.9205 204.7190 224.5174 244.3159 264.1144
75.1904 89.5524 105.1225 121.9007 139.8870 159.0814 179.4840 201.0946 223.9134 247.9403 273.1753
80.1414 88.5622 101.4918 118.1050 137.5766 159.0814 181.7944 204.8904 227.5441 248.9305 268.2243
次に、各多項式の予測値をプロットしましょう。
hold on plot(years,pred1) plot(years,pred2) plot(years,pred3) ylim([50 300]) legend({'Data' 'Linear' 'Quadratic' 'Cubic'},'Location', 'NorthWest') hold off
人口の予測
他の MATLAB ユーザーが MATLAB Drive を使用して結果を再現できるようにライブ スクリプトを共有することができます。スライダー、ドロップダウン、チェック ボックス、編集フィールド、ボタンのいずれかを含むライブ スクリプトを開くと、コントロールを使用して変数の値を対話的に変更できます。新しいコントロールを挿入することは、MATLAB Mobile ではサポートされていません。
下のスライダーを使用して年を調整することにより、特定の年の予測人口を計算できます。
year = 2027;
xyear = (year-1900)/50;
pred1 = polyval(coef1,xyear);
pred2 = polyval(coef2,xyear);
pred3 = polyval(coef3,xyear);
[pred1 pred2 pred3]
ans = 1×3
317.5703 347.3443 303.4082
たとえば 2010 年の場合、線形近似と 3 次近似では、およそ 2 億 8 千 4 百万人という同様の値が予測されますが、2 次近似では、およそ 3 億人という他よりかなり高い値が予測されます。