シェル コマンドの環境変数の変更
この例では、system
コマンドを使用して関数を呼び出す際に MATLAB® により設定される環境変数の値を、ユーザー指定の値で置き換える方法を説明します。
system
コマンドを使用して関数を呼び出すと、その関数は MATLAB 環境を継承します。環境変数を変更するには、シェル ラッパーを使用します。環境変数 MATLAB_SHELL
を使用して、更新された変数を含むシェルを指定します。この例では、環境変数 LD_LIBRARY_PATH
にカスタム値を使用します。
次の内容を使って、<PATH_TO_SHELL_SCRIPT>
フォルダーにラッパー ファイル matlab_shell.sh
を作成します。ここで、<MY_LIBRARY_PATH>
はカスタム値です。
#!/bin/sh LD_LIBRARY_PATH=<MY_LIBRARY_PATH> export LD_LIBRARY_PATH exec ${SHELL:-/bin/sh} $*
SHELL
にユーザー定義値がある場合、式 ${SHELL:-/bin/sh}
はその SHELL
値を使用します。それ以外の場合、MATLAB は Bourne シェルを使用します。
オペレーティング システムのプロンプトから MATLAB を呼び出し、MATLAB_SHELL
を次のように設定します。
<PATH_TO_SHELL_SCRIPT>/matlab_shell.sh
MATLAB コマンド プロンプトから LD_LIBRARY_PATH
の値を表示します。
!echo $LD_LIBRARY_PATH
これで、system
コマンドを使用して関数を呼び出すと、その関数では <MY_LIBRARY_PATH>
の指定する LD_LIBRARY_PATH
の値が使用されるようになります。