製品の概要

並列計算の概要

"ジョブ" とは MATLAB^® セッションで実行が必要とされる大規模な演算です。ジョブは "タスク" と呼ばれるセグメントに分割されます。どのようにジョブをタスクに分割することが最適であるかはユーザーが決定します。ジョブは複数の同一タスクに分割できますが、タスクが同一である必要はありません。

ジョブとそのタスクが定義される MATLAB セッションは、"クライアント" セッションと呼ばれます。多くの場合、これは MATLAB をプログラムするマシンで実行されます。クライアントは、Parallel Computing Toolbox™ ソフトウェアを使用してジョブおよびタスクの定義を実行します。MATLAB Parallel Server™ 製品は、ジョブの各タスクを評価し、その結果をクライアント セッションに返すことでジョブを実行します。

Parallel Computing Toolbox ソフトウェアでは、MATLAB クライアント セッションに加えて、ローカル マシン上でクラスターの MATLAB ワーカーを実行できます。また、MATLAB Parallel Server ソフトウェアでは、コンピューターのリモート クラスター上においてライセンスが許す限りの数の MATLAB ワーカーを実行できます。

MATLAB ジョブ スケジューラは、ジョブの実行とそのタスクの評価を連係させるサーバー ソフトウェアの一部です。MATLAB ジョブ スケジューラは、評価対象のタスクを "ワーカー" と呼ばれるサーバーの個々の MATLAB セッションに分散します。MATLAB ジョブ スケジューラの使用はオプションです。ワーカーへのタスクの分散は、Windows^® HPC Server (CCS を含む)、IBM Spectrum^® LSF^® スケジューラ、PBS Pro^® スケジューラなどのサードパーティ製スケジューラでも実行できます。

並列計算の基本構成

製品のインストールおよびバージョンの判定

Parallel Computing Toolbox ソフトウェアがシステムにインストールされているかどうかを調べるには、次のコマンドを MATLAB プロンプトに入力します。

ver

このコマンドを入力すると、実行中の MATLAB のバージョンに関する情報が MATLAB に表示されます。これにはシステムにインストールされているすべてのツールボックスとそれらのバージョン番号の一覧が含まれています。

分散アプリケーションまたは並列アプリケーションのタスクの一部として ver コマンドを実行することにより、ワーカー マシンにインストールされている MATLAB Parallel Server ソフトウェアのバージョンを調べることができます。ツールボックスとサーバー ソフトウェアのバージョンは同じでなければならないことに注意してください。