システム同定用にデータを準備する方法

このツールボックスでタスクを実行するには、事前にデータを MATLAB^® ワークスペースに配置しておく必要があります。外部データ ファイルからデータをインポートするか、コマンド ラインでデータ配列を手動で作成できます。データのインポートの詳細については、Representing Data in MATLAB Workspaceを参照してください。

以下のタスクでは、データからモデルを同定するためにデータを準備できるようにします。

 システム同定用にデータを表す

次のいずれかを行って、このツールボックスの形式でデータを表すことができます。

• アプリで作業する場合は、データを System Identification アプリにインポートします。

  データの表現を参照してください。

• コマンド ラインで作業する場合は、iddata または idfrd オブジェクトを作成します。

  時間領域データまたは周波数領域データの場合は、Representing Time- and Frequency-Domain Data Using iddata Objectsを参照してください。

  周波数応答データの場合は、Representing Frequency-Response Data Using idfrd Objectsを参照してください。

• ノイズあり/なしでデータをシミュレートするには、Generate Data Using Simulationを参照してください。

 データ品質の解析

次のいずれかを行って、データを解析できます。

• データをプロットして時間領域と周波数領域の動作の両方を調べる。

  How to Plot Data in the AppおよびHow to Plot Data at the Command Lineを参照してください。

• advice コマンドを使用して、定数オフセットおよびトレンドの存在、遅延、可能なフィードバック、および信号励起レベルについてデータを解析する。

  How to Analyze Data Using the advice Commandを参照してください。

 データの前処理

データ特性を調べて次の特徴がないかを確認し、前処理の必要の有無を判別します。

• 欠損値または誤った値 ("外れ値" とも呼ばれる)。たとえば、欠損データを示すギャップ、残りのデータに適合しない値、意味のない値がある場合があります。

  Handling Missing Data and Outliersを参照してください。

• 信号レベルのオフセットおよびドリフト (低周波数外乱)。

  平均および線形トレンドの除去については、Handling Offsets and Trends in Dataを参照してください。フィルターについては、Filtering Dataを参照してください。

• システム ダイナミクスの対象周波数範囲を超えた高周波数外乱。

  値の間引きおよび内挿については、Resampling Dataを参照してください。フィルターについては、Filtering Dataを参照してください。

 データのサブセットの選択

データを整理してノイズの多い部分や情報が欠損している部分を除外する手段としてデータ選択を使用できます。また、推定および検証用の独立したデータ セットを作成する場合にもデータ選択を使用できます。

データの選択の詳細については、Select Subsets of Dataを参照してください。

 複数の実験からのデータの結合

複数の実験からのデータを単一のデータ セットに結合できます。複数の実験が含まれたデータ セットから推定したモデルは、それらの実験を表す平均システムを示します。

複数実験データ セットの作成の詳細については、Create Multiexperiment Data Sets in the AppまたはCreate Multiexperiment Data at the Command Lineを参照してください。