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住宅向け空気熱源ヒート ポンプ

この例では、熱分布のための温水ラジエーターを備えた住宅の暖房に使用される空気熱源ヒート ポンプ システムをモデル化します。二相流体の冷媒で環境の湿り空気混合体から熱を吸収し、その熱を水に伝達します。コンプレッサーにより、冷媒 R410a が凝縮器、サーモスタット膨張弁、蒸発器の順に送られます。アキュムレータにより、必ず蒸気だけがコンプレッサーに戻されます。

蒸発器を経由する湿り空気の流れがファンによって駆動されます。凝縮器を通る水の流れは循環ポンプによって駆動され、凝縮器から出ていく温水が温水貯蔵タンクに貯蔵されます。タンクからラジエーターへの温水の流れは配水ポンプによって駆動されます。周囲温度が -1℃から 11℃までの間で変化するため、PI コントローラーで冷媒の質量流量を変調して、建物の平均気温を設定点温度の 23℃前後に保ちます。

住宅には 4 つのラジエーターと 4 つの部屋があります。各部屋は、それぞれの外壁、屋根、窓を通じて環境との間で熱を交換します。各パスは、熱対流、熱伝導、および熱質量の組み合わせとしてシミュレートされます。内部における部屋間での熱伝達はないものと仮定します。部屋の初期室内温度は周囲温度と等しい 5℃です。ヒート ポンプにより、平均室内温度が設定点温度の 23℃まですぐに上昇します。

モデル

House Thermal Network サブシステム

Radiator サブシステム

Room サブシステム

Controller サブシステム

Temperature Controller サブシステム

Environment サブシステム

Scope からのシミュレーション結果

Simscape ログからのシミュレーション結果

以下に示す上のサブプロットは、各部屋の温度変化と屋外の温度変動の比較を示しています。以下に示す下のサブプロットは、屋根、壁、窓の全体の平均温度を示しています。部屋の初期室内温度は周囲温度と等しい 5℃です。ヒート ポンプにより、平均室内温度が設定点温度の 23℃まですぐに上昇します。

以下に示す上のサブプロットは、コンプレッサーによる消費電力、ヒート ポンプ システムの加熱負荷である凝縮器の熱伝達率、および蒸発器の熱伝達率を示しています。以下に示す下のサブプロットは、パフォーマンス係数である加熱負荷と消費電力の比を示しています。これらのプロットは、熱負荷が高い (つまり周囲温度が低い) ときは消費エネルギーが多くなり、熱負荷が低い (つまり周囲温度が高い) ときは消費エネルギーが少なくなりますが、パフォーマンス係数は全期間を通してほぼ一定であることを示しています。

以下に示す上のサブプロットは冷媒の圧力を示し、下のサブプロットは冷媒の質量流量を示しています。高圧の線は 2.6 MPa から 3.7 MPa までの間で振動し、低圧の線は 0.34 MPa から 0.4 MPa までの間で振動しています。冷媒の流量は 0.13 kg/s から 0.23 kg/s までの間で振動しています。圧力と流量が高いのは、周囲温度が低く、ヒート ポンプから伝達する必要がある熱が多いときに対応しており、圧力と流量が低いのは、周囲温度が高く、ヒート ポンプから伝達する必要がある熱が少ないときに対応しています。

参考

トピック