Windows コマンド プロンプトからのモデルのビルド
この例では、Windows® のコマンド プロンプトでコマンドを入力し、バッチ ファイルを使用してモデルをビルドする方法を説明します。
MATLAB のコマンド ライン (起動) 引数について
MATLAB® を Windows のコマンド プロンプトから起動するときは、コマンド ライン引数を使用して MATLAB の起動を制御できます。
それらのコマンド ライン引数の詳細については、Windows コマンド プロンプトで「matlab -help
」と入力してください。
Windows コマンド プロンプトから MATLAB を開始するには、次を行います。
Windows の [スタート] メニューからコマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
Windows コマンド プロンプトから、
matlab
と入力します。
ヒント: MATLAB のルート フォルダーのパスを表示するには、MATLAB コマンド プロンプトで matlabroot
と入力します。
バッチ ファイルでの MATLAB の実行
MATLAB をバッチ ファイルで実行するときは、次のことが可能です。
コマンド ライン引数で MATLAB の起動を制御する
一連のオペレーティング システム コマンド (ソース管理のチェックアウト/コミットなど) を実行する
一連の MATLAB スクリプトを実行する
バッチを使用した方法では、モデルのビルドを自動化することもできます。1 つ以上の Simulink® モデルからコードを生成し、makefile を使用してカスタム コードや生成コードをコンパイルできます。
バッチ ファイル mat.bat
:
MATLABROOT
環境変数を設定します。MATLABROOT.
を含めるようにPATH
環境変数を設定します。入力スクリプト引数
%1
と logfile 引数を指定して MATLAB を起動します。
SET MATLABROOT="C:\Program Files\MATLAB\R2019a" PATH=%MATLABROOT%;%PATH% START matlab.exe -batch %1 -logfile c:\temp\logfile PAUSE
メモ:バッチ ファイルの MATLABROOT
の値は、それぞれのシステムに合わせてカスタマイズしてください。このバッチ ファイルでは、c:\temp
フォルダーがシステムに存在することを前提にしています。
MATLAB スクリプトを作成します (例: myFilesToBuild.m
)。
counter_builderA counter_builderB exit
my_counter_builderA.m
には次のステートメントが含まれます。
open_system('CounterModel'); save_system('CounterModel','my_CounterModelA'); slbuild('my_CounterModelA'); close_system('my_CounterModelA');
my_counter_builderB.m
には次のステートメントが含まれます。
open_system('CounterModel'); save_system('CounterModel','my_CounterModelB') slbuild('my_CounterModelB'); close_system('my_CounterModelB');
バッチ ファイルの実行
Windows の [スタート] メニューからコマンド プロンプト ウィンドウを開き、バッチ ファイルが格納されたフォルダーに移動して、次のように入力します。
mat myFilesToBuild
入力 MATLAB スクリプトを指定してバッチ ファイルを実行すると、バッチ ファイルによって MATLAB が実行され、それぞれの Simulink モデル例が読み込まれてビルドされた後に閉じられます。
MATLAB 演算のログの確認
バッチ ファイルの実行後、c:\temp\logfile
ファイルを確認します。
各スクリプトの slbuild
の行でセミコロン (;) を省略すると、より詳しいビルド情報がログ ファイルに記録されます。
バッチ ファイルの最適化
MATLAB コマンド ライン引数を使用してバッチ ファイルを最適化します。以下に例を示します。
起動時に MATLAB スプラッシュ スクリーンが表示されないようにするには、
-nosplash
引数を指定します。選択した入力スクリプトまたは関数にコマンド ライン入力を提供するには、
-batch
引数を指定します。
関数 myfile.m
を呼び出すことができます。この関数は 2 つの引数を受け取ります。
matlab -batch myfile(arg1,arg2)
myfile.m
に数値を渡すには、arg1
と arg2
を数値に置き換えます。
myfile.m
に string または文字の値を渡すには、arg1
と arg2
を一重引用符で囲んだ string または文字の値に置き換えます。たとえば、hello
および world
という string の値を myfile.m
に渡すには、コマンド プロンプト ウィンドウで次のように入力します。
matlab -batch myfile('hello','world')
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