MATLAB Production Server 用のデプロイ可能なアーカイブの作成
サポートされるプラットフォーム: Windows®、Linux®、Mac
メモ
デプロイ可能なアーカイブを作成するには、MATLAB® Compiler SDK™ 製品をインストールする必要があります。
この例では、MATLAB 関数を使用してデプロイ可能なアーカイブを作成する方法を説明します。その後、生成されたアーカイブを MATLAB Production Server™ にデプロイできます。
MATLAB 関数の作成
MATLAB で、パッケージ化する MATLAB プログラムを調べます。
この例では、次のように関数 addmatrix.m
を記述します。
function a = addmatrix(a1, a2)
a = a1 + a2;
MATLAB コマンド プロンプトで、addmatrix([1 4 7; 2 5 8; 3 6 9], [1 4 7; 2 5 8; 3 6 9])
と入力します。
出力は以下のようになります。
ans = 2 8 14 4 10 16 6 12 18
Production Server コンパイラ アプリを使用したデプロイ可能なアーカイブの作成
Production Server コンパイラ アプリを使用して、関数をデプロイ可能なアーカイブにパッケージ化します。あるいは、プログラムによる方法を使用して MATLAB コマンド ウィンドウからデプロイ可能なアーカイブを作成する場合は、compiler.build.productionServerArchive を使用したデプロイ可能なアーカイブの作成を参照してください。
[Production Server コンパイラ] アプリを開くには、MATLAB プロンプトで「
productionServerCompiler
」と入力します。あるいは、[MATLAB アプリ] タブで、[アプリ] セクションの右端にある矢印をクリックします。[アプリケーションのデプロイ] で、[Production Server コンパイラ] をクリックします。[Production Server コンパイラ] プロジェクト ウィンドウで、[デプロイ可能なアーカイブ (.ctf)] をクリックします。
[Production Server コンパイラ] プロジェクト ウィンドウで、デプロイする MATLAB アプリケーションのメイン ファイルを指定します。
[エクスポートする関数] セクションで、 をクリックします。
[ファイルの追加] ウィンドウで、サンプルのフォルダーを参照し、パッケージ化する関数を選択します。
[開く] をクリックします。
これを行うことにより、関数
addmatrix.m
がメイン ファイルのリストに追加されます。
アプリケーションとその外観のカスタマイズ
デプロイ可能なアーカイブをカスタマイズして、アプリケーションに関する情報を追加します。
アーカイブ情報 — デプロイされるアーカイブに関する編集可能な情報。
アーカイブの実行に必要な追加ファイル — 生成されるアーカイブの実行に必要な追加のファイル。これらのファイルは、生成されるアーカイブ インストーラーに含められます。コンパイラ プロジェクトの必須ファイルの管理を参照してください。
再配布用にパッケージ化されるファイル — アーカイブと共にインストールされるファイル。これらのファイルには、以下が含まれます。
生成されたデプロイ可能なアーカイブ
生成された
readme.txt
アプリケーションと共にインストールするファイルの指定を参照してください。
MATLAB 関数シグネチャ ファイルを含める — クライアントが MATLAB 関数を使用するときに役立つ関数シグネチャ ファイルの追加または作成を行います。JSON での MATLAB 関数シグネチャを参照してください。
アプリケーションのパッケージ化
パッケージ化されたアプリケーションを生成するには、[パッケージ化] をクリックします。
[プロジェクトを保存] ダイアログ ボックスで、プロジェクトを保存する場所を指定します。
[パッケージ] ダイアログ ボックスで、[プロセスが完了したら出力フォルダーを開く] が選択されていることを確認します。
デプロイ プロセスが完了したら、生成された出力を調べます。
for_redistribution
— アーカイブ
が含まれるフォルダーarchiveName
.ctffor_testing
— インストーラー作成用の生の生成ファイルが含まれるフォルダーPackagingLog.html
— MATLAB Compiler SDK により生成されたログ ファイル
compiler.build.productionServerArchive
を使用したデプロイ可能なアーカイブの作成
Production Server コンパイラ アプリの代わりに、プログラムによる方法を使用してデプロイ可能なアーカイブを作成できます。
関数
compiler.build.productionServerArchive
を使用して、デプロイ可能なアーカイブをビルドします。オプションで、クライアントが MATLAB 関数を使用するときに役立つ関数シグネチャ ファイルを追加できます。詳細については、JSON での MATLAB 関数シグネチャを参照してください。
buildResults = compiler.build.productionServerArchive('addmatrix.m',... 'FunctionSignatures','addmatrixFunctionSignatures.json',... 'Verbose','on');
buildResults = Results with properties: BuildType: 'productionServerArchive' Files: {'/home/mluser/Work/magicarchiveproductionServerArchive/addmatrix.ctf'} IncludedSupportPackages: {} Options: [1×1 compiler.build.ProductionServerArchiveOptions]
compiler.build
コマンドで名前と値の引数を使用して、追加オプションを指定できます。詳細については、compiler.build.productionServerArchive
を参照してください。compiler.build.Results
オブジェクトbuildResults
には、ビルド タイプ、生成ファイル、含まれるサポート パッケージ、およびビルド オプションに関する情報が含まれています。この関数により、現在の作業ディレクトリにある
addmatrixproductionServerArchive
という名前のフォルダー内に以下のファイルが生成されます。addmatrix.ctf
— デプロイ可能なアーカイブ ファイル。includedSupportPackages.txt
— アセンブリに含まれるすべてのサポート ファイルをリストしたテキスト ファイル。mccExcludedFiles.log
— アプリケーションに含まれていないすべてのツールボックス関数のリストが含まれるログ ファイル。サポートされていない関数の詳細については、MATLAB Compiler の制限を参照してください。readme.txt
— パッケージ化およびデプロイの情報が含まれるテキスト ファイル。requiredMCRProducts.txt
— MATLAB Runtime がアプリケーションを実行するために必要な製品の製品 ID が含まれるテキスト ファイル。unresolvedSymbols.txt
— 未解決のシンボルに関する情報が含まれるテキスト ファイル。
互換性についての考慮事項
多くの場合、あるプラットフォームでデプロイ可能なアーカイブを作成し、サポートされる他の任意のプラットフォームで実行中のサーバーにデプロイできます。MEX ファイルや Simulink® シミュレーションなど、オペレーティング システム固有の依存関係またはコンテンツをアプリケーションに追加しない限り、生成されるアーカイブはプラットフォームに依存しません。
参考
関数
アプリ
関連するトピック
- Test Client Data Integration Against MATLAB
- MATLAB Production Server へのアーカイブのデプロイ (MATLAB Production Server)
- JSON での MATLAB 関数シグネチャ
- MATLAB データ型の JSON 表現 (MATLAB Production Server)