ARXML ファイルの選択 (-autosar-multitasking)
ARXML ファイル定義からマルチタスキング構成を設定
説明
大規模な AUTOSAR アプリケーションでデータ レースを検出するには、Polyspace® Bug Finder™ でこのオプションを使用します。
AUTOSAR プロジェクトのマルチタスキング構成を設定するために Polyspace で解析する ARXML ファイルを指定します。
オプションの設定
以下のいずれかの方法を使用してオプションを設定します。
Polyspace ユーザー インターフェイス (デスクトップ製品のみ): プロジェクト構成で [マルチタスキング] ノードを選択してから、このオプションを選択します。最初に有効にしなければならない他のオプションについては、依存関係を参照してください。
Polyspace Platform ユーザー インターフェイス (デスクトップ製品のみ): プロジェクト構成の [静的解析] タブで [マルチタスキング] ノードを選択してから、このオプションを選択します。最初に有効にしなければならない他のオプションについては、依存関係を参照してください。
コマンド ラインとオプション ファイル: オプション
-autosar-multitaskingを使用します。コマンド ライン情報を参照してください。
このオプションを使用する理由
プロジェクトに <ECUC-CONTAINER-VALUE> 要素のある ARXML ファイルが含まれる場合、Polyspace ではそれらのファイルを解析して、タスク、割り込み、周期タスク、およびクリティカル セクションを設定できます。それらを手動で設定する必要はありません。
設定
オフ (既定の設定)Polyspace では AUTOSAR プロジェクトのマルチタスキング構成を設定しません。
オンPolyspace では ARXML ファイルを検索、解析して、マルチタスキング構成を設定します。
このオプションを選択すると、ソフトウェアは、ソース コードで OSEK マルチタスキング API を使用していると仮定して、タスクと割り込みを宣言および定義します。Polyspace は以下の OSEK マルチタスキング キーワードをサポートします。
TASKDeclareTaskActivateTaskDeclareResourceGetResourceReleaseResourceISRDeclareEventDeclareAlarm
Polyspace では、OsTask、OsIsr、OsResource、OsAlarm、および OsEvent 定義に指定する ARXML ファイルを解析します。解析ではこれらの定義とサポートされているマルチタスキング キーワードを使用して、タスク、割り込み、周期タスク、およびクリティカル セクションを構成します。
Polyspace で ARXML ファイルから OsTask および OsIsr 定義をモデル化する方法を確認するには、[ダッシュボード] ペインで [同時実行モデリング] ウィンドウを開きます。そのウィンドウの [エントリ ポイント] 列の下に、要素の名前が ARXML ファイル内のそれぞれの <SHORT-NAME> 値から抽出されます。
Polyspace はタスクがエントリ ポイントであるか周期タスクであるかどうかを判断するために、以下の決定木を使用します。

その他の考慮事項
解析では、ソース コード内の
TerminateTask()宣言を無視し、それ以降のコードが実行されると見なします。AUTOSAR API を使用してソース コード内でタスク (
TASK(taskName))、割り込み (ISR(isrNAME))、リソース (DeclareResource(resourceName)) を宣言していることをチェックします。たとえば、ARXML ファイルにMYFUNCTION_ISRという名前の割り込み関数が含まれている場合、ソース コード内ではこの関数をISR(MYFUNCTION_ISR)として宣言する必要があります。そうしなければ、Polyspace はMYFUNCTION_ISRを割り込みとして識別しません。Polyspace は、AUTOSAR 仕様 version 4.0 以降の ARXML ファイルからのマルチタスキング構成のみをサポートします。
このオプションは、C コードを使用するプロジェクトに対してのみ使用できます。
依存関係
デスクトップ製品のユーザー インターフェイスでこのオプションを有効にするには、次のようにします。
オプション
[ソース コードの言語] (-lang)の値を[C]に設定します。オプション
[外部マルチタスキング構成](Polyspace Platform ユーザー インターフェイスでは[マルチタスク用の外部ファイル]という名前に変更されます) で値[autosar]を選択します。
コマンド ライン情報
パラメーター: -autosar-multitasking |
値: |
| 既定値: オフ |
例 (Bug Finder): polyspace-bug-finder -sources |
例 (Bug Finder Server): polyspace-bug-finder-server -sources |
バージョン履歴
R2018a で導入