MISRA C++:2023 Rule 7.0.5

Integral promotion and the usual arithmetic conversions shall not change the signedness or the type category of an operand

R2024b 以降

説明

ルール定義

Integral promotion and the usual arithmetic conversions shall not change the signedness or the type category of an operand. ¹

根拠

符号付きデータ型から符号なしデータ型への一部の変換、または型カテゴリの変更は、処理系定義の動作につながることがあります。この変換から、予期しない結果がもたらされる可能性があります。

Polyspace 実装

チェッカーは以下にフラグを設定します。

• 符号付き整数データ型から符号なし整数データ型 (またはその逆) への暗黙的な変換。

  チェッカーは、ptrdiff_t が符号付き整数であると仮定します。

• 型カテゴリの変更。

  ルール チェッカーは MISRA™ C++:2023 仕様に基づいて、型を 4 つのカテゴリに分類します。

  • 文字: char、wchar_t、char16_t、char32_t

  • 整数:符号付き整数、符号なし整数、スコープのない列挙型 (signed char および unsigned char を含む)

  • 浮動小数点: float、double、long double

  • その他: bool、void、nullptr_t

トラブルシューティング

ルール違反が想定されるものの、Polyspace^® から報告されない場合は、コーディング規約違反が想定どおりに表示されない理由の診断を参照してください。

例

符号属性が変化する暗黙的な変換

typedef char int8_t;
typedef unsigned char uint8_t;

void func()
  {
    int8_t s8;
    uint8_t u8;

    s8 = u8; //Noncompliant 
    u8 = s8 + u8; //Noncompliant
    u8 = static_cast< uint8_t > ( s8 ) + u8; //Compliant
}

この例では、符号付きデータ型の変数が符号なしデータ型の変数に暗黙的に変換されるとき (またはその逆のとき) にルールに違反します。前の例のように、変換が明示的な場合、ルール違反は発生しません。

チェック情報

グループ: Standard Conversions

カテゴリ: Required

バージョン履歴

R2024b で導入

R2025a: ルール チェッカーでは型カテゴリの変更を検出する

ルール チェッカーでは型カテゴリの変更、たとえば整数から浮動小数点型への変更を検出します。

参考

MISRA C++:2023 のチェック (-misra-cpp-2023)

トピック

• コーディング規約違反のチェックおよびレビュー

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¹ All MISRA coding rules and directives are © Copyright The MISRA Consortium Limited 2021.

The MISRA coding standards referenced in the Polyspace Bug Finder™ documentation are from the following MISRA standards:

• MISRA C:2004

• MISRA C:2012

• MISRA C:2023

• MISRA C++:2008

• MISRA C++:2023

MISRA and MISRA C are registered trademarks of The MISRA Consortium Limited 2021.