MISRA C++:2008 Rule 6-5-1

A for loop shall contain a single loop-counter which shall not have floating type.

説明

A for loop shall contain a single loop-counter which shall not have floating type. ¹

ループカウンターを伴わない for ループは、while ループに置き換えることができます。このような場合は、代わりに while ループを使用してください。

浮動小数点型は、有限の表現に収まるように丸められます。これにより、浮動小数点の計算で丸め誤差が生じるため、比較を行う際に予期しない結果になる場合があります。

このルールチェッカーは以下の状況にフラグを設定します。

for ループのインデックスが浮動小数点型である。
for ループのインクリメントステートメントで複数のループカウンターがインクリメントされている。
次に例を示します。
```
for(i=0, j=0; i<10 && j < 10;i++, j++) {}
```
for ループのインクリメントステートメントでループカウンターがインクリメントされていない。
次に例を示します。
```
for(i=0; i<10;) {}
```
ループ本体でループカウンターをインクリメントしている場合でも、Polyspace^® は違反を報告します。MISRA™ C++ 仕様書によると、ループカウンターとは、ループ式内またはループ式の前に初期化され、ループ式内の関係演算子のオペランドとして機能し、"ループ式内で変更される" ものであるとされています。ループ式内にインクリメントステートメントが見つからない場合、チェッカーはループカウンターの変更を検出することができず、ループカウンターが存在しないと見なします。

ルール違反が想定されるものの、Polyspace から報告されない場合は、コーディング規約違反が想定どおりに表示されない理由の診断を参照してください。

x と i の両方のループカウンターがインクリメントされるため、以下の例は非準拠です。

#include <iostream>

int main()
{
	int x = 0;
	for (int i = 0; i >= x; i = x++)   // Non-compliant
	{
		//...
	}
}

この例では、浮動小数点の計算に丸め誤差が含まれることから、for ループは 9 回しか実行されません。これは、10 回目のループで x の値が 1.0f よりやや大きくなるためです。

#include <iostream>

int main()
{
	for (float x = 0.1f; x <= 1.0f; x += 0.1f) {   //Noncompliant
		std::cout << x << std::endl;
	}
}

グループ: Statements

カテゴリ: 必要

R2013b で導入

The MISRA coding standards referenced in the Polyspace Bug Finder™ documentation are from the following MISRA standards:

MISRA and MISRA C are registered trademarks of The MISRA Consortium Limited 2021.