AUTOSAR C++14 Rule M0-1-9

There shall be no dead code

説明

ルール定義

There shall be no dead code

根拠

到達可能ではあるものの、削除してもプログラムの動作に影響しない演算は、デッド コードとなります。たとえば、書き込み操作後に変数が読み取られないとします。この書き込み操作は冗長です。

デッド コードの存在はプログラム ロジックのエラーを示している可能性があります。コンパイラはデッド コードを削除できるため、デッド コードの存在によりコード レビュー担当者が混乱する可能性があります。

トラブルシューティング

ルール違反が想定されるものの、Polyspace^® から報告されない場合は、コーディング規約違反が想定どおりに表示されない理由の診断を参照してください。

例

冗長な演算

#define ULIM 10000

int func(int arg) {
    int res;
    res = arg*arg + arg;
    if (res > ULIM)
        res = 0; //Noncompliant
    return arg;
}

この例では、関数 func はその引数 arg を返すため、res を含む操作は冗長です。関数の効果を変えることなく res を含むすべての操作を削除できます。

チェッカーにより res に対する最後の書き込み操作にフラグが設定されているのは、その時点以降にこの変数がまったく読み取られないためです。デッド コードは意図しないコーディング エラーを示す可能性があります。たとえば、arg の代わりに res の値を返すことを意図していた場合です。

チェック情報

グループ: 言語に依存しない問題

カテゴリ: Required、Automated

バージョン履歴

R2019a で導入

R2025a: チェッカーがマクロ内の冗長な書き込み操作に対して違反を報告する

ルール チェッカーは、マクロ展開での冗長な書き込み操作に対して違反を報告します。

たとえば以下の例では、ルール チェッカーは変数 y での両方の書き込み操作が冗長であることを正しく検出します。

#define Test(a) \
{ \
    if (tmp == 1) { \
        a = 0; \
    } \
}
void func(void) {
    int tmp = 0;
    if (tmp == 1) {
        y = 0; // Useless write
    }
    Test(y);   // Useless write via macro
}

参考

AUTOSAR C++14 をチェック (-autosar-cpp14)

トピック

• コーディング規約違反のチェックおよびレビュー