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AUTOSAR C++14 Rule A7-5-2

Functions shall not call themselves, either directly or indirectly

説明

ルール定義

Functions shall not call themselves, either directly or indirectly.

根拠

関数に対してローカルな変数は呼び出しスタック内に格納されます。関数がそれ自身を直接的または間接的に複数回呼び出す場合、使用可能なスタック領域を超過し、深刻な不具合を発生させる可能性があります。再帰が厳密に制御されていない限り、必要な最大スタック領域を決めるのは困難です。

Polyspace 実装

チェッカーは、それ自体を直接的または間接的に呼び出すそれぞれの関数について報告します。1 つの再帰サイクルに複数の関数が関与している場合でも、それぞれの関数が個別に報告されます。

再帰サイクルの総数は、コード複雑度メトリクス [再帰の数] を使用して計算できます。チェッカーと違って、メトリクスでは、オブジェクトの作成中にコンパイラが生成したコンストラクターなどに対する暗黙的な呼び出しも考慮されます。

トラブルシューティング

ルール違反が想定されるものの、Polyspace® から報告されない場合は、コーディング規約違反が想定どおりに表示されない理由の診断を参照してください。

すべて展開する

void foo1(int);
void foo2(int);

void foo1( int n ) {    // Non-compliant - Indirect recursion foo1->foo2->foo1...
    if(n > 0) {
        foo2(n);    
        foo1(n);    // Non-compliant - Direct recursion 
        n--;
    }     
}

void foo2( int n ) { // Non-compliant - Indirect recursion foo2->foo1->foo2... 
    foo1(n);
}

この例では、以下の原因によりルールに違反します。

  • 直接再帰 foo1foo1

  • 間接再帰 foo1foo2foo1

  • 間接再帰 foo2foo1foo2

ルール違反の場所は、直接再帰と間接再帰で異なることに注意してください。

  • 関数がその関数自身を直接呼び出す場合は、関数呼び出しでルール違反が表示されます。

  • 1 つの間接再帰チェーンに複数の関数が関与している場合は、チェーンに含まれるすべての関数について、関数本体の関数シグネチャでルール違反が表示されます。

チェック情報

グループ: 宣言
カテゴリ: Required、Automated

バージョン履歴

R2019a で導入