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hilite_system

ブロック、信号線、端子または注釈の強調表示

説明

hilite_system(obj) は、開いているモデル内のブロック、ライン、端子または注釈を、既定の強調表示スタイルで強調表示します。端子に添付されている信号線を強調表示するには、端子に対して hilite_system を使用します。hilite_system を使用するごとに、強調表示が追加されます。強調表示はモデルに保存されません。

hilite_system(obj,style) は、指定された強調表示スタイルを使用します。

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1 つのブロックの強調表示

例を開きます。次に、slexAircraftExample モデルを開きます。

open_system('slexAircraftExample')

Controller という名前の Subsystem ブロックを強調表示します。既定の強調表示スタイルを使用している場合、ブロックが赤の外枠と黄の塗りつぶしにより強調表示されます。

hilite_system('slexAircraftExample/Controller')

複数のブロックの強調表示

単一のコマンドで複数のブロックを強調表示できます。

単一のコマンドを使用して、Actuator Model という名前の Transfer Fcn ブロックと Aircraft Dynamics Model という名前の Subsystem ブロックを強調表示します。文字ベクトルの cell 配列として、強調表示するブロックを指定します。

hilite_system({'slexAircraftExample/Actuator Model','slexAircraftExample/Aircraft Dynamics Model'})

あるいは、ブロックを順番に強調表示します。

hilite_system('slexAircraftExample/Actuator Model')
hilite_system('slexAircraftExample/Aircraft Dynamics Model')

強調表示されたブロックは、別のブロックをさらに強調表示しても強調表示されたままです。

次のいずれかを指定して信号線を強調表示できます。

  • 信号線ハンドル

  • 信号線が接続されている端子

この例では、wGust という名前の信号線のハンドルを取得する方法を示します。対話的に信号線を強調表示する方法の詳細については、信号の伝播元と伝播先の強調表示を参照してください。

例を開きます。次に、slexAircraftExample モデルを開きます。

open_system('slexAircraftExample')

wGust という名前の信号線のハンドルを取得します。

h=find_system('slexAircraftExample','FindAll','on','type','line','name','wGust');

x1 という名前の信号線を強調表示します。

hilite_system(h)

既定の強調表示スタイルを使用している場合、信号線が赤で強調表示されます。

次のいずれかを指定して信号線を強調表示できます。

  • 信号線ハンドル

  • 信号線が接続されている端子

この例では、Actuator Model という名前の Transfer Fcn ブロックの入力端子のハンドルを取得する方法を示します。対話的に信号線を強調表示する方法の詳細については、信号の伝播元と伝播先の強調表示を参照してください。

例を開きます。次に、slexAircraftExample モデルを開きます。

open_system('slexAircraftExample')

slexAircraftExample モデル内のすべての端子のハンドルを取得します。

h=find_system('slexAircraftExample','FindAll','on','type','port');

端子に対応している絶対パス名を取得します。

names=getfullname(h);

cell 配列 names にキーワード 'Actuator\nModel' が含まれている端子のインデックスを取得します。

index=find(contains(names,sprintf('Actuator\nModel')));

index(1)Actuator Model. という名前の Transfer Fcn ブロックの入力端子に対応しています。index(2) は出力端子に対応しています。

入力端子を強調表示します。

hilite_system(h(index(1)))

既定の強調表示スタイルを使用している場合、指定した端子に付加されている信号線が赤で強調表示されます。

例を開きます。次に、slexAircraftExample モデルを開きます。

open_system('slexAircraftExample')

Vertical Gust wGust, ft/sec という名前の Subsystem ブロックの Inport ブロックのハンドルを取得します。

h=Simulink.findBlocks('slexAircraftExample/Aircraft Dynamics Model','name','Vertical Gust wGust (ft/sec)');

端子を強調表示します。

hilite_system(h)

Aircraft Dynamics Model サブシステムが開き、Vertical Gust wGust, ft/sec という名前の Inport ブロックが表示されます。

既定の強調表示スタイルを使用している場合、端子ブロック、および端子ブロックが含まれている Subsystem ブロックが、赤の外枠と黄の塗りつぶしにより強調表示されます。

例を開きます。次に、slexAircraftExample モデルを開きます。

open_system('slexAircraftExample')

slexAircraftExample モデルの上部にある注釈のハンドルを取得します。

h=find_system('slexAircraftExample','FindAll','on','type','annotation','name','Aircraft Longitudinal Flight Control');

注釈を強調表示します。

hilite_system(h)

既定の強調表示スタイルを使用している場合、注釈が、黄で塗りつぶされた赤のテキストとして強調表示されます。

例を開きます。次に、vdp モデルを開きます。

open_system('vdp')

Mu という名前のマスク Subsystem ブロックを強調表示します。

hilite_system('vdp/Mu')

Mu という名前のマスク Subsystem ブロックから強調表示を削除するには、強調表示スタイルを 'none' に指定します。

hilite_system('vdp/Mu','none')

あるいは、"Ctrl+Shift+H" を押して対話的に強調表示を削除します。macOS, では、"Command+Shift+H" を押します。

ブロックの強調表示スタイルの指定

例を開きます。次に、vdp モデルを開きます。

open_system('vdp')

スタイル 'fade' を使用して、Mu ブロックという名前のマスク Subsystem ブロックを強調表示します。

hilite_system('vdp/Mu','fade')

信号線の強調表示スタイルの指定

x1 という名前の信号線のハンドルを取得します。

h=find_system('vdp','FindAll','on','type','line','name','x1');

スタイル 'fade' を使用して、x1 という名前の信号線を強調表示します。

hilite_system(h,'fade')

関数 set_param を使用して、'HiliteAncestorsData' パラメーターをルートレベル モデルで設定すると、強調表示スタイルをカスタマイズできます。

set_param(0,'HiliteAncestorsData',hiliteData)

hiliteData を、次のフィールドをもつ構造体配列として指定します。

  • 'HiliteType''user1''debug''error' など、カスタマイズする強調表示スタイル

  • 'ForegroundColor' — ブロック塗りつぶしの色

  • 'BackgroundColor' — ブロック外枠の色

'ForegroundColor' および 'BackgroundColor' でサポートされる値は次のとおりです。

  • 'black'

  • 'white'

  • 'gray'

  • 'red'

  • 'orange'

  • 'yellow'

  • 'green'

  • 'darkGreen'

  • 'blue'

  • 'lightBlue'

  • 'cyan'

  • 'magenta'

次に、debug 強調表示スタイルをカスタマイズできます。

例を開きます。次に、f14 モデルを開きます。

open_system('f14')

強調表示スタイル 'debug' をカスタマイズします。

set_param(0,'HiliteAncestorsData',struct('HiliteType','debug','ForegroundColor','darkBlue','BackgroundColor','lightBlue'));

'debug' 強調表示スタイルを使用してブロックを強調表示します。

hilite_system('f14/Controller/Alpha-sensor Low-pass Filter','debug')

Simulink® Coder™ ライセンスをお持ちの場合は、生成されたコードを、モデル内の対応するソース ブロックまでトレースできます。

RollAxisAutopilot モデルを開きます。

openExample('ecoder/GettingStartedEcoderExample')
open_system('RollAxisAutopilot');

モデルのコードを生成します。Simulink® ツールストリップの [アプリ] タブで、[コード生成][Embedded Coder] をクリックします。ツールストリップに [C コード] タブが表示されます。[C コード] タブで、[ビルド] をクリックします。

エディターまたはコード生成レポートで、生成されたソースまたはヘッダー ファイルを開きます。コード行を確認するときは、対象のコードに対応するトレーサビリティ タグを参照します。

In the RollAsixAutopilot.c file, this line is selected: Inport: '<Root>/Turn_Knob'. In the RollAxisAutopilot model, the Inport block named Turn_Knob is selected.

トレーサビリティ タグを使用してブロックを強調表示します。

hilite_system('<Root>/Turn_Knob')

サブシステム内のブロックを強調表示します。

hilite_system('<S1>/RateGain')

入力引数

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強調表示するブロック、端子、ラインまたは注釈で、次のように指定します。

  • 絶対ブロック パス名

  • Simulink.BlockPath オブジェクト

  • ライン、端子または注釈の数値ハンドル

  • Simulink 識別子

  • Simulink Coder によって生成されたコードのコメントから取得されたトレーサビリティ タグ。

    トレーサビリティ タグを使用するには、Simulink Coder ライセンスが必要です。

トレーサビリティ タグの形式は <model>/block で、ここで model は次のいずれかです。

  • Root

  • コード生成中に Simulink によって割り当てられる一意のモデル番号

例: 'vdp/Mu', 'sldemo_fuelsys/fuel_rate_control/airflow_calc', 'vdp:3', '<Root>/Mu'

強調表示スタイル。次の値のいずれかとして指定します。任意のスタイルの外観をカスタマイズできます。強調表示スタイルのカスタマイズを参照してください。

  • 'default' — 既定のカラースキーマ: 赤の外枠、黄の塗りつぶし。

  • 'none' — 強調表示をクリア。

    すべての強調表示をクリアするには、Ctrl+Shift+H を押します。macOS では代わりに ⌘+Shift+H を押します。

  • 'debug' — 既定のカラー スキームを使用。

  • 'different' — 赤の外枠、白の塗りつぶしを適用。

  • 'error' — 既定のカラー スキームを使用。

  • 'fade' — グレーの外枠、白の塗りつぶしを適用。

  • 'find' — 濃い青の外枠、青の塗りつぶしを適用。

  • 'lineTrace' — 赤の外枠、青の塗りつぶしを適用。

  • 'unique' — 濃い青の外枠、白の塗りつぶし。

  • 'user1''user2''user3''user4''user5' — カスタムの強調表示を適用: 既定では黒の外枠、白の塗りつぶし (強調表示なし)。

これらに加えて、以下のカラー スキームを使用できます。最初のワードは外枠、2 番目のワードは塗りつぶしのカラーです。

  • 'orangeWhite'

  • 'blackWhite'

  • 'redWhite'

  • 'blueWhite'

  • 'greenWhite'

バージョン履歴

R2006a より前に導入

参考

(Embedded Coder) |