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非正規数に対するシミュレーションの動作
説明
算術演算からの非正規結果に対する望ましい動作を指定します。非正規数は、その大きさが最小正規化浮動小数点数より小さい任意の非ゼロの数値です (realmin
を参照)。一部のハードウェア ターゲットは算術演算からの非正規結果をゼロにフラッシュします。この動作はパラメーターを [Flush-to-Zero (FTZ)]
に設定してエミュレートできます。
設定
既定の設定: 段階的アンダーフロー
段階的アンダーフロー
非正規数は算術演算からの結果で使用されます。この設定はすべてのシミュレーション モードでサポートされます。
Flush-to-Zero (FTZ)
非正規数の flush-to-zero 動作をエミュレートします。この設定はアクセラレータ モード、SIL モード、および PIL モードでサポートされています。この設定はノーマル モードのシミュレーション中はサポートされません。
x86 プロセッサでは、算術演算からの非正規結果はゼロに設定されます。
ARM® プロセッサでは、算術演算への入力として使用されている非正規値を含むすべての非正規数はゼロとして扱われます。この動作は、x86 プロセッサでは denormals-are-zero (DAZ) と呼ばれます。
ヒント
モデル参照階層では、任意のシミュレーション モードで段階的アンダーフローを使用し、最上位モデルをシミュレートできます。最上位モデルで参照されるモデルは、参照モデルのインスタンスがアクセラレータ シミュレーション モードを使用し、[非正規数に対するシミュレーションの動作] パラメーターが [Flush-to-Zero (FTZ)]
に設定されている場合にのみ flush-to-zero 動作をシミュレーションできます。
コマンド ライン情報
パラメーター: DenormalBehavior |
値: 'GradualUnderflow' | 'FlushToZero' |
既定の設定: 'GradualUnderflow' |
依存関係
以下の両方の条件が満たされている場合のみ、このパラメーターには Fixed-Point Designer™ のライセンスが必要です。
DenormalBehavior
パラメーターが'FlushToZero'
に設定されている。アクセラレータ モード、SIL モード、または PIL モードでモデルをシミュレートする。SIL および PIL のシミュレーションでは Embedded Coder® のライセンスが必要です。
モデルの階層構造内のすべてのモデルで DenormalBehavior
パラメーターが 'GradualUnderflow'
に設定されている場合は、ライセンスは不要です。
関連するトピック
- 例外的な算術 (Fixed-Point Designer)
- Simulate with Flush to Zero to Avoid Pains in Model-Based Design Workflows