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Mechanical Shaft

この例では、機械シャフト モデルを示します。

C.Semaille, Louis-A. Dessaint (Ecole de technologie superieure, Montreal)

説明

このモデルは、シャフトの駆動側と負荷側の間の速度の差に関して、シャフトにより伝達されるトルクを出力します。

シャフトの剛性は 17190 N.m で、内部減衰係数は 600 N.m.s です。このシャフトは、30 N.m の負荷トルクに対し偏角が 0.1°となるように設計されています。

このシャフトは可変速度源により駆動され、負荷に接続されています。負荷の慣性は 0.35 kg.m2 で、粘性摩擦項は 0.006 N.m.s です。

シミュレーション

シミュレーションを開始します。駆動と負荷の回転数、回転数の差、偏角、伝達されたトルクの値をスコープで観察できます。

t = 0 秒で、駆動回転数は上昇を開始し、500 rpm/s の加速ランプで 1750 rpm まで上がります。偏角は約 0.06°に急変し、シャフトは負荷に約 18.5 Nm を伝達して負荷を加速します。t = 0.2 秒で、駆動回転数と負荷の回転数はほぼ等しくなります。加速フェーズでは偏角がゆっくり上昇して、高いトルクの伝達により粘性摩擦の上昇が相殺されます。

t = 3.5 秒で、駆動回転数は 1750 rpm で安定します。これにより偏角が小さくなり、伝達されるトルクも低下しておよそ 1.1 Nm で安定し、負荷の粘性摩擦と釣り合います。

t = 5 秒で、駆動回転数は -500 rpm/s の減速ランプにより 0 rpm へと低下し始めます。偏角は負になり、このため伝達されるトルクも負になって、負荷は減速します。減速フェーズでは偏角が上昇して、高い減速トルクの伝達により粘性摩擦の低下が補償されます。

t = 8.5 秒で、駆動回転数は 0 rpm で安定します。これにより偏角は 0 度まで減少し、伝達されるトルクはゼロとなって負荷は停止します。

メモ:

1) シャフトは 10 us のタイム ステップで離散化されています。

2) スコープ メモリに格納される点数を減らすため、間引き係数に 10 を使用します。