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merge

推定モデルをマージする

構文

m = merge(m1,m2,....,mN)
[m,tv] = merge(m1,m2)

説明

m = merge(m1,m2,....,mN) は推定モデルをマージします。モデル m1,m2,...,mN は、パラメーター値および共分散行列が異なるだけで、すべて同じ構造体でなければなりません。その場合、m はマージされたモデルであり、パラメーター ベクトルは mk のパラメーターの統計的に重み付けされた平均 (共分散行列を使用して重みを決定) です。

[m,tv] = merge(m1,m2) はテスト変数 tv を返します。2 つのモデルがマージされる場合、次のとおりです。

[m, tv] = merge(m1,m2)

m1m2 のパラメーターが同じ平均をもつ場合、tvn 自由度を使用して χ2 で分散されます。ここで、n はパラメーター ベクトルの長さです。したがって、大きい値の tv は、モデルのマージに問題のある可能性があることを示します。

idfrd モデルでは、merge は 、逆分散を使用して重み付けされた個々のモデルの 2 つの応答の統計的な平均です。同じ周波数での応答および非ゼロの共分散をもつ、2 つの idfrd モデルのみをマージできます。

モデルのマージは、データ セットをマージしてマージされたデータのモデルを推定する方法の代わりになる方法です。

load iddata1 z1;
load iddata2 z2;
m1 = arx(z1,[2 3 4]);
m2 = arx(z2,[2 3 4]);
ma = merge(m1,m2);

および

mb = arx(merge(z1,z2),[2 3 4]);

により、関連しており近接しているモデル ma および mb が得られます。2 つの方法の違いは、データ セットをマージする場合、2 つの実験の信号対ノイズ比がほぼ同じであると仮定している点です。モデルをマージする場合、たとえばその実験でより多くの外乱が発生するため、片方のモデルの不確実性がさらに高まります。条件がほぼ同じであれば、モデルではなくデータをマージすることをお勧めします。そのほうが、より効率的であり、より優れた条件付き計算が通常使用されるためです。

バージョン履歴

R2007a で導入

参考